ボートで別れるには理由があった!

破局スポットの裏側にある深層心理

2014.07.28 MON


井の頭公園のボート乗り場。破局のジンクスを知ってか知らずか、休日は多くのカップルや家族連れで賑わっている 写真提供:アフロ
「カップルで井の頭公園のボートに乗ると別れる」「初デートで東京ディズニーランドへ行くと別れる」こんな恋愛のジンクスを、一度は耳にしたことがあるだろう。いずれもカップルで行くと楽しそうな場所なのに、なぜ? 恋愛心理学の研究家でもある立正大学心理学部・川名好裕教授は、こう解説する。
 
「心には防衛本能があります。異性とうまくいかなかった場合、自分に非があったと認めたくないので、『●●に行ったから』と責任転嫁し傷つかないようにするのです。こうして破局ジンクスの噂が立ちます」

ということは、破局のジンクスはただの言い訳? それにしては全国的にまことしやかに語り継がれているのが不可思議だ。さらに「繰り返し伝えられる情報を信じやすい」という人間の習性を指摘するのは、ゆうメンタルクリニック院長のゆうきゆう先生。

「多数派の意見を正解だと思い込みがちなことに加え、『●●=破局』というように場所とエピソードが関連づけられると、より記憶に残りやすくなるんです」

でも、なぜ井の頭公園の場合『ボート=破局』という関連づけがされたのでしょうか? また日本中のボート乗り場でも同じ噂があるようですが。

「簡単そうに見えるボート漕ぎですが、実は意外と難しい。ボートには人生の荒波を進んでいくイメージがあるので、男性がうまくこなせないと、女性は無意識に『パートナーとして不的確』と判断してしまうのかもしれません」(川名教授)

『ボート漕ぎが下手だから幻滅して破局』って、単純すぎる気もしますが…。

「その背景には、男女の遺伝子による目的意識のズレが潜んでいます。男性は『種の保存=セックス』ですが、出産と育児を司るDNAが強く組み込まれている女性にとっては、『自分や子どもを守れるかどうか』が最重要。ディズニーランドのような待ち時間の長いテーマパークでも、男性のエスコート力が試されるため、同じ作用が働くと考えられます」(川名教授)

ディズニーランド以外でも大阪のひらかたパークや札幌雪祭り、祇園祭なども破局スポットとして有名だけど、確かにこれらの場所やイベントは人手が多く、エスコート力が問われそう。となると、このような場所でのデートは避けた方が無難?

「破局スポットが、カップル間の問題を浮き彫りにしやすいのは事実です。しかし情けない姿に失望したり、思いやりのない言葉を言ってしまうなど、ここで生じるトラブルは、付き合っていれば直面する問題と同種。解決できれば、その後の交際もスムーズになりますよ」(ゆうき先生)

破局スポットは、お互いの気持ちをさらけ出せる“心の浄化スポット”でもある?
(山下陽子/Office Ti+)

※この記事は2010年7月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト