赤と黄色は消えやすい?

いつのまにか塗装が薄くなる「色あせ」はなぜ起こる?

2009.04.23 THU


街を歩くとすっかり色あせてしまった看板や標識を見かけます。そんな話を編集会議でしていたら、「色あせって色によって退色のスピードに違いがある」なんて話が。真偽を検証するため、アサヒペン塗料・塗装用品事業部の山内正文さんにお話をうかがってきました。

「確かに赤、黄、オレンジの塗料に使われる色素は一般的に色あせしやすい傾向にあります。逆に黒、緑、青は色あせしにくいですね。ただ同じ色調のものでも、色あせしにくい高級品などもあるので、この色は色あせしやすいと一概にはいえません」

なるほど。ところで、そもそも色あせってどうして起こるんですか?

「太陽光の紫外線や熱エネルギー、酸性雨などによって色素の化学結合が切断されたり、異なった構造の物質になったりすると、徐々に退色、変色していきます」(同)

でも、年中屋外に出ている看板はともかく、太陽光や雨水の当たらない本なども色あせしていきますよね? あれはどうして?

「紫外線は蛍光灯からも出ているので色あせしますよ。また、インキは1ミクロン程度と薄いので、紙の色が黄ばんでくると、影響されて色が変わります」と答えてくれたのはDICインキ機材事業部の金子雅道さん。それでは色あせを防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

「塗料の色あせを防ぐには、退色の原因になる光・熱・化学物質との接触を避けることが有効です。紫外線吸収剤や光安定剤を塗料の樹脂に配合したり、透明の塗料を上塗りして膜を作ることで、酸性雨が直接色素に触れるのを防ぎます」(前出の山内さん)

「印刷物の場合、耐光性のあるインキを使用したり、厚くインクを塗ると色あせしにくくなります。しかし、それでも永遠というわけにはいかず、時間の経過とともに鮮やかさは低下する傾向がありますね」(前出の金子さん)

色のあせた看板や本も味があるものだけど、やっぱりいつまでも鮮やかな色彩が残るのが理想ですよね。


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