想定外? それとも予測どおりなの??

当時の科学者が描いた「50年後の日本」の姿とは?

2006.09.28 THU

大気圏外を飛行ルートとする民間のロケット旅客機が飛び交い、タイヤのない“高周波自動車”が時速250kmでエアーウェイを疾走…なんて。まったく夢のような光景だが、ひょっとするとこれが現在の日常風景になっていた可能性があるのだ。その根拠となるのは、1960年に発表された、当時の科学技術を基に未来の様子を予測した、科学技術庁(現・文部科学省)監修の書物『21世紀の階段』内の記述。

科学技術のあり方について調査し提言を行う技術同友会が、今から50年後の予測をまとめた『50年後の日本』という冊子の参考資料として、先ごろ公開されたその内容を見ると、冒頭に挙げた事項以外にも、たとえばこんな予測が行われているのである。

「ヨウ化銀やドライアイスを使い、台風を操縦することが可能となるだろう」

「スイッチひとつで透明になる建材が開発されているだろう」

「光速に近い速度が出る《光子ロケット》の開発が進められているだろう」

などなど。今見ても、まるで空想科学チックな事柄ばかりだが、なかには「ポケットに入るほど小型になった無線電話が登場する(携帯電話)」のように、実現しているものだってちゃんとある。ケータイだって、当時は光子ロケットと同じくらい遠い“未来”の技術だったのだ。

「実現したもの、しないものの違いには、私たちが暮らす社会の状況が大きく関係しています。つまり技術的には開発可能であっても、社会的な需要がなければ実用化されないわけです。未来の予測には限界がありますが、技術だけでなく社会に目を向けることで、これから必要とされる技術を考えることができるのではないでしょうか?」(未来工学研究所 大竹裕之さん)

というように、技術ってのはあくまでも人の関心や必要によって進化していくもの。素敵な未来を築くには、社会を構成する我々の明日をよくしようという気持ちが重要、ってことなんだね。

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