都会の片隅のプチミステリー

俺だけに聴こえる…「あの音」の正体は?

2008.04.24 THU



イラスト:後藤亮平(BLOCKBUSTER)
「信じてもらえないかもしれないけれど私には、確かに聴こえるんです!?」

なんて体験がある人、実は意外と多いらしい。読者の中にも「街を歩いているとき俺にだけ、イヤな音が聴こえる場所がある!」という人がいるのでは? これってなによ?? 以下調査!

まず体験者たちに尋ねたところ、この聴こえる現象に「聴こえるのは不快感のある甲高い音」「聴こえる場所は建物の入口付近や地下街が多い」という共通項が判明。さらにネットでの情報収集の結果聴こえる現象の犯人を「超音波」とする説が流布しているのがわかった。確かに建物の入り口にある自動ドアのセンサーや、地下街で必須のネズミ除けには超音波を利用したものがある。やはり犯人は?『超音波技術基礎のきそ』(日刊工業新聞社)の著者、谷村康行先生に意見を伺ったところ。

「自動ドアなど空気中で使われる超音波(40kHz前後)が聴こえる人がたくさんいたとしたら、これは大発見ですよ!」

と、(笑)つきの回答をいただいた。先生によれば、そもそも人に聴き取れない(一般的に20kHz以上)の音波を特に「超音波」と呼ぶわけで、人に聴こえるのなら超音波ではなく「可聴音」と考えるべき、という。

「20kHz以下付近の可聴音でも、聴き取れる人はごくわずか。個人差もありますが、若い人ほど高周波数の音を聴き取りやすい、といわれています。確かに、高周波数の可聴音で不快を感じる場合もあります」

どうやら犯人は超音波ではなく、超音波に近い可聴音、と考えられるようだ。

「たとえば物同士があたる、こすれるといった動作により、意図せず高い周波数の音が出てしまっているのかもしれませんね。ちなみに、ネズミ除けの中には超音波式をうたいながら、実際は可聴音しか出していない、という粗悪品もあるようですよ」

うっかりするとヘンな人に間違われちゃいそうなこの現象。気になる人は、街に出て調査してみてはどうか。


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