ビジネスパーソンインタビュー
“自分を許す”改善哲学。
失敗を責めないほうが「改善」も早い。鈴木愛理の“アップデート哲学”で心が軽くなった
新R25編集部
現在放送中のABEMAオリジナルドラマ『ANIMALS‐アニマルズ‐』。
恋も夢も忘れ、ブラック企業で懸命に働く“幸せ迷子のズタボロ女子”の主人公が、最高の自分に生まれ変わろうとする、大逆ラブストーリーです。
このドラマで主演を務めるのが、ハロー!プロジェクトを卒業し、ソロアーティストとして活動の幅を広げている鈴木愛理さん。
【鈴木愛理(すずき・あいり)】1994年生まれ。千葉県出身。6歳のころ、アップフロントミュージックスクールに入学。2005年に℃-uteを結成。2007年にBuono!メンバーに選出される。2017年に℃-uteが解散。ハロー!プロジェクトを卒業し、ソロアーティストとして活動を開始する。現在は、モデルや女優業など活躍の幅を広げている
ストイックで努力家なイメージの鈴木さんもまた、シビアに分析や改善を繰り返してきたに違いない…!
と、ストイックな改善哲学を聞くはずが、意外にも「考えすぎない」「絶対に達成できる目標しか立てない」という愛理さん。
その背景には、“自分を許して前に進む”仕事哲学がありました。
〈聞き手:サノトモキ(新R25編集部)〉
「ベストを尽くした自分」を肯定する。鈴木愛理流“ポジティブ改善論”
サノ
今日の取材のテーマは、ずばり愛理さんの“改善哲学”です。
というのも、社内の熱狂的な愛理さんファンから「愛理さんは常に変化している人」「年々見え方が変わっていくアーティスト」と聞いてまして。
鈴木さん
えー! そう思ってもらえるのは嬉しいです!
「こういうことをしてみたい」ってずっとアップデートしているつもりなので、こんな私についてきてくれてるファンの方々には本当に…感謝ですね!
最初の言葉がファンへの感謝。素敵
サノ
つまり、課題を分析→改善…みたいなことは、普段からストイックに実践されてるんですか?
鈴木さん
あっいや私はロジカルに課題を分析して考えるというより、「もっとこうしたい」に従って直感的にアップデートするタイプですね。
基本的には、うまくいかなくても「はい、次!」って(笑)。
ん…?
サノ
改善って、「昨日うまくいかなかったな」って反省したり、落ち込んだりしながらやってくイメージだったのですが…?
鈴木さん
後から振り返って反省することもあるけど、基本あまり考えないですね。
手を抜いた自覚があるとか準備不足なら完全に自分のせいですけど…
“そのときなりのべスト”を尽くしたなら、ネガティブに振り返ったってどうにもなんないと思うんですよ。
「振り返らない女なんです、私(笑)」
鈴木さん
一番いいものを届けられるように、「これが今の自分のベストだ」と言い切れる毎日を過ごす。
そこがクリアできてれば、“そのときのべスト”を否定してもどうにもならないと思えるというか。
サノ
むしろ、「反省点があっても自分を認めてあげる」ってことですか?
鈴木さん
そうです、そうです!
私にとって、“改善”って「昨日の自分を否定する時間」じゃなくて「明日の自分をよくする時間!」なんですよ。
「昨日のベストはこれ! じゃあ“明日のベスト”はもっとこうしよう!」と明日を見たほうが、次の行動も早いかなって。
サノ
たしかに…「ダメダメだった…」って思い詰めてると、改善を行動に移すのに時間かかりますね…
鈴木さん
私は「考えすぎて行動の数が減る」よりは「とりあえずやってみよう」ってタイプですね。
「ここがダメだからこうしなきゃ…」とか課題ポイントに集中しすぎると、パフォーマンスも小さくまとまっちゃって本来100出せるものも50しか出せなかったりするので。
そうやって考えすぎないようにしていたら、最近はまったく緊張もしなくなりました(笑)!
