世界中で続々と建設中ですが…

超高層ビルが老朽化したらどうやって解体するの?

2009.03.05 THU



写真提供/鹿島
今年9月にはUAEに世界一の高さのブルジュ・ドバイが完成予定。規模こそ違えど日本にも超高層ビルは数多く立っている。大きいと造るのも大変だけど、壊すのだって一苦労では?東京都・港区の解体システム研究所に超高層ビルの解体工法についてお話を伺った。

「日本でもようやく高さ30~60m程度の高層建築が解体され始めていますが、100m以上の超高層建築物の解体事例はいまだありません。今ある工法のなかでは、最上部から建物をダイヤモンド付着のワイヤーで部分的に切断し、地上に降ろして壊すブロック解体工法が適しています。ダイナマイトを使った発破工法は、地震対策のために構造が頑強な日本の建築物には効果がありません。ビルといっても千差万別。個別の構造形式に対応した工法を選ぶわけです」(顧問・青山謙一さん)

そんななかで、安全で環境にもやさしいと注目を集めているのが、昨年鹿島建設の自社ビル解体で初めて行われたカットアンドダウン工法というもの。建物をジャッキで持ち上げて、だるま落としのように下層から順次解体するのだという。

「地上20階・17階のビル2棟でこの工法を実施したところ、音やホコリなど周辺環境への影響は圧倒的に軽減されました。ただ、高層になればなるほど下で支えるジャッキの耐久力が重要になるので、どこまでの高さ(=重さ)に対応できるのか難しいところです。高層建築の法定耐用年数は40~50年ほどですが、下から壊すと丸ごと解体することになり、長く使うという意味では最良の工法とは言えない部分もあります。というのも、海外では上層部を壊して下層階への負担を軽くし、補強にもつなげるといった再建方法も行われてますから」(所長・山口善弘さん) 

日本の超高層ビル第1号といわれる、霞が関ビルは築40年でもまだ健在。時が経てば、より良い解体方法も生まれてくる。でも、壊さずに耐用年数を長くする技術も進化するといいですね。


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