ウッカリチャッカリはもう古い?

ファミリー4コマまんが業界に「萌え」化の波が進行中

2004.07.15 THU

ファミリー4コマ誌ってのは、コンビニや駅の売店で親しまれているわりに、熱いマンガ読みを自認する者ほど手に取らなくなるという存在だ。そんな4コマ誌のシーンに変動が起きている。「萌えキャラ4コマ誌」一挙2誌創刊という「事件」だ。

その名も『もえよん』(7月9日創刊・双葉社)と、『COMICぎゅっと!』(7月23日創刊・平和出版)がそれだ。それぞれ「ほんわかキュートななごみ系4コマ誌」「ぷにぷに萌えたい四駒コミック」というキャッチフレーズが躍る。これらの創刊は、一昨年から刊行されている『まんがタイムきらら』(芳文社)の快調な展開を受けてのものだ。「萌え4コマ」とは、どうもここ数年のトレンドのようなのだ。

「萌え」といえば、ロリ~でぷに~で、というオタク系美少女キャラ。そんなものがファミリー4コマ誌となぜ合体を? といぶかしく思う人は多いだろう。ウッカリチャッカリした主婦やらおかしなサラリーマンやらを定番の軽い笑いで読ませるのがファミリー4コマだろ? という感覚だ。ところが業界では「萌え4コマ誌ってアリだよね」と囁かれ続けていた。僕が知るだけでも4社で企画会議にあがっている。

背景には次の要素がある。まずは、ファミリー4コマ誌に女性の描き手が増え、キャラがかわいくなっていったこと。次に「ドラクエ4コマ」などゲーム系4コマの定着。最後に「萌えキャラ」が大きなストーリーを必要とせず、4コマという形式に合っていたこと。つまり「萌え4コマ」とは、この10年、別々に進行したマンガのトレンドがひとつに合致した結果なのだ。

今後、「萌え4コマ」がどう展開するかは未知数だ。ただ、4コマ誌的なライトなノリが「萌え」の持つディープな感じをうまく中和して、案外、広く受け入れられるような気はしている。そもそも女性は「かわいいもの」が好きだ。彼女や奥さんとも一緒に読めるような、新たなジャンルとして定着するのかもしれない。

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