知らない国を食べ尽くしたい!

第9回 日本食が盛ん!? パラオ!

2009.11.27 FRI

知らない国を食べ尽くしたい!


約30kmに及ぶ環礁内に大小200余りの島々が点在しているロックアイランド。海の色もさまざまで、自然が作り上げた芸術を堪能できる。もちろんダイビングやビーチアクティビティなども可能だ。写真はなかでも抜群に美しいセブンティ・アイランド。野生保護区のため、残念ながら一般人の立ち入りは不可。写真提供/パラオ政府観光局

海好きのパラダイス!パラオの島々を巡る



南国に浮かぶ島国、パラオ。グアムから約2時間。時期によっては直行便も飛んでいて、意外と近いようですね。そう思うと、行ってみたくもなるもの。早速、パラオ政府観光局の芝村剛さんからパラオについてリサーチしてきました。

「パラオには小さな島がたくさんあります。全部で586の島があって、そのうち人が住んでいる島は9島しかないんです。他はすべて無人島。なかでも、ロックアイランドと呼ばれる200余りの島々が点在する地域が最も有名な観光スポットですね。島は木々に覆われていて、島の根本が海水に侵食されているので、まるで海に生えたマッシュルームのように見えるんです」

200以上も島があるなら、一体どこに行けばいいのやら。特にオススメのスポットを教えてください。

「まずはミルキーウェイという湖。底に石灰質の泥が沈んでいて、水の色も乳白色に見えるんです。底まで潜って、泥を取ってきて、顔や体に塗ることができます。美白や保湿効果が高い泥で、この泥の成分を使った化粧品も発売されています。他にはマカラカル島にあるジェリーフィッシュレイクという湖がオススメです。100万~200万匹のクラゲが棲んでいて、一緒に泳ぐことができるんです。半透明なクラゲはすごく幻想的。あまりにも数が多いので、まるでクラゲの体の中を泳いでいるような感覚に陥りますよ(笑)。ここのクラゲは刺しません。毒性もないので、ほとんど害はないんです」

クラゲと泳ぐなんて経験、そうそうできることではありませんよね。楽しそうなアクティビティが満載のようです。他には?

「空から見ると星の形をしているカープアイランドという島があります。近くに『ブルー・コーナー』や『ブルー・ホール』という世界的にも有名なダイビングスポットがあります。1979年、この島のオーナーである岸川 格さんがダイバー向けのリゾートをオープンしました。パラオダイビング界のパイオニアと呼ばれる人です。彼の奥さんが広島出身ということで、この島の名前の由来はわかってもらえるでしょうか(笑)」

わかりました! 野球の広島カープにちなんでいるんですね。日本人が島のオーナーというのは驚きです。ところで、パラオは日本が統治していた時期もあり、かなり日本文化の影響が強いとか。

「そうですね。日本の統治時代、パラオに経済の基盤を作ったんです。日本が持ち込んで普及したもの、たとえば学校、病院、電気、選挙、便所など、そのままパラオの言葉になっています。他にもそのままパラオ語になった日本語はホントにたくさんあります。パラオ語や英語が話せなくても、なんとなく会話が成立しちゃうくらいです」

かなり日本の影響が根強く残っているんですね。もしかすると、食文化にも?

「パラオには言葉と一緒にたくさんの食文化が流れ込んでいますね。煮付け、うどん、たまご、漬物などはそのまま使われている単語で、もちろん食べられています。他にパラオ人が好きなのは、弁当、おむすび、のり巻き、みそ汁などです。ローカルなレストランに行ったら、テーブルの上につまようじ、箸、塩、コショウ、醤油、わざびが必ずありますよ。ちなみに『飲みに行く』ことを、パラオ語で『ツカレナオース』といいます(笑)」

これだけ日本文化が残っていれば、なんとなくホッとできるかもしれません。南の島でマリンスポーツを堪能すると同時に、歴史を感じる旅なんてのもアリ!?
インタビューをしている間、じっくりと蒸し焼きにされた魚のバナナ葉包み レモンの香りづけ。どらごん亭では、その季節においしい魚を焼いてくれる。1050円

バナナの葉を利用した魚料理とは?



パラオ人は日本食を贅沢な料理としてではなく、普段の料理として食べているとか。そんな話を聞き、実際にパラオではどんな食生活が送られているのか、リサーチしてきました。パラオに本店があり、支店が千葉の幕張本郷にある『どらごん亭』の入慶田本 常夫さんに教えてもらいました。入慶田本さんはずっとパラオに住んでいたとか。まずはパラオの伝統料理を教えてください。

「タロイモとタピオカが昔からのパラオの伝統料理です。ともにふかして食べます。タロイモはサトイモみたいな感じで、ホクホクとした食感ですね。タピオカは味のないサツマイモのような感じです。ふかしてココナッツミルクをつけて食べたり、つぶしてちまきにしたり、モチ状にして食べたりします。日本のお米に似た使い方ですね。日本食もかなり食べられているので、普段はご飯や刺し身を食べたりもしているんですけど、やはり焼いた魚や蒸した魚に、タロイモやタピオカが、彼らにとって代えがたい組み合わせのようです」

さすが島国だけあって、魚がメインなんですね。では、魚料理をお願いします!

「魚をバナナの葉で包み、20分ほど蒸し焼きにしたものです。切れ目にレモンの葉を入れて、臭みを取り、香りづけをしています。普段から食べられている、もっとも定番といえる料理です」

では、いただきます。バナナの葉を広げるという行為がまず南国的で、ワクワクします。食べてみると、魚の身自体はシンプルな味付けで、日本人でも食べやすい。が、想像していた日本の焼き魚とは少し違って、レモンやバナナの葉の風味が効いています。とはいえ、それほどクセのある味ではなく、清涼感があってさわやか。20分もかけて蒸し焼きにしたので、皮も身もふんわりとしています。辛みのあるトウガラシを加えた醤油がベストマッチ。

「他にも魚料理がパラオにはたくさんあります。当店ではワスという調味料も使っています。魚の頭やあらを塩水で24時間ほど煮つめた、いわゆる魚醤です。かなりクセがあるので、日本人には好き嫌いがはっきりしますね。当店では生の大根などにつけて出していますが、本来はタロイモやタピオカにつけて食べています」

これはなかなか強烈ですね。魚のすべてが鼻の奥に迫ってくる感じがします。通の料理ってところでしょうか。もう少しマイルドなものはありますか?(笑)

「ヤシの木がたくさんあるので、味つけにココナッツミルクを使うことが多いです。タロイモやタピオカにココナッツミルクを入れてお菓子を作ったり、豚のココナッツミルク煮とか、珍味としてはコウモリのココナッツミルク煮もあります」

ココナッツミルクというとザ・南国という感じがしてきました。それに日本食もあるし、魚もよく食べる。遊びに行って、食で困ることはなさそうです。すぐにでも行きたく&食べたくなる国ですね! 個人的には、パラオ人と日本語で会話してみたいです。
ブラジャーのことを「チチバンド」っていうらしいですよ(笑)。
他にどんな言葉がパラオ語になっているのか、楽しみです。

今回お邪魔した「どらごん亭」は、
パラオでも有名なお店で、現地で日本食も食べられます。
幕張の支店では、沖縄料理とパラオ料理をいただくことができます。
珍しいパラオ料理に舌つづみを打ちたい人は、行ってみてはいかが?

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