ビジネスパーソンインタビュー
「世の中の誰もが、もう“投資家”なんですよ」
投資とAKB48、「仕組み」は同じ!? ひふみ若手アナリストが、松井咲子に投資の醍醐味を熱弁
新R25編集部
みなさん。投資、やってますか?
「老後2000万問題」「人生100年時代」といった怖めの言葉と合わせて、投資の重要性があちこちで語られている昨今。
そこまで言うなら始めてみようかと思いつつも、「難しい…めんどくさい…そして怖い…」とさまざまな理由をつけて、未だチャレンジできずにいるR25世代も多いのでは。
今回お呼びしたゲスト・元AKB48の松井咲子さんもそのひとり。
投資にはかなり興味があるものの、自分ひとりでチャレンジするのは「まだちょっと勇気が足りない」とのことなので…
投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークス株式会社の若手アナリスト・多田憲介さんをお呼びし、松井さんに“投資の醍醐味”をレクチャーしていただくことに!
“あと一歩”を踏み出せずにいる松井さんの心は、果たして動くのでしょうか…?
【松井咲子(まつい・さきこ)】2008年よりAKB48に所属し、2015年8月卒業。4歳からはじめたピアノのスキルに定評があり、『TEPPEN』(フジテレビ)などのテレビ番組にも多数出演。2017年に桐朋学園芸術短期大学芸術科音楽専攻を卒業し、現在はタレントのみならずピアニストとしても活躍中
今、投資の必要性が叫ばれている“本当の理由”
松井さん
私はAKB48を卒業したあたりから、お金や投資に興味を持ちはじめて。
いろんな方にお話を伺ったり、自分でも勉強したりしているんですが…正直、まだちょっと怖いなというのが本音なんです。
多田さん
じゃあ…今日はあえて、一番リアルな話からはじめましょうか(笑)。
弱冠27歳のひふみ若手アナリスト・多田さん。貫禄たっぷりの講義がスタートです!
多田さん
最初にお伝えしたいのは「なぜ、今の時代に投資が必要なのか」。
端的に言うと…このままいくと、日本人の賃金はこれ以上上がらない可能性があるんです。
松井さん
えっ!?
多田さん
今の日本は、海外と比較するとまだまだ「デフレ」状態なんですよ。
アメリカの物価がどんどん上がっていくのに対し、日本は今、ほとんど物価が上がらない状況が続いています。
物価が上がらないから、企業の収益も上がらない。収益が上がらないから、もらえるお給料も上がらない。
「年次と経験を積めばどんどんお給料が増える」というのは、もはや幻想になりつつあります。
松井さん
そ、そうなんですか…!
多田さん
だからこそ、お給料だけでなく「投資」という形で、将来を見据えた資産をつくっておくことが必須なんです。
本当に「一番リアルな話」からスタートしてしまいました
誰もが「投資家」!? 日常で起こる“あの行動”も投資の一部だった
松井さん
未来のために「投資」が重要なのはわかったんですが…いざ投資をはじめるとなると、正直不安だらけなんです。
多田さん
そうですか?
僕からすると、松井さんもすでに「投資家」だと思いますけどね。
「松井さんに限らず、世の中の誰もが“投資家”なんですよ」どういうこと…?
松井さん
私、1回も投資をやったことがないんですけど…!?
多田さん
いや、じつはみなさんが普段当たり前のようにやっていることが、すでに投資の“第一歩”になっているんですよ。
松井さん
当たり前のように…なんでしょう…?
多田さん
「消費」です。つまり、いいモノにはきちんとお金を払うという姿勢ですね。
たとえば松井さんにも、ついついお金を使ってしまう趣味などはありませんか?
松井さん
それならあります! 私は映画がすごく好きなんですけど…映画業界の方々は今、コロナ禍ですごく大変な思いをされているんですよ。
映画がこの世からなくなったら本当に悲しいし、好きなものはずっと続いてほしいなってことで…
“映画業界の経済をぶん回す”ってポリシーで、映画にはどれだけお金を使ってもいいことにしてるんです(笑)。
多田さん
まさに、投資の根本にあるのは「応援」なんですよ。
「投資」とは平たくいうと、意思を持って自分が好きな企業にエールを送ること。
そう考えると、松井さんの“経済をぶん回す”姿勢はまさに投資的な消費ですよね(笑)。
松井さん
そういえば…以前お会いした投資の専門家の方が、「投資はAKB48と同じだよ」とおっしゃっていて。
多田さん
ほう?
