ラーメンのない人生なんて…

第4回 ラーメン激戦区のヒミツを探れ!

2009.07.13 MON

ラーメンのない人生なんて…


『二代目海老そば けいすけ』の「海老そば」。フレンチ、和食で修業した店主がエビをふんだんに用いて作った意欲作だ。斜めにカットされた丼は濃厚なエビの香りを逃さず、ダイレクトに鼻腔にお届け!

ラーメン激戦区って一体どんなところなの?



「ラーメン激戦区・池袋の名店を発表」
「ラーメン街道・環七をゆく!」

なんてフレーズ、メディアのラーメン特集でよく目にします。しかし、そもそもなぜ「ラーメン激戦区」が生まれるの? ラーメンデータバンク代表で、ラーメン業界の動向に精通する大崎裕史さんに聞いてみましょう。

「激戦区が生まれる流れは、いわゆる『ご当地ラーメン』の発生と同じで、核となる元祖のお店の影響力が強いからこそ。そのお店で修業した人がのれん分けしたり、味をマネするフォロワーが出店したりすることで、ラーメン激戦区は誕生していくのです」

多くの店が切磋琢磨する激戦区が、豊かなラーメン文化を生む下地になっているわけですね。

「ただ、70~80年代に注目を集めていた銀座、荻窪などの古参激戦区は、最近ちょっと盛り上がりに欠けます。池袋に高田馬場、新宿の小滝橋通り沿い、目黒の権之助坂などが常にエネルギッシュな激戦区ですね。新規オープン店と同じぐらい、クローズするお店の数も多いですから。ラーメン激戦区は、立ち食いそばやファストフードなど、同業者以外にもライバルが多いエリアです。ビジネスチャンスを感じつつ、戦々恐々としているこれがラーメン店の心情ではないでしょうか」(大崎さん)
『麺屋 宗』が提供するのは、クリアで滋味深い塩ラーメン。ヒマラヤ山脈の岩塩「ピンクロックソルト」と対馬海峡産「浜御塩」をベースにした「焙煎旨塩そば」は激ウマっス
なるほど。でも、強力すぎるライバル店が目と鼻の先ですよ! 新規オープンするからには、並大抵の味では参入できなかったりするのでは? それとも、人気店のそばに出店すると、集客の苦労がいらなかったりするんでしょうか? ここは、お店側の声も聞いてみなきゃ! 

さっそく、都内きってのラーメン激戦区・高田馬場に『麺屋 宗』を構える柳宗紀さんを直撃してみました。老舗に個性派店舗、価格破壊系まで入り乱れる激戦区に出店した理由は? 

「名店がしのぎを削っているからこそ、競争が活発化し、レベルが高くなっているエリアだと思うんです。そこで、あえて勝負を挑むべく出店しました。クオリティの高い一杯を提供していけば、ラーメン界で注目を集められると思ったんですよ。もちろん、埋没してしまう危険性もありますけど。当店は、ラーメンの美味しさが第一ですが、食べる空間の快適さも追求。デザイナーに内装を手がけてもらい、差別化を図っています」

その心意気やよし! 市場原理からいえば、競争が激化したら商品のクオリティは上がるし、価格競争も起こる。ラーメン好きにとっては万々歳の状況です。店主さんからしたら文字通りの激戦区ですがボクら食べ手にとっては、魅惑のラーメン歓楽街といえるのでは!?
JR高田馬場駅構内で、有力店を紹介する「高田馬場ラーメンマップ」なるものを発見! 改札を出る前から激戦区のオーラをビンビン感じます

今、一番ホットなラーメン激戦区はどこ?



「最もホットなラーメン激戦区を食べ歩け!」というR25.jp編集部の指令を受けて、さっそく激戦区への孤独な旅が始まりました。

しかし、荻窪に銀座、恵比寿、池袋、高田馬場、新宿、環七名店、人気店、優良店が密集する東京でも、「ラーメン激戦区」は枚挙にいとまがありません。これまで1万7000杯のラーメンを食破し、「日本一ラーメンを食べた男」と称される大崎裕史さん(ラーメンデータバンク代表)に指南していただきましょう! 

