NASAはいまだに認めてないようだけど…

元惑星・冥王星の数奇な運命をひも解く!

2006.09.21 THU


先日プラハ(チェコ)で開催された国際天文学連合(IAU)の採択で、冥王星が惑星の地位を失い、矮惑星として分類されることになったのはご存じのはず。報道では「冥王星を外して惑星を8つとしたほうが、スッキリする」なんていわれてたが“スッキリ”ってどういうことなの?

それを解明するにはまず、冥王星がどんな天体か知る必要がある。「冥王星は、氷と塵でできており、物質的には彗星や氷衛星とほぼ同じ。天王星や海王星のような惑星になる前段階の天体なのです」(惑星科学の松井孝典東大教授)

冥王星の外側に、短い周期で太陽の周りを回る彗星の巣ではないかといわれている領域(エッジワース・カイパーベルト天体=EKBO)があるのだが、冥王星はEKBOの軌道と重なる。そこで「冥王星はほかの惑星と異なり、構成成分も彗星や氷衛星と酷似しているので、EKBOの一種では?」と考える科学者が多かったそうだ。つまり科学的に考えれば氷惑星の材料に近い天体なので、外したほうがスッキリするってわけだ。

「冥王星が発見された30年代は、みんな趣味の延長程度で惑星を見つけようとしていた。実は1970年ぐらいまで惑星について研究している科学者はほとんどいなかったんです。なので、科学的根拠に基づいた惑星の定義もありませんでした」(同)

ニュースなどで「冥王星は唯一アメリカ人が発見した惑星だから残したい…」などといわれていたように、惑星は社会的・歴史的な根拠でしか定義づけられていなかったのだ。さらに90年代から急速に観測技術が進歩し、冥王星規模の惑星が数多く発見されたことも原因で「惑星を12個に!? それとも8個に!?」と、今ごろになってもめる事態になったのだという。

これから先、冥王星規模の天体(矮惑星)がまだまだたくさん発見される可能性もあるのだとか。太陽系って…宇宙って果てしない!

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