香川県がうどん県に改名!? 騒動で思う…

地名変更って、どれだけ大変?

2014.07.02 WED


しばらく前、香川県が「うどん県」に改名するというCMを流し話題になった。あくまでPRキャンペーンに過ぎなかったが、そこで浮かぶ素朴な疑問。そもそも地名の変更はどのような場合に、どんなハードルをクリアすればできるのだろう?

「市区町村名が変更される事例は、主に町村から新たに市を設ける“市制”を施行する際や、市町村合併に伴う変更が中心です。あるいは個別の例として、最近では11年1月に、現埼玉県の“蓮田市”の蓮という漢字が、“2点しんにょう”の点から“1点しんにょう”の常用漢字に改めたことがあります」

総務省の市町村体制整備課にお話をうかがったところ、このような回答をもらった。で
は変更に際して、具体的にどのような手続きが必要なのだろうか?

「地方自治法第3条の規定により、名称変更は、必ず、法律や条例で定めなければなりません。都道府県名の変更は法律で定めるため国会の議決が、市区町村名の変更なら市区町村議会の議決が必要で、市区町村の条例で定められます」

名称変更は法律や条例の制定を伴うだけに、実際に変更に至るまでには様々なハードルがあるそうだ。では、住民が条例の制定を求めるためにはどんな手続きがあるのだろうか?

「地方自治法第74条の規定により、その市町村の選挙権を有する者は、市町村の名称変更に関する条例の制定『請求』をすることができます。この請求をするためには、その市町村の選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署が必要です」

つまり、有権者数が20万人の市であれば、4000人の署名を集めればとりあえず「請求」はできるというわけだ。その請求があったときは、市町村長は市町村議会に付議し、議会で審議されることとなる。その結果、議会で可決された場合には、条例案が成立し、市町村の名称が変更される。

では、名称変更を行うかどうかを問う住民投票条例が制定され、住民投票を行った場合はどうだろうか。

「仮に住民投票を行った場合、住民投票の結果には法的拘束力はありませんが、普通地方公共団体の長、つまり各市町村長や議会の議員が議会に、名称変更に関する条例案を提出するかどうかの大切な判断材料となります。最終的には議会で審議しそこで可決される必要があります」

住民投票の結果を含め、その市区町村のことを総合的に勘案して、市区町村長や議会の議員が名称変更に関する条例案を議会にはかるかどうかを決め、議会でその条例案について審議してその結果可決されることもある、というのが実際のところだった。投票で賛成が多かったからといって直ちに好きな名称に変更できるわけではなく、地名変更へのハードルはなかなかに高いようだ。
(ピーチ四葉/東京ピストル)

「うどん県」のPRサイト。副知事に抜擢された要潤が、香川のうどんを存分にアピールしているユニークな動画などを見ることができる

※この記事は2011年11月に取材・掲載した記事です

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