名前について調べてみたら…/第5回

まだまだ知らない? 夫婦別姓の話

2014.03.28 FRI


夫婦が同姓になるのは、民法750条に夫婦同姓を求める規定があるから。戦後、新しい法律をつくる際に、戦前からあった夫の家に入る風習が、引き継がれたらしい 画像提供:Emie/PIXTA
結婚しても苗字が変わらない先輩の女性社員。当初は、旧姓を通しているだけかと思っていたけれど、ちらっと耳にした話からは、どうやら入籍はせず事実婚にしているみたい。「なんでわざわざそうしているの?」と当人には聞きにくい疑問がわくのですが…。そこで夫婦別姓に詳しい弁護士、打越さく良先生に聞いてみました。

「この件に関しては、まだネガティヴな先入観を持つ人が多いようですね。確かに長らく“事実婚”や“内縁の妻”という響きには『なにか理由があって一緒になれない人』のような後ろめたい印象がついてまわっていました。しかし最近は、夫婦別姓のためという理由で、あえて事実婚を選ぶという考え方も広まりつつあります。そもそも籍を入れる際には、男女どちらの苗字を名乗ってもいいのです。にもかかわらず、厚生労働省の人口動態統計を見ると、実に96.3%の女性が男性側の姓を名乗っているんですよ!」

ははぁ~どちらの苗字も名乗れるんですか。でも先生、やっぱり男性側を代表して申しますと、婿入りにはどうしても抵抗がありまして……旧時代的な発想でスミマセン。

「これもよくある勘違い。男性が女性側の苗字を名乗ると、『あれれ、婿入りしちゃったの?』なんてからかわれてしまう。本当は女性側の父母と養子縁組をしない限り、法律上の親子関係は成立しないのです。知っていましたか?」

えぇ! それは知りませんでした。女性の苗字になったときから、“婿入り確定!”なのかと思ってました。ちなみに、日本と違い、夫婦別姓を選択できる諸外国も多いと聞きますが、外国人と結婚した場合はどうなるのでしょうか?

「日本人が外国人と結婚した場合、苗字は旧姓のままにすることができます。夫婦別姓を貫くなら、外国人と結婚するのもひとつの手です(笑)。もし結婚相手の外国人の苗字を名乗りたかったら、婚姻から6カ月以内に、『外国人との婚姻による氏の変更届』を役所に出すだけです」

夫婦別姓を貫くために外国人と結婚する、というのは本末転倒になってしまう気もしますけど。日本人同士だとどちらかの姓に改姓しないとダメなのに、外国人との結婚ならそれが選択できるというのは、夫婦別姓問題のややこしいところですね。

(川上 光寿)

※この記事は2012年3月に取材・掲載した記事です

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