「ライブMCとか、もう本当に何も考えてないので緊張しないです!」
パフォーマンス向上のためには“考えすぎない余白”も必要
サノ
「考えすぎないほうがいい」がよくわかる一方で…
まったく準備なしの状態で現場に向かうのって勇気いりません…?
鈴木さん
あ、事前準備はちゃんとするんです!
特に番組MCなどを担当するときは、いろんな引き出しを出せるように、事前情報をたくさんインプットしてから挑みます。
でも、「どの引き出しを出すか」は決めないって感じですね。
サノ
あえて決めないのはなぜなんですか?
話は鈴木愛理の“パフォーマンス論”へ…
鈴木さん
そのほうが予想外の引き出しが開くからです。
私は予定調和が苦手というか…いつ何が起きるかわからない“余白”を残した状態のほうが、予想外のパフォーマンスを発揮できることって多い気がするんですよね。
そうやって“自分の予想を超える成功体験”を蓄積して、心の余裕と自信につなげていくことが大事かなと思うし。
サノ
“予定調和を越える成功体験”が余裕と自信につながる…これ真理かもしれん…
鈴木さん
なので、「手札を揃えておくこと」までが“改善”で、「どのタイミングでどういうカードを切るか」はぶっつけ本番でベストを選ぶって感じですね。
私の場合は、これが一番パフォーマンスを発揮できるスタイルです。
やることやっといて、あとは「今日を生きる!」みたいな(笑)。
目標設定は「明日の朝に白湯を飲む」くらいのレベルでOK!?
サノ
改善って、もっと自分に厳しくするイメージを持ってました…!
ちなみに、何か大きな目標を掲げてそれに向かうときは、だいぶストイックに取り組まれたりするんですか?
鈴木さん
目標設定についても、無理はしません。
私、「絶対にできる目標」しか立てないんです。
鈴木さん
「ほぼ不可能に思えるけど、めちゃくちゃ頑張ったらギリギリ達成できるかもしれない目標」ってあるじゃないですか。
明日までに体重を3キロ落としたい、みたいな。
サノ
本気の本気で無理すれば…くらいの目標ですね。
鈴木さん
私、そういう「ほぼ無理なんだけど頑張らなきゃ…!」って気持ちになることはしないんですよ。
それよりも、本当に小さい、最初から絶対に達成できるってわかってる目標ばっかり並べてます。
サノ
絶対に達成できる目標って…どんなレベルのものですか?
鈴木さん
「明日の朝に白湯を飲む」とかそういう…(笑)。
なんかもうすべてが尊い
鈴木さん
小さな目標をいっぱい立てて「これもこれもできた〜〜なんかいいことありそ!」って感じで生きてると、自己肯定感が勝手に上がっていくからイライラしないんですよ。
なので、私はつねに身近な目標、身近な幸せを考えて生きてる感じがあります。
サノ
なるほど…!
愛理さんのアップデート論は、つねに「自分を肯定する」という哲学が根底にある気がしてきました。
鈴木さん
ああ〜、そういってもらえるとうれしいです!
私、もとからポジティブなわけじゃないので。
愛理さんが生粋のポジティブでないことは、じつはファンの間では有名なお話
鈴木さん
私メンタル鋼なんですけど、それも筋肉と一緒で鍛えて鋼になってるだけで。
やっぱり、「悩む」とか「落ちる」って経験したうえで自分の機嫌の取り方を見つけてきた人のほうが、ポジティブになれる力があると思ってて。
もちろん人それぞれだと思うんですけど、「自分の肯定の仕方を見つけること」が前を向く一歩目になりやすいのかなとは思います。
あえてストイックな改善法を聞くと…「真正面からの“図星”にはヒントがある」
サノ
そんな愛理さんでも、とはいえ“ストイックな改善法”みたいな手札も持ってたりするんでしょうか?
