F1マシンやロケットを陰で支える

漫画やラップで話題!?今、鉄工所が熱いワケ

2009.07.16 THU



撮影/熊林組
鉄工所ラップ。どんなラップだよとつっこみたくなるが、これ、吉本興業所属のモンスターエンジン・西森のネタ。実家の鉄工所をラップ調で紹介しており、お笑いのネタながら男の仕事の渋さがあふれ人気を集めている。また、同じく鉄工所の日常を描いた『とろける鉄工所』(「イブニング」連載中)も様々なブログで話題に。もしや、鉄工所ブームが来ているのか? これは実際に鉄工所を取材してみたいと、大田区役所産業振興課に連絡すると意外な事実が。

「鉄工所に明確な定義はありません。広辞苑では鉄工は鉄材を用いる工作とのこと。金属を加工し精密機械や部品を作る大田区の町工場は、ほとんどが鉄工所なのでは」

最近では町工場も「削る」「磨く」「成形する」「メッキする」などいずれかの得意分野に特化していることが多いとか。ということで、今回はその中でも、大田区優工場認定企業の『タシロイーエル』を取材。金属を削り加工する高い技術を持ち、H2Aロケットやミサイル、F1マシンの部品も手がけた実績を持つ会社だ。

「全体の設計図は極秘事項なので、作った部品がどこに使われているかはわかりません。でも、自分たちが作った部品が宇宙にいくと考えたら、ロマンがあるし、やりがいにもなります」と田代信雄社長。

これらの部品は1000分の1mm単位で調整される。昔は手の感覚で金属を削っていたが、それには熟練した職人の高度な技術が必要。そこで最近は、入力した座標を元に機械が加工する「NC旋盤機」が増えている。でも機械なら、僕でもできちゃう?

「図面から立体の完成形を想像したり、金属を削る刃を的確に選んだりするには経験が重要。一人前に使いこなすのに、3年はかかります」(従業員の島田裕介さん)

現在の鉄工所ブームについては「お金がお金を生み出す風潮が嫌気され、物を作り出すという行為が見直されているのでは」と田代社長。あなたも一度、鉄工所の深い世界に触れてみてはいかが。


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