淡く美しい「日本の美」に癒される

夏直前! ホタルの光で涼しさ満喫してみる?

2005.06.30 THU


初夏から夏にかけて、夕闇を飛び交うホタルをながめ、ひとときの涼を感じるのは日本独特の慣習だった。しかし、自然環境が大きく変化するにつれ、その生育エリアはどんどん小さくなってきた。ホタルにとって発光することはフェロモンと同じく性の信号。人工の強い光を嫌うのだ。

現在、日本には40種類以上のホタルが生息する。実はそのうち発光するのは一部で、なかでもゲンジボタルとヘイケボタルの光は強く、広く親しまれている。この2種は、卵や幼虫、蛹までが発光することでも知られている。撮影に協力してもらった東京・青梅市の岩蔵温泉郷の鍋屋旅館ご主人によれば、ホタルは非常にデリケートな生きものだという。

「簡単な道路工事で、短い期間ちょっと水が濁ってしまっただけで、急にその年のホタルが少なくなってしまったりします。クルマなどの大きな音や強い光が増えても、やはり数が少なくなってしまうんです」

近年では、都内や近郊でも、ホタルを呼び戻そうと地域ぐるみで環境整備に取り組むところも多い。しかし、やっと定着させることに成功しても、それが大きく喧伝され人が集まることで、ふたたび生育環境が悪化してしまうこともあるという。

「最近は、ビデオカメラや携帯電話などで強い光を出しながら撮影しておられる方も見かけますが、できればそぉっと静かに観賞していただきたいですね」

一方では、人工飼育によるホタルを“放流”して、ひとときの幽玄な光景を楽しむイベントなどもあり、その気になればホタルを間近に見るチャンスは増えつつある。いずれにしろ、成虫になってから約1~2週間程度で消えてしまうはかない生命。心にゆとりを持って、静かに楽しみたい。

ちなみにホタルの光、卒業式だのパチンコ屋さんの閉店時刻だの、何かが終わるイメージもありますけど、べつにR25は今回が最終号というわけではありません。次号は創刊1周年記念号です!

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト