名前の不思議調査隊/第11回

目、鼻、耳…。 体の部位の名字

2015.01.19 MON


もしこんなチームがあったら、かなりのインパクトを与えそう イラスト/カセユミコ
世の中にはたくさんの名字があって、出会った方をすべて正確に覚えるのって大変。ついうろ覚えの状態で、失礼になってしまうこともしばしば…。でも中には覚えやすい名字の方もいらっしゃいますよね? 読み方が珍しいなどインパクトのある名字もそうなんですが、自分が使っている駅と同じ名前とか、毎日の生活にかかわるものも、けっこう覚えやすいように感じます。

とすれば、もっと身近な存在…例えば体の部位なんかだと、さらに覚えやすいように思えるのですが、そもそもそんな名字をもつ方は存在しているんでしょうか?

「はい。ひとつひとつは珍しいですが、体の部位を指す名字全体で見れば、その種類はたくさんありますよ」

そう語るのは名字研究家の高信幸男氏。ということは、目さんとか、耳さんがいらっしゃると?

「そうです。体の上部からいきますと、額(ひたい)さんにはじまり、“さっか・さかん”と読む目さん、鼻さん、耳さん、口さん、肩さん、腰さん…。また“うて”と読む右手さん、“さて”と読む左手さん、白髪さん、毛穴さんもいらっしゃいますね」

ほほう。それでは、主な体の部位はほとんど名字になっているということですか?

「それが、膝さんや足さんはお目にかかったことはありません。私が調べた限りでは、どういうわけか腰より下はほとんど見当たらないんですよ」

なるほど。ちなみにみなさん、どんな経緯でそのような名字をつけたんでしょうか?

「例えば目(さっか・さかん)さんであれば、鎌倉時代に官事を記録していたとされる、目(さかん)という官職があり、その子孫ではないかと考えられます。また肩さんは片さん、腰さんは越さんが、なんらかの理由で漢字を変えたのかもしれません。白髪さんは白髪神社(しらかみじんじゃ)と縁のある方の子孫だったり、毛穴さんは大阪府堺市の毛穴町(けなちょう)出身者の子孫だったり、そのような例もあるでしょう」

目さんといえば、ご先祖にすごく目のいい方がいらしたのかな、とか安易に考えてしまいそうですが、別の理由も考えられるんですね。いずれにしても、目さん、鼻さんともし出会うことがあったら…さらに目さんという眼科医や口さんという歯科医に出会うことがあったら、一生忘れそうにありません。

(山葉のぶゆき/effect)

※この記事は2012年01月に取材・掲載した記事です

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