松井さん
投資先を決めるのは、AKB48の“推し”を決めるのと同じ。
AKB48のメンバーがファンの方の期待に応えようとするのと同じように、企業も投資家の応援を背負って頑張ってくれて、その結果が将来のリターンになる…というお話で。
多田さん
ああ、まさにそうですね!
僕らもこれから上がりそうな銘柄を「推奨銘柄」と呼んだりするので、文字通り“推し”を応援するのが仕事なんですよ(笑)。
アナリスト≒アイドルファン説
多田さん
つまり、「投資家」を名乗るのに資格なんて要らないし、専門的な知識を持ってる必要もない。投資額なんてぜんぜん関係ありません。
映画業界を“消費”という形で応援していて、AKB48の元メンバーとして“応援のパワー”も知っている松井さんは、もう立派な「投資家」です。
そう考えると、投資をはじめるハードルもグンと下がりませんか?
松井さん
たしかに…! ある意味、もうすでに投資をはじめてるも同然ってことですもんね。
「今日から肩書きに「投資家」ってつけようかな(笑)」
ドキドキではなく、ワクワクを。投資初心者が知っておきたい「3原則」
松井さん
投資について調べてると、何を読んでも誰に聞いても「投資は早くはじめるほどいい、1日でも早くはじめろ」と言われるんですが…
正直、「今日じゃなきゃダメ?」と思って後回しにしちゃってて(笑)。
多田さん
気持ちはわかりますが、早くはじめるほどいいというのは本当です。
多田さん
早くはじめればはじめるほど、「複利」の恩恵をたくさん受けられるんですよ。
複利とはざっくり言うと、利子(収益)にも利子がつく状態です。
運用で得た収益を、元本(もともとの投資額)と合わせた状態でさらに運用する。これを繰り返すことで、年月が経てば経つほど収益が大きくなっていきます。
※たとえば100万円を年利2%で運用すると、1年後には102万円になります。その102万円をまた年利2%で運用すると、2年後には104万400円に。この400円が「複利」にあたります
多田さん
ですので投資においては、「年齢が若い」ことが大きなアドバンテージになります。
「まだ早い」と思いとどまるのではなく、むしろ時間を味方につけられるうちにはじめるのがおトクです。
松井さん
でも、いざ投資関連のサイトとかをのぞいても、難しいことがいろいろ書いてあるだけで…はじめての投資で何を選べばいいか、結局よくわからないんです。
多田さん
はじめての場合は、「投資信託」で長期的に積み立てるのが圧倒的におすすめです。
※投資信託…運用の専門家である“ファンドマネージャー”が、お客さまからお預かりしたお金を株式や不動産、債券などに投資をする金融商品
多田さん
さらに、投資信託の買い方にもポイントがあって。
「定額を」「毎月決まったタイミングで」「自動的に買い付ける」。
これが、初心者のみなさんに知っていただきたい“投資信託の3原則”です。
多田さん
まず、自動にすることで手間が省けます。毎月難しい解説とにらめっこしながら、銘柄を選ぶ手間もいらないんですよ。
松井さん
たしかに…ほったらかしてもいいんですね。
多田さん
もう1つのメリットは、毎月定額を投資することで、いちいち値動きを気にしなくてよくなること。
購入金額を一定に保っていれば、価格が低いときは多めに買う/価格が高いときは買う量を減らす、という調整が勝手にされていきます。
そうすることで、長期的に見ると購入単価が均されていき、大きな損をするリスクも抑えられます。
「へぇ!」
松井さん
投資にはリスクがつきものなのかと思ってたんですけど、そんなことないんですね。
多田さん
無理にリスクを背負って「ドキドキ」する必要はまったくありません。
それよりは、たまに資産推移を見て「これだけ積み上がったんだ」とニンマリできるくらいのほうがうれしいですよね(笑)。
投資先の企業がどんなふうに成長していくのかをワクワクしながら見守って、応援していく。
そんなふうに、「ドキドキ」ではなく「ワクワク」を楽しんでいただけたらなと思います。
「ひふみ投信」が、投資ビギナーにおすすめできる3つの理由
多田さん
松井さんのような投資ビギナーの方にも自信を持ってお勧めできるのが、私たちが運用している投資信託「ひふみ」シリーズです。
こちらが投資信託「ひふみ」シリーズのラインアップ。投資ビギナーでも選びやすいよう、シンプルな商品構成になっていて、投資対象によって商品が異なります
特徴①:“守りながらふやす運用”で、ドキドキを軽減
多田さん
特徴は3つ。まず1つは“守りながらふやす運用”を心がけていることです。
松井さん
守りながらふやす?