「やはり、JR高田馬場駅周辺、早稲田通り沿いが最もホットな一帯でしょう。そもそも、ここは早稲田大学の学生が行き交う学生街ですよね。ラーメン激戦区って、学生街とリンクしやすいんです。10代後半~20代前半の男子がワンサカいますし、春になれば顧客候補の新入生が大量に流入してくる。低単価で勝負するラーメン店には好条件が揃っているんです」

ラジャー! ラーメン達人のアドバイスを受け、さっそく高田馬場駅に降り立ちました! まずは、戸山口を出てすぐ、『俺の空』ののれんをくぐるボク。おぉっ、コクがあるけど香りもバツグン! パンチのきいた豚骨魚介スープを丼の底まで完食だ。うん、ウマー!
こちらは『渡なべ』の「味玉らーめん」。濃厚な豚骨と、煮干し・カツオ節などの魚介ダシのいいとこ取りを実現している。トロンとクリーミーなスープは舌ざわりもバッチリで、麺にもよくからむ。極太のメンマもオススメだ
さて、ラーメン激戦区ツアーズは一杯だけでは終わりません。早稲田口すぐには、有名店・武蔵グループの『麺屋武蔵 鷹虎』が! 早稲田通りを行けば、東京・武蔵野のご当地メニューとして知られる「油そば」をフィーチャーした『ぶぶか』がドーン! その先には、超盛りで知られる『二郎』の支店がドドーン! 札幌ラーメンの強豪として知られる『純連』の2軒先にはド濃厚博多系の『ぼたん』が待つッ! おっと、岩手県からは『めぐさめんこ』が納豆ラーメンをひっさげて殴り込みだ。秋田から進出した『末廣ラーメン本舗』、大分県の流れをくむ『大分宝来軒』もあるし全国ラーメン食べ歩きがこの街で楽しめるぜ!! 

かたや、気鋭の職人が手がけるニューウェーブ系も存在感を発揮。ネオ豚骨魚介系の旗手として知られる『渡なべ』、エビフレーバーを効かせたユニーク系『二代目海老そば けいすけ』、デザイナーズ系ラーメン『麺屋 宗』もスタイリッシュな一杯を提供しています。って、ラーメン店をカウントしていたら、徒歩10分圏内で実に30軒を突破! 激戦区にもほどがあるよ!!

「高田馬場エリアのすごさは回転の速さにあります。2002年にオープンした『渡なべ』ですら、すでに古株的な存在ですからね。人気店ラインナップも、90年代と現在を見比べてみると驚きますよ。このエリアで10年前に出店していた店の7~8割がすでに撤退してしまっていますから」(大崎さん)

なるほど、この瞬間もラーメンサバイバルが進行中なわけですね。激戦区のラーメンには店主の気合いというトッピングがのっているのでしょうか!? こちとら食べ手も真剣勝負! もう一杯、と言わずガッツリ食べていこうじゃないの!! プハ~ッ。

激戦区巡りで4杯ものラーメンを食べまくり、体重増が気になる筆者でございます。

競争が激しいところでは、手を抜いた味ではすぐに淘汰されてしまいますからね。
限定メニューやら新メニューが次々に繰り出され、どの店も集客に必死! 
「激戦区の人気店」というバリューにあぐらをかいているお店は一軒もありません。

まぁ、新店が次々とオープンし続ける東京というエリア自体が
「メガ・ラーメン激戦区」といってもいいかもしれませんけどね。
さぁ、今宵もレッツ! 激戦区!!


さて、次回は「ラーメンのお作法」をガッツリと掘り下げてみたいと思います。
「ラーメンにマナーなんてねーだろ!」というツッコミはもちろん、
「自分なりに美味しくラーメンを食べるコツ」などなど、
今回も投稿をよろしくお願いいたします!

いや~、ラーメンってホンットにいいものですね~。
では、また!

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