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故小野田氏本 全文ネット公開で話題

2014.01.21 TUE

噂のネット事件簿


内容に惹き込まれ、じっくり読みふけったという感想も多く寄せられている ※この画像はサイトのスクリーンショットです
2014年1月16日、小野田寛郎氏(享年91)が死去。米軍がまいた終戦のビラを見るも信じず、その後30年近くフィリピンのジャングルに潜んでいたという小野田氏に関する本がネットで無料公開され注目を集めている。

小野田氏の手記や、氏について書かれた本は多いが、今では絶版になっているものもある。そのうちの一冊、津田信氏の書いた『幻想の英雄』(図書出版社、1977年刊)の全文を、津田氏の息子であるフリージャーナリストの山田順氏が、プライベートサイトで公開しているのだ。

山田氏によると、小野田氏の手記のゴーストライターを任された津田氏は、1974年5月から7月の3カ月間、小野田氏と共同生活をおこなった。手記は、『わがルパング島の三十年戦争』(講談社、1974年刊)として出版されたが、執筆した内容は、津田氏が知った「真実」そのものではなかったという。罪悪感にさいなまれた津田氏はその3年後、真相を暴露したノンフィクション『幻想の英雄-小野田少尉との三ヵ月』を刊行したのだという。

同書の全文を無料で公開した山田氏のサイトは、17日頃からTwitterなどSNSを中心にじわじわと話題に。ツイッターでは、

「小野田が戦争とどう折り合いをつけたのか(そしてつけられなかったのか)に興味があるので後で読もう」

など、じっくり読むと宣言する人や、読んだ人からは

「ここに描かれた小野田こそは人間らしい人間、真の『狂人』だろう。感銘を受けた。ずいぶん長かったが、いいものを読んだわ」
「全文読んでよかった。現地取材の大切さ、公表される表情報の影となる諸事情の底深さ」
「思わず一気読み。人を変える戦争の怖さ」

と、作品として評価する声が多数投稿されている。また、

「亡父が残したテキストを息子がアーカイブしている。PDF提供になっていて、電子書籍の方向性の一つだな」

と、絶版後、親族が無料でオンライン公開したことに関し、情報公開の仕方として新鮮に捉える人もいた。

日本にとっての「戦争」を知っている人が少なくなる現代。世代が変わって、これからはネット上に場をうつし、語り継がれていくことも増えるだろう。

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