もはや絶滅寸前、伝説の域!?

“ブルマー”は何処から現れ何処へと去っていったのか?

2005.08.18 THU

ブルマー…。今、体育教育の現場から絶滅しつつあるこの女子体操着を、社会学の視点からその盛衰の謎を解き明かした書物があることをご存じだろうか? それが『ブルマーの社会史』(青弓社)である。
「ブルマーがなぜ性的なイメージと結びついたのか気になっていたのですが、ブル(マー)学者とも呼ばれる高橋一郎大阪教育大学助教授と知遇を得まして。5人の方に共同執筆していただきました。いちおう真面目な学術書です(笑)」(担当編集者)

そもそもブルマーは、1851年にアメリカの女性解放運動家ブルーマー夫人が機関紙『リリー』において紹介、普及に努めたことに端を発する(じつに嘘っぽいが事実!)。これはスカートにズボンを組み合わせた、現在のブルマーとは似て非なるものだった。その後、日本に渡ったブルマーは、軽快な体操着として世界でも類を見ないほど普及していく。渡来当時は「女子が活動的になるのはけしからん」という前時代的な社会通念があったし、ちょうちんブルマーからピッタリとした太もも丸出しの形状のものに変貌するなか、当の女子学生から「恥ずかしい」との意見もあった。しかし、結局90年代前後まで、ブルマーは大多数の学校で着用を義務づけられ、ブルマー黄金時代を築くことになる。

そんなブルマー大国日本に陰りが見えたのは、90年代前半のブルセラブームあたりから。オトコがブルマーを性対象としていることが白日の下にさらされた瞬間であった。ブルセラ投稿誌などは、後の規制によって多くが休刊していく。

「ウチは運良く生き残れたと思いますよ。最近は多少ブルセラ色が薄れてきてますがやはり人気は根強いし、今後もこの路線を大きく変える予定はないです」と答えるのは現在も発行中のブルセラ誌編集者。

学校から消えたはずのブルマーがメディア上でのみ存在している。この奇妙な状況を天国のブルーマー夫人はどんな表情で見守っているのだろうか?

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