多田さん
「勢いのある成長業界」に投資するのはもちろん大事なんですが、それだけに絞ってしまうと、もしなにかあったときにリスクが避けられなくなりますよね。
なので成長企業だけでなく、「市場規模は小さいけど安定感のある企業」や「トレンド性の強い企業」など…
多様な価値観をもつ投資先に分散させて、リスクを抑えながら高いリターンを得られるようにしているんです。
松井さん
へぇ〜! 本当に「ドキドキ」を減らしてくれているんですね(笑)。
特徴②:“顔が見える運用”がモットー。プロと“議論”できる機会も
多田さん
さらに、ひふみは「顔が見える運用」をモットーにしています。
私たち運用者の名前も顔写真ももちろん公開していますし、毎月YouTubeでお客さま向けの運用報告会をやっているんですよ。
こちらが実際の報告会の様子。たとえ運用利益がマイナスだったとしても、隠さずに報告をおこなっているそう
多田さん
ただの報告の場所ではなく、お客さまと議論する場所にしたいと思っているので、お客さまからの質問も積極的に受け付けています。
松井さん
顔出しは安心感がすごい…!お金の知識ってどこから学べばいいか迷ってしまうので、直接教えていただけるのはすごくありがたいですね。
多田さん
ほかにも、「お金のまなびば!」というYouTubeチャンネルで、初心者向けのお金・投資の知識も解説しています。
これから投資のこと、経済のことを学んでみたいという方にも役立つと思います。
特徴③:最低1000円から、手数料無料で投資にチャレンジ
多田さん
最後の特徴は「はじめやすさ」。
最低1000円から誰でも投資できて、買付時・解約時の手数料も無料。「とりあえずどんなものなのか試してみたい」と言う方にもぴったりです。
松井さん
1000円!ランチ代ぐらいの感覚ですね。
投資と言うと、まとまったお金を用意しなきゃってイメージがあったんですが、こんなお手軽な商品もあるんですね。
多田さん
投資は少額からはじめていただいてもまったく問題ありません。
むしろ手に汗を握らない程度の額をコツコツ積み立てることが、安定した資産運用のためには重要なんですよ。
すべての人生経験が“投資”になる。プロが語る「投資の醍醐味」
多田さん
最初に「これからも賃金は上がらない」というイヤな話をしてしまったんですが(笑)。
逆に言えば、こんな時代だからこそ「人的資本」を伸ばすチャンスだと考えていて。
松井さん
人的資本、というと…?
多田さん
一言で言うと「人間が持つ能力」のこと。
お金だけじゃなくて、人生経験や自己投資も立派な資本になるという考え方なんです。
多田さん
僕にとっての投資も、ただお金を増やす作業ではなくて、「人的資本を伸ばす」という側面が大きいんです。
この仕事をはじめたおかげで、世の中を捉える解像度が確実に上がった感覚があって。
「今この商品が売れてるんだ」とか「最近はこのタイヤがブームなのか」とか、世の中のいろんなことに気付けるようになって、毎日“目からウロコ”の連続なんです(笑)。
松井さん
タイヤ?
ここにきて無類の車好きがバレてしまった多田さん
松井さん
投資って「難しいしめんどくさいけどやらないとダメなもの」みたいに、どちらかというとネガティブに捉えてたんですけど…
今日お話を伺って、投資信託は「意外とシンプルで、手間もなく、安心して始められるもの」なんだなってイメージが変わりました。
私も将来の自分を応援する気持ちで、ついに始めて…みようかな!
「投資を始める勇気がない」という松井さんのお悩みに対し、「あなたはもう投資をやってます」というナナメ上の回答をくれた多田さん。
よく考えると、お金は私たちの人生と切っても切り離せない存在。投資もけっして縁遠いものではなく、日常の延長線上にある“当たり前”なのかもしれません。
一度でも“消費活動”を楽しんだことがあるあなたは、もう投資家になったも同然。
まずは1000円から、「ひふみ投信」で投資のワクワクを味わってみませんか?
〈取材・文=石川みく(@newfang298)/編集=サノトモキ(@mlby_sns)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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