橋とかビルとか道路とか…

ヒトが造りし構築物の寿命ってどのくらいなの?

2007.10.04 THU



写真提供/AFP=時事
ミネアポリスで多くの被害者を出した橋崩落。その瞬間をとらえた衝撃的なニュース映像は、いまだ記憶に新しい。鋼材の金属疲労や強度不足、構造的な欠陥などさまざまな原因が取りざたされているが、詳細はまだ調査中だ(ハトのフンによる金属の腐食では、という説もある)。

誰もが「ところで日本は大丈夫?」と心配になったはずだが、実は現在、日本では国土交通省の指導のもと、平均で約60年といわれる橋の耐用年数を100年まで延ばしちゃおうという事業が動いている。これ、かつて高度経済成長期にどんどん建設された橋の多くが、今後どんどん老朽化するにもかかわらず、巨額な架け替え工事の費用に対応する余裕が国にも各自治体にもないため。より現実的に、こまめなメンテナンスを行い、予防的に補修していくことで、長寿命化を実現しようというものだ。

大事に使って長もちさせる。なかなかエコな話だ…ってあれれ? 耐用年数って、がんばれば延ばせちゃうもんなの? つかそもそも耐用年数とはなんぞや?

「使用を予定する年数だと私は考えます。同じ建物でも30年使うのと100年使うのでは補修の方法が違ってくる。耐用年数には、いくつか考え方があります。資産を減価償却する年数、つまり保有資産の価値の低下を金銭的に評価する目安となる法定耐用年数。これは随時、変更がなされています。また、時間経過とともに機能が旧式になるという意味では機能的耐用年数。そして構造物の強度などの低下による物理的耐用年数。ただし、実際の耐用年数は、設計や材料、施工、維持管理、構築物のおかれた環境などで当然変化します。具体的な寿命は、個別に判断するしかないでしょう」(早稲田大学創造理工学部建築学科・小松幸夫教授)

考えてみれば、古代ローマの水道だってまだ立派に現役なものが存在するのに、現代の我々が造る構造物の寿命がわずか数十年ってのも、ちょっと情けない話ではありますけどねえ。


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