お正月を大事にするのは日本だけ…

下着でゲン担ぎ?世界の年越し事情

2014.12.07 SUN


イタリアでは、クリスマス前から下着コーナーは真っ赤。女性の下着を男性も普通に選ぶのだそう elenathewise / PIXTA(ピクスタ)
日本の年末年始は忙しい。おせち料理の準備に注連縄(しめなわ)飾り、除夜の鐘を聞き、年が明けたら初詣でに並ぶ…。イベント続きの毎日を過ごす人が多いだろう。だが、実は、ここまで“年越し”を重視する国は珍しいようだ。ほかの国々はどのように“年越し”を過ごしているのか。世界各地の年末年始事情について、現地に住む日本人に調査してみた。

まず、キリスト教信者が多い欧米・南米諸国では、正月よりもクリスマスが最も大きな国民行事とされる。そのため、年の瀬はほとんどの国がカレンダーどおりに進むようだ。祝日となるのは、12月31日と1月1日の2日間か、1日のみという国も。12月31日は多くの国々で「カウントダウンパーティ」が行われ、賑やかに花火を打ち上げる。その後は、2日から学校、会社がスタートというところが多く、「年末のパーティでたくさん食べて飲むので、正月は飽和状態のお腹も心も休める日という感じ」(ドイツ・滞在歴8年・31歳)との声もあった。

また、旧暦で正月を祝う東南アジア各国は大みそかをあまり特別視しないが、最近では西洋のスタイルを真似て、タイやベトナム、ジャカルタなどでも港や中心地で打ち上げ花火が上がるようになったとか。一方、中国やベトナム、シンガポールなどは旧正月を祝う傾向が強いため、元日はいつもと変わらない一日だという。

ただ、日本で大みそかに「年越しそば」を食べるように、各国の“年越し”でも、ゲン担ぎのアイテムはあるようだ。チリとイタリアで、年越しの幸せの鍵として登場するのは「下着」。「豆を食べると運が上がる、黄色い下着をつけると来年幸福になる」(チリ在住38年・38歳)、「恋人は赤い下着をプレゼントし合い、正月はそれを一緒にはいて過ごす」(イタリア・滞在歴4年・41歳)など、“情熱的な国”ならではの風習があるという。

ちなみに、クリスマスの過ごし方も、日本とは異なるようだ。特に、欧米・南米諸国では宗教的な色合いが強いため、「基本的には、クリスマスイブとクリスマスは家族しか会わず、恋人が相手の実家を訪ねるのは26日以降」(フランス・滞在歴4年・38歳)と、家族揃って聖なる日を祝うのが通例のよう。そのなかでもお国柄はあるようで、メキシコのクリスマスイベントでは16日からクリスマスの“前夜祭”が始まっているのだとか。「前々夜祭といって16日以前にもあちこちでパーティ三昧。朝まで大騒ぎで、クリスマス前はとても疲れます」(滞在歴1年・23歳)。同様に、スウェーデンでも「12月は、友達とパーティをひらいたり、プレゼントを買ったりクリスマスカードを送ったりと本当に大変。『ストレスフリーのクリスマス』という特集が12月にたくさん雑誌で組まれるくらい!」(滞在歴14年・43歳)。

ともあれ、大みそかにけじめをつけ、元旦をよろこぶ日本文化は、世界的には少数派。外国人観光客向けに「年末年始の日本文化体験ツアー」を売り出したら、けっこう人気を博すかも?
(菅原信子/ユーフォリアファクトリー)

※この記事は2012年12月に取材・掲載した記事です

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