オリンピックの正式種目になるかも?

賞金総額27億円、女性ファンが9割…!? 日本人が知らない「e-Sports」の爆発的人気

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ゲームの腕を競い合う「e-Sports」が世界を熱狂させている。ボクら日本人からすると「ゲームがスポーツ?」と思ってしまうところだが、スポーツとは本来“競技”の意味。

海外ではプロ化が進み、年収1億円超えのゲーマーたちがゴロゴロいるらしい。世界のe-Sports事情は、ゲーム先進国だと思っていたボクらに信じがたい差をつけているようだ。

賞金総額27億円の大会も! 競技人口は今年中に2億人に到達するとの予測

世界のe-Sports人気はハンパじゃない。競技人口は1億人を突破し、2017年末には2億人に到達するといわれている。なかでも人気タイトル「League of Legends(以下LoL/ロル)」の月間アクティブユーザー数は1億人を超えた。その世界大会はネット配信とテレビ放送が行われ、累計で3億3400万回以上もその激闘が視聴された。
パリで行われた「League of Legends」の大会の様子。巨大な会場をファン埋め尽くしている…
さらにe-Sportsの大会賞金にもめまいがする。8月に開催された「Dota2」の世界大会は、なんと賞金総額が約27億円。これは世界最高峰のゴルフツアー「全米オープン」の2倍以上だ!

e-Sports大国・韓国ではゲーマーがアイドル化。観客は女性ファンが9割を占めることも!?

これほどの規模の興行になっていると、当然プロゲーマーの地位も高い。たとえば国民の20人に1人がLoLをプレイしているe-Sports大国・韓国では、小学生がなりたい職業の2位がプロゲーマーだ。

ゲーム情報サイト「AUTOMATON」の記事によると、なんと韓国では「観客の9割が女性ファンということも珍しくない」らしい。選手はメイクやヘアセットをして試合に出場し、大会終了後にはファンミーティングが行われる。

Yahoo!ニュースのインタビュー記事のなかでは、「韓国のトップ選手は『徹子の部屋』のようなテレビのトーク番組に出演したり、有名な女子アナと結婚したりして、芸能人のような扱いを受けている」といった話も紹介されている。まさに国民的アイドル…!
対戦後、ファンとハイタッチをする韓国のRay選手

プロスポーツクラブがe-Sportsに参入。2024年にはオリンピックの正式種目になるかも!?

こうした人気を受け、既存のスポーツクラブのe-Sportsへの参入が進んでいる。アメリカではバスケットボールリーグであるNBAが運営するプロリーグも発足。NBAに所属する全30クラブがe-Sportsチームを用意し、ゲーム版のリーグ戦に挑む。

同じ流れはサッカー界でも。元日本代表・内田篤人も所属したクラブ「シャルケ04」などがe-Sports業界へ参入している。
こうした動きもあってか、e-Sports は“アジア版のオリンピック”とも呼ばれる「アジア大会」のメダル種目にも決定した。さらには2024年のパリオリンピックの新種目としても検討が進められているという話も。
世界的に見れば、これだけの興行ポテンシャルがあるe-Sports市場。大会の賞金に関する制約やゲームに対するネガティブなイメージも影響してか、まだ日本では盛り上がりに欠ける感が否めないが…。スター選手が文化を変え、日本中がゲーム観戦に熱狂する未来にも期待したい!