鈴木さん
これは昔からのクセなんですけど…
何かに挑戦するときには、先に世の中に宣言してそこに自分を合わせていく、というのがいつものパターンです。
「まだ資料請求しただけなのに、『資格の勉強を始めました』って言ってしまっ…たあ…」みたいな。
例がやけに具体的な愛理さん
鈴木さん
「有言実行」が私の座右の銘なんです。
自分を肯定しつつも、ぬるま湯につかってるとそこで止まってしまうので、「言ってしまったからにはやらなきゃ」っていう状態や、逆境にいる方が成長できるんですよね。
サノ
ストイックですね…!
鈴木さん
あと、本当はこれめちゃくちゃイヤなんですけど…
「真正面から“図星”を言ってもらう」です。
ここにきてストイックな一面が次々と
鈴木さん
私の場合、とくに母が図星なことを言ってくるんですよ。
「ただ話聞いてくれるだけでいいのに」って気持ちで電話したのに真正面から痛いことを言ってきたり、私が見たくない批判コメントをスクショして送ってきたり。
サノ
スパルタにも程がある。
鈴木さん
「もう電話しない!」ってケンカするし、めちゃくちゃムカついたりもするんですけど…
あとから振り返ってみると、大きく前に進めたタイミングって、「真正面から突かれた“図星”を時間をかけて自分のなかで咀嚼できたとき」だよなって。
それは間違いないんですよね。
サノ
じゃあ、自分に必要な図星を言ってくれる人のところに、あえて行くのもありというか。
鈴木さん
いや、自分からは絶っっ対に行かないですね(笑)!
しんどすぎるので!
「図星言われるって、普通にめちゃめちゃイヤなんで!」
鈴木さん
メンタルの強さは人それぞれだし、メンタルの状態もそのときどきだし、キツいことに必ずしも向き合わなくてもいいと思います。
基本的には、「①その日のベストを尽くす」→「②ベストを尽くした自分を否定しない」→「③小さな目標をいっぱいクリアして気分を上げる」。
この3つで自分に前を向かせれば自然と「改善サイクル」って回っていく気がするので…あんまり気負わずでいいのかなって私は思います!
今日はありがとうございました!
終始明るい雰囲気で話してくれた愛理さん。
しかし、その笑顔は「過去の自分はそのときのベストを尽くしているから否定しない」「小さな目標を達成し続けたら、自己肯定感が上がってくる」といったポジティブな“改善哲学”と、有言実行でストイックな芯の強さから生まれてくるんだと実感しました。
過去の自分を後悔したり、高いハードルを目の前にして挫折を感じたりしているビジネスマンも多いかもしれません。でも、明日から愛理さんの“改善哲学”を真似すれば、ポジティブな未来が待っているかも。とりあえず筆者も「毎朝白湯を飲む」から始めてみようと思います。
鈴木愛理さん主演のABEMAオリジナルドラマ『ANIMALS‐アニマルズ‐』が放送中!
毎週木曜夜10時~放送中、最新話まで「ABEMA」で全話配信中!
6月23日から放送がスタートした、ABEMAオリジナルドラマ『ANIMALS‐アニマルズ‐』。鈴木愛理さんは、最新コスメベンチャー企業で働く鹿森海を演じます。
恋も夢も忘れ、ブラック企業で懸命に働く“幸せ迷子”のズタボロ女子が、最高の自分に生まれ変わろうとする大逆転ラブストーリー、ぜひご覧ください!
鈴木さん
今回、私が演じたのは、演じる自分自身がパワーをもらえるくらい、恋も仕事も一生懸命まっすぐに進んでいく鹿森海という役です。
“幸せ迷子”になってる方って絶対にたくさんいるはずで。このドラマが「本当に自分のやりたいこと・なりたかった姿」について改めて考えられるような時間になったらうれしいです!
放送が木曜日なので、『ANIMALS‐アニマルズ‐』を観たらあと1日金曜日だけ頑張って、土日自分にご褒美をあげてまた一週間頑張ろうって思ってもらえたらいいなと思います!
〈取材・編集=サノトモキ(@mlby_sns)/執筆=エディット/撮影=森カズシゲ〉
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