「社会的弱者」とのイメージが否定された?

炎上させる人の傾向 「年収の高い子持ち男性」が話題

2016.04.06 WED

噂のネット事件簿


論文では、使用したデータがインターネットモニターを対象としたものであり、インターネット上の現象について質問しているこの調査に、バイアスがかかっている懸念があることも示唆している
国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一助教が、「ネットで炎上に加担しやすい人」の傾向をまとめた研究が、話題となっている。

この研究では、2014年11月、マイボイス社のインターネットモニター・20歳以上の男女1万9992人を対象におこなった「インターネットの利用に関するアンケート」のデータを利用。「性別」「年収」「結婚」「子供の有無」などの個人属性が炎上加担行動にどのような影響を与えているのか分析したところ、炎上に加担しやすい人の傾向は、

・女性よりも男性
・子供と同居している人
・個人年収や世帯年収が多い人
・インターネット上でいやな思いをしたことのある人
・平日におけるソーシャルメディア利用時間が長い人
・掲示板に書き込む人
・ネット上では非難しあってよいと考える人

などだという人物像が明らかになった。

山口助教は、これらの結果を踏まえ、「炎上加担者は社会的弱者、バカ等としている先行研究と実態が乖離していることが確認された」と結論づけた。子供と同居している親が炎上に参加しやすいという結果については、毎日新聞の取材に対し「子育て関連や安全保障関連の話題は、子持ちの親の方が関心が高いため、炎上に参加する確率が高くなる可能性は十分に考えられる」とコメントしている。

Twitterには、これらの結果に対して、

「社会的地位もあって善良な“フリ”してるストレスからってことかなぁ(笑)」

と、関心を持つ声がある一方で、

「炎上の定義をきちんとするべき」
「『炎上荷担者』(編集部註:原文ママ)の定義がすごく納得できないんだけどな。書き方、書いた内容等々、何も考慮してないっぽい」

と、そもそも「炎上」とは何を指すのか、という点について疑問を呈する声も多く、山口助教の論文でも「炎上には確立した定義はない」としている。

とかく、社会的な恩恵にあずかれていない人が起こすもの、というイメージのあった「炎上」。今回の研究は、その既成概念に一石を投じたといえそうだ。
(花賀 太)

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