型によって罹りやすい病気も?

ABOやRhだけじゃない血液型は300種類もあった!

2009.11.05 THU



イラスト:牧野良幸
風邪をひきやすいシーズンになってまいりましたが、世間では「血液型が違う人からは風邪はうつされない」なんて俗説があるのはご存じでしょうか? テレビの情報番組でも「血液型によって罹りやすい病気がある」などと主張するお医者さんもいるようなので、あらためてリサーチ。オールアバウト「感染症」ガイドでもある、防衛医科大学の西園寺克先生に血液型によって罹りやすい病気はあるのか、本当のところをうかがいました。

「現在はありません。というのも、もしかしたら大昔に血液型が関係する感染症があったかもしれませんが、はっきりと確認できる事実はないんです。かつて1960年代にもO型の人はペストに罹りやすいとか、A型の人は天然痘に罹りやすく、またガンになりやすいといった説を唱える人もいましたが、これも統計では関係がないことがわかりました。そもそもABO式の血液型は、輸血のために見つけられた分類方法で、その血液型を決定づける酵素が特に何か免疫的な役に立っているわけじゃないんですよ」

あら、そうなんですか。ということはガセだったんですね。

「ただし、ABO式ではありませんが、三日熱マラリアという感染症に罹るか罹らないかを決める血液型の分類方式に、ダフィー式というものがあるということが発見されています。ダフィー式はFy(a)とFy(b)という、免疫反応を引き起こす『抗原』から成り立っていて、そのあり(+)なし(-)の組み合わせで4通りの血液型に分けられるんですが、Fy(a)とFy(b)両方を持たない人に限って三日熱マラリアに罹らないんですよ。このタイプの人たちは流行地帯のアフリカに多いですね」

ほほう。それにしても血液型の分類方法はABO式やRh式だけではなく、このダフィー式やHLA型も含め300種類にもおよび、通常の手術をする際でも事前に10~20種類の血液型検査をしているのだそうですよ。おそるべし、血液の世界。


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