震災の不安が高まる今こそ知りたい

災害に役立つレスキューロボはどこまで開発されてるの?

2008.01.04 FRI

まもなく阪神淡路大震災の発生から13年――。その後も新潟県中越沖地震などの災害がたびたび起きている。そうしたなか、災害時に安全で迅速に被災者の救助を行うレスキューロボットの開発が進められている。でも、ロボットが災害時にどんな活躍ができるの? レスキューロボット開発の第一人者である電気通信大学の松野文俊教授に、その開発事情について聞いてみた。

「阪神淡路大震災では、瓦礫の下に多くの負傷者がいたにもかかわらず、その位置が特定できなかったため、救助に時間がかかってしまいました。そこで、瓦礫の下の生存者を探査できるような、小さな隙間でも入り込めるサーチ&レスキューロボットの必要性を感じたんです」

しかし当初、ロボットによる災害救助は国や学会からあまり理解が得られず、開発は進まなかった。そうした状況のなか、起きたのが9・11テロだ。貿易センタービルに救助に向かった消防士やレスキュー隊が、崩壊するビルの下敷きで犠牲になるなど二次被害が報じられ、レスキューロボットの開発が重要性を帯びてきたという。

松野教授が開発しているサーチ&レスキューロボット『KOHGA3』は、停電していて暗いなかでも地形データをもとに半自律走行することができ、土砂による35cm程度の段差も乗り越えることもできるため、原子力発電所や地下街といった場所での災害にも対応できる性能を持っている。

「最近では、災害で崩壊した土砂などを撤去することにも適用できる無人化施工ロボットなどが開発されています。瓦礫の下の被災者に水を届けたり、応急手当もできるレスキューロボットも2020年あたりをメドに開発が進んでいます」(同)

災害発生後72時間が経過しても被災者が発見されない場合、生存率は、ぐっと減るというデータもある。それだけに、今後はレスキューロボットを駆使して人命救助を迅速に行うことも災害対策の重要なテーマになっていくだろう。


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