クセ? それとも体質?

道端でつばを吐く人たちの理由

2014.08.05 TUE


「唾液の量は20代後半~30歳ごろにピークとなり、それ以降はごく微量ですが減少していくとされています。ただ、年齢の変化にともなう唾液量の増減が、つば吐きの習慣に影響するとは考えづらいですね」(吉國先生) 写真提供/getty images
最近は見かける機会が減った気もしますが、それでも道端や駅のホームでつばを吐く人、いますよね。自分も風邪をひくと、つい吐きたくなることがありますが、日常的につば吐くクセのある人は、何かほかの理由があるのでしょうか。周囲の人に聞いてみると「痰が絡んだときに吐いちゃう」(25歳・大学院生)といった声が目立ちました。その理由を、周南病院で呼吸器の診療を担当している吉國友和先生に伺いました。

「考えられる要因の一つはタバコですね。タバコを吸うと痰が絡まりやすくなるんです。痰は肺の細胞から発生するもので、空気の通り道の異物や雑菌を絡めとる役割があります。タバコの煙は肺の細胞を刺激するので、生成される痰の量が増えてしまうんですよ。ほかにも風邪をひいたり、ホコリっぽい場所にいるときなども、痰の量は増えやすくなります」

なるほど。日常的に痰の量が多い状態だったら、たしかにつばを吐きたくなるかも…。でも、周囲の声でも、喫煙者でも風邪をひいているわけでもないのに、つばを吐く習慣のある人も多いようですが。

「そもそも健康な人の口内では、1日に1.5リットルほどの唾液が発生し、それは自然に飲み込んでいるんです。痰が絡んでいないのにつばを吐く場合は、体質ではなく心理面に、その理由があるのかもしれません」

たしかに「社会への反抗?(笑)」(23歳・無職)、「酔っぱらうと、つい…」(26歳・SE)など、心理的な理由でつばを吐いてしまうという声も多数ありました…。

「マナーに反することを自ら進んで行うわけですから、『自分は偉いんだ』とアピールし、周囲を威嚇している面もあると思います。犬のマーキングのように、自分がその空間の支配者だと主張している…と見ることもできますね」

そう話すのは『しぐさで見抜く相手のホンネ』(扶桑社)を監修した、デジタルハリウッド大学の匠英一教授。では「大人のマネをしたらクセになった」(27歳・営業)という声もある、男子トイレの小便器へのつば吐きについても、何か心理的な要因が?

「トイレは“汚いものを処理する場所”としてイメージされているため、つばを吐きたくなるのでしょう。また、口内の異物を吐き出すことは、生理的にも気持ちいいことですから、ストレス発散になっている面もあるかと思います」

なるほど…。しかし、言い訳ができたからといって、自由につばを吐いていいわけではありません。公衆でのマナーはきちんと守るように!
(古澤誠一郎/Office Ti+)

※この記事は2010年08月に取材・掲載した記事です

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