ルーヴル美術館が寄付を呼びかけ

ニケ像修復クラウドファンディングを開始!

2013.11.14 THU


修復のため、足場の組まれたニケ像
この秋、パリのルーヴル美術館が、「サモトラケのニケ像」の修復資金の調達を目的とした寄付の募集を開始し、初めて日本語のサイトを併設したことで話題となっている。

今回修復される「サモトラケのニケ像」は、1863年ギリシャのサモトラケ島で発見されたヘレニズム彫刻の傑作。別名「勝利の女神」と呼ばれ、日本でも非常になじみ深い作品。ルーヴルの収蔵品の中でも「ミロのヴィーナス」「モナ・リザ」と並ぶ最も重要な収蔵品のひとつだ。

ニケ像の修復と大階段を含む周辺環境の改修工事プロジェクトの予算は総額で400万ユーロ(約5億2000万円)に達する見込み。美術館ではすでにフランスや日本、アメリカの各企業から300万ユーロを集めており、不足額の100万ユーロ(約1億3000万円)を個人寄付によって補填するねらいだ。

ルーヴル美術館国際メセナ部の上島さんは、「フランス国内では3年前から収蔵品の修復を目的とした個人向けのクラウドファンディングが実施されています。個人の寄付文化が一般化していないといわれているフランスですが、ルーヴル美術館の寄付キャンペーンはいつも大成功を収めています」と話す。

今回、初めての外国語でのサイト開設に日本が選ばれたのにはわけがあった。「ルーヴル美術館に縁のある国として、一番に日本とアメリカがあげられます。展覧会の開催数、多くの日本企業による芸術支援活動、そして実際に美術館を訪れる観光客の数がコンスタントに多いことなどが、その理由です」とのこと。

日本語サイトを通じて集まった日本からの現在の寄付金は、50万ユーロ(約6750万円)にのぼる。「日本からの寄付の3分の2は関東圏からで、世代としては、全体の4割が50代、3割が40代で過半数を占めている」とのこと。また、フランスでは10~20ユーロの寄付が多いが、日本の寄付者の平均額はなんと90ユーロ(約1万2000円)というから驚きだ。

「なかには、お子さんやお孫さんの名義で寄付を行う方もいらっしゃいます」と上島さん。ニケ像は今年の9月3日からすでに一般公開を中止しており、修復を経て2014年夏に再び展示される予定。世界的な芸術品の修復に、あなたも寄付というかたちで参加してみてはいかがだろうか。

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