男なら誰でも名前は知っている解剖学

カウパー氏って何者?あの液体にはどんな役割が?

2006.03.16 THU

誰でもいいから3秒以内に解剖学者の名前を挙げよ…どう、答えられる? 男なら必ず一人は知っているハズ。がまん汁などの俗称で知られる「カウパー腺液」のカウパーこそ17世紀のイギリスで活躍した解剖学者なのだ(英国人だから正しい発音はクーパーだ)。

で、「みんなが知っているこのカウパーってどんな人? カウパー腺液ってどんな役割なの?」と聞かれて、ちゃんと答えられる人は果たして何人いるだろうか?

カウパー腺液はネバネバしてるから、風俗なんかでよく使われるローションみたいな液体だと考えている人も多いと思うけど、最大の特性はアルカリ性であることなのだ。女性の膣内は弱酸性で、精液は弱アルカリ性である。つまり、カウパー腺液は、酸性の膣内をアルカリ性の液で中和し、精子が無事に子宮まで到達できるよう、膣内の環境を整えているというワケ。

では、カウパー腺液という呼称がつけられた経緯をみてみよう。王立協会に選出されるほど外科医・解剖学者として活躍していたカウパーは、1698年に解剖学の書『人体の解剖』を発表する。この書の中にカウパー腺の詳細図が掲載されていたのだ。この時点では「カウパー腺」という呼称はなく、彼の死後、140年も経ってからあるフランスの外科医がヌルヌルの液を出す器官を「カウパー腺」と名付けた。このことにより、カウパーの名は、成人男性なら知らぬ者はいない、というほど世界中に知れ渡ることになったのである。

だが、彼には知られざるダークサイドがあった。『人体の解剖』は、ホヴァルト・ビドローという人が13年も前に出した解剖書のパクリだ、という疑惑が噴出。また、カウパー腺自体も、『人体の解剖』の18年も前に発見されていた、という事実が発覚しちゃったのである。

もしかしたら、カウパー腺液は「ビドロー腺液」と呼ばれていたかもしれないのだ。う~ん、案外「ドロ~」という語感がピッタリだったかも…。

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