中国で透視サングラスがヒット!?

現代の科学技術で透視は可能なのか?

2009.05.21 THU



イラスト:河井克夫
先頃、中国のインターネット上で透視できるサングラスが話題になった。要は服を透かしてハダカが見えるのがウリで、ガセネタとわかっていても食いついてしまうのが男の悲しいサガ。しかし、そもそも現代の科学技術で透視は可能なのか? 小誌でも以前紹介したが、東京大学地震研究所の研究グループは2008年、火山内部の透視に成功。

「これは、宇宙から地球に降り注ぐミュー粒子を利用した技術。一定時間に観測されたミュー粒子の数と方角からマグマなどの位置や大きさを特定、噴火のメカニズムや予知に役立てようとする試みです」(同研究所特任助教授・田中宏幸さん)

ミュー粒子は透過力が強いので、X線では見られなかった巨大で厚い物体の中を見ることができるという。ほほう、では衣服の透視など朝飯前では?

「いえ、ミュー粒子の透過力が強すぎて衣服も人体も透過してしまいますね」(同)

あらら。それじゃあこっちはどうだ。理化学研究所の川瀬晃道さん(名古屋大学教授)をリーダーとする研究グループは、2003年にテラヘルツ波という特殊な電磁波で封筒内の禁止薬物を特定する技術を開発。信書は捜査令状がないと開封できないため、空港などで導入が進んでいるのだ。

「テラヘルツ波はX線と違って生体は透過しません。専用カメラは1台約1000万円と高価ですが、それを使えば衣服の厚さにかかわらず、ボディラインがはっきりとわかります。フィッティングや採寸の手間が省けることから、アパレル業界でも注目されているようです」(川瀬さん)

おおっ。1000万円か。ちょっとお高いが100人ぐらいで共同購入すれば。

「あ、でも画像はモノクロですし、最近はプライバシー保護の観点からボディラインをそのままモニターに映すことはありません。いわゆる、可視光の世界での透視はさえぎるものがある限り不可能ですね」(同)

惜しいところまでいきましたが、ムフフな夢実現はやはり無理でした。


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