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TPPでフリーウェアDVD再生違法?

2016.02.28 SUN

噂のネット事件簿


TPPにともなう著作権法改正で、VLCでのDVD 再生が違法となる可能性も? ※この画像はサイトのスクリーンショットです
著作権法の改正をともなうことでネット上でも注目度が高いTPP。特に著作権侵害が非親告罪となるため、同人誌などの二次創作が規制の対象となるのではないかと不安視されていた。しかし、文化庁の文化審議会著作権分科会は二次創作を非親告罪化の対象から除外する方向で合意。ひとまず、コミケなどの二次創作文化が守られると、多くのネットユーザーも安堵していた。

そんななか、TPPにともなう著作権法改正において、あらたな不安要素が発覚し、ネットで話題となっている。それは、DVDやブルーレイディスクにおける「アクセスコントロール」の回避行為が規制の対象となり得るということだ。

一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)は2月19日、文化庁に対し「TPP批准にかかる著作権法改正についての要望」という意見書を提出した。ここでTPPに盛り込まれているアクセスコントロール回避規制について、「権利者に不当な不利益を及ぼさない回避行為」においては例外とするように要望しているのだ。

「アクセスコントロール」とは、著作物のデータに対するアクセスを制御すること。データの複製を防止するためのコピーガードなどもこれにあたる。一方で、一部のフリーソフトウェアでは、DVDやブルーレイディスクのアクセスコントロールを回避して、データにアクセスし、そのディスクを視聴するというケースもある。つまり、単純に視聴だけが目的となる行為が、アクセスコントロール回避として規制の対象になってしまう可能性があるということなのだ。

たとえば、フリーの動画再生ソフト「VLC Player」でのDVD視聴はアクセスコントロール回避にあたるという。「VLC Player」を愛用しているネットユーザーは多く、ツイッターでは、

「法律ってめんどくさいなあ」
「VLC PlayerやらLinuxでDVD見たら違法とか意味不明な法案で草」
「しかしVLCプレイヤー規制は困るなあ」
「これは盛り込まれたらいかんでしょ」

と、困惑気味だ。

また、MIAUの意見書では「引用や批評、二次創作を目的とした回避行為」(テレビ放送、DVDやBlu-rayのキャプチャ)、「機器やソフトウェアの安全性チェックを目的とした回避行為」などの行為がアクセスコントロール回避として規制対象になる可能性を指摘。いずれも例外として認めるように要望しているが、これまで何気なく行っていたことが、TPPにともなって著作権法が改正されると違法になる──などというケースは今後も出てきそう。著作権の保護ももちろん大切だが、ユーザーの権利とのバランスにどういった配慮がなされるのか、今後も注視したい議論だ。
(奈波くるみ)

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