知らない国を食べ尽くしたい!

第2回 南米一洗練された料理!? ペルー!

2009.08.21 FRI

知らない国を食べ尽くしたい!


インカ帝国のルーツと呼ばれる黄金文化シカンの考古遺物を公開する展覧会が、国立科学博物館(東京・上野公園)にて開催中。長大な灌漑用水路を建設したり、彫金技術が発達するなど、9~14世紀に栄えた。特別展「インカ帝国のルーツ 黄金の都シカン」 写真/《黄金の御輿》 11世紀 ミゲール・ムヒカ・ガヨ財団/黄金博物館蔵 撮影:義井 豊

遺跡だけじゃない!知られざるペルーの魅力とは?



ペルーというと、超メジャーなナスカの地上絵やマチュ・ピチュがあるところです。やっぱり遺跡大国なんですか? ペルー大使館のジョイシ・ゴヤ二等書記官に聞きました。

「ペルーには、古代文明の遺跡がたくさんありますが、大きく分けて15世紀に栄えたインカと、それ以前のプレ・インカがあります。インカ代表としては、標高2280mにあり、空中都市と呼ばれるマチュ・ピチュ遺跡などがあげられます。でも実は、プレ・インカの文明の方がたくさんあって、その遺跡の方もたくさん残っているんですよ。特にオススメしたいのが、9~14世紀に栄えたシカン遺跡。1991年に北部のバタン・グランデという場所から数体の人骨と100点以上の黄金が発掘されたことから、黄金文明と呼ばれています。日本人の考古学者、島田 泉(南イリノイ大学教授)さんによって発掘されました」

あまりにインカが有名なので、そればかり注目してしまいますが、インカに至るまでにたくさんの古代文明があったとは! 考古学好きにはたまらない国ですね。

「遺跡以外でしたら、標高3855mにあるティティカカ湖も有名です。そこにあるウロス島というところは、なんとトトラという葦(あし)を積み重ねて作られた島なんです。3mほど積み重なっています。水に浸かっている下の方が腐っていくので、毎日のように上から葦を重ねていくんです。1部屋くらいの島から、350人が住む大きな島まで40ほどの島の集まりです」

葦の島。上陸(!?)するのに勇気が必要かも。ティティカカ湖畔で、昔ながらのスタイルで住む民族の生活をかいま見ることができるようです。

さて、ペルーの人たちはどんなものを食べているのでしょうか?

「ペルーの食文化を語るうえで欠かせないのがトマトとじゃがいも。もともとペルー原産の食物なんです。植民地時代にヨーロッパ人が自国に持ち帰り、世界中に広まりました。ペルーだけでも4000種類ものじゃがいもがあり、料理の種類もたくさんありますね」

いまやどの国の料理でも欠かすことのできない食材が、ペルー原産とはビックリ。この2つがないと、世界の料理数がかなり減ってしまうのかも。

「高山病予防に効果があるコカ茶も有名なので、飲んでみてください。マチュ・ピチュ、ティティカカ湖に加えて、インカ帝国の首都であった標高3399mのクスコなど、高いところに観光地が多いですから。ペルー人が日常的に飲んでいるお茶なので、どこでも飲むことができます」

富士山頂クラスの標高に、普通にある観光地。頭痛と闘いながらの観光なんてイヤなので、コカ茶は手放せない!

壮大なマチュ・ピチュとナスカの地上絵だけでも、一生に一度は見に行きたいし、もっと深めてプレ・インカ見学もいいかも。さらにじゃがいもやトマトが原産地だったりと、なんだか「人類のルーツを感じられる国」なのでした。
ペルーを代表する魚貝のマリネ、セビチェ。本国ペルーにはたくさんのセビチェがあるが、ミラフローレスではミックスを提供している。さっぱりとしていて食が進みそうな一品。セビチェミクスト1800円

日本で食べられるペルー料理とは!?



ペルー料理は? と問われて、正直、あまり思い浮かぶものがないのでは? 南米なのでなんとなくスパイシーなイメージがあるのですが。ということで、ペルー料理店、ミラフローレス恵比寿店の小澤洋子店長に教えてもらいました。

「ペルー料理の文化は、実は南米でも一番洗練されています。当店では日本風の味にアレンジすることなく、ペルー人のコックが、ペルーの味そのままで出していますが、日本人が召し上がってもまったく違和感がありません。私もここで働き始めてから、毎日ペルー料理を食べていますよ。スパイスを使った料理も多いですが、刺激的なものは少ないですね」

植民地時代にイタリアやスペインから影響を受けて洗練されていったといわれるペルー料理。それでは、無知な僕に「これぞペルー料理」という一品を!

「ずばりセビチェです。首都のリマなど、特に海沿いで食べられています。簡単に言うと、魚介のマリネ。一般的には魚、とうがらし、レモン、ニンニク、パセリ、赤たまねぎなどを和えています。ビネガーを使っていないので、やわらかい酸味が特徴です。食材や味付けのアレンジによって、いろいろな種類があるんです。セビチェ専門レストランがあるくらいなんですよ」

食べてみると、お刺身慣れしている日本人の口にも合いますね。喉の奥にくる酸味はなく、特に夏はさっぱりいただけそうです。他にオススメは?
コリアンダーベースのソースで炒めたピラフ風のごはん。ポーヨとは鶏肉のことで、チキンのダシが効いている。ペルーでも仕上げにはライスがよく食べらるとか。アロス コン ポーヨ(2人前)2500円
「朝はトルティーヤと呼ばれる卵焼きに野菜を入れたものとパン。昼はライスものでがっつり食べます。夜はお酒を飲みながらだったり、自宅で食べたり、それぞれですが、共通していえることはとにかく一皿が大きい。みんなよく食べます。ラテンの国なので、ダンスで消化しているんでしょうね(笑)」

食べて飲んでダンス。ラテンのイメージそのままですね。では、どんなお酒がよく飲まれているんですか?

「ブドウの蒸留酒であるピスコというブランデーが有名です。えぐみも臭みもなく、ブドウの甘みを感じられます。これにレモン、卵白、ガムシロップを加えてシェイクしたピスコサワーが、みんな大好きです。当店では食前酒にオススメしています」

あまり甘くなく、さわやかなレモンが効いていて飲みやすい! ちょっとドライな飲み物です。海の恵みも山の恵みもあり、また植民地時代にスペインやイタリアからの影響を受けて、洗練されたペルー料理。日本人の味覚にも合うようだし、まずはいろいろなセビチェを食べてみて、ペルーを食べ歩いたつもりになってみます。 南米というと、ブラジルにアルゼンチン。
サッカーの影響もあると思いますが、まずこの2カ国が思い浮かびます(個人的には)。

でもこのペルーもあなどれません!
壮大な遺跡にトキメキつつ、おいしいものが食べられそう。

あとは、ラテンの国なので、
明るくダンスするノリでも身に付ければ、
ペルーの食事やお酒をより楽しめるかも!

さて、以降もいろいろな国を取り上げる予定ですが、
知りたい国があったら、リクエストお待ちしています!

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