あのニオイのもとを探求せよ! 第9回

酒臭さは梅干し・海藻で打ち消せる

2014.06.29 SUN


アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドは、タンパク質系のニオイのなかでも特に“青臭い刺激臭”と表現されるほど、独特の強いニオイを放つそうだ 写真提供/PIXTA
週末の夜ともなると、終電間際の電車内は赤ら顔のサラリーマンたちでいっぱいになる。陽気に酔っぱらって楽しそうだけど、なにせ密閉された空間だけに、ちょっと気になるのが彼らの「酒臭さ」だ。足元もおぼつかないほど酩酊している人の近くは、かなり強烈なニオイがする。お酒そのもののニオイでもないし、体臭とも違うけど、アレって一体なんなの?

「酔っぱらっている人の“酒臭さ”の原因は、アルコールの代謝産物である『アセトアルデヒド』という成分によるものです。基本的に、飲んだお酒は胃に吸収され、肝臓で酢酸や二酸化炭素に分解されますが、その際にアセトアルデヒドの一部が血液中に取り込まれるんです。その結果、吐く息(呼気)や汗などと一緒に周囲に放出されて、独特の刺激臭を感じさせるわけです」

と教えてくれたのは、ニオイが人に与える影響を研究している東北大学大学院の坂井信之准教授だ。なるほど、アレは血液からお酒由来のニオイが漏れだしているのか。

「同じように、ニオイの強い食品を食べた場合も、腸内で消化・吸収する過程でニオイ成分が血液中に取り込まれ、それが抜けきるまでの間はニオイが漏れ続けるんですよ。穀物や野菜はあまりニオイを作りませんが、動物性たんぱく質や脂肪を多く含む肉や乳製品、ニンニクなどの薬味、スパイス類などはニオイが残りやすいですね」

肉や魚、乳製品…ってことは酒の肴のほとんどはニオイ的に最凶の組み合わせなのか。それじゃ、血液中に残ったニオイをなるべく早く消す方法ってないの?

「ニオイの強い食品を食べたときは、消臭作用のある梅干しや海藻類、緑黄色野菜といった食品を一緒に食べると、血液中のニオイ成分が抑えられるという話もあります。和食のお店で飲むなら梅干しを使ったつまみを頼んだり、海藻サラダなんかを食べるとよいかもしれませんね」

酒好きの友人から「二日酔いの朝は梅干しを食べる」と聞いたことがあるけれど、酔いを覚ます効果だけじゃなく、酒臭さを抑える狙いもあったのかも。次の飲み会には、タッパーで梅干しを持参してみようかな?
(呉 琢磨)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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