「現行犯逮捕」はしないみたい

『るろ剣』作者の書類送検は“見せしめ”…!? 児童ポルノ所持はどうやって発覚するの?

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人気漫画『るろうに剣心』の作者・和月伸宏(本名・西脇伸宏)氏が、女児の児童ポルノDVDを所持したとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで警視庁に書類送検された。和月氏は「児童の裸が好きだった」などと供述し、容疑を認めているという。

『るろうに剣心』は1994年から5年間『週刊少年ジャンプ』で連載され、シリーズ累計発行部数は6000万部を超える人気作。2017年の9月には、『ジャンプスクエア』10月号で続編シリーズの連載がスタートしたばかり。集英社は12月から休載すると発表した…。

こういうニュースをよく耳にするが、そもそも「児童ポルノ所持」ってなぜ発覚するのだろう? 職務質問でバレるとか…? いや、わざわざ児童ポルノを持ち歩かないか。その実態を弁護士の増子和毅さんに聞いてみた。

児童ポルノ所持は販売業者からいもづる式に特定される。ただ、現行犯逮捕はしない方針

出典

ロイター/アフロ

警察は犯罪の捜査のために、裁判官の「令状」によって家宅捜索をおこなうことができる(※画像はイメージです)
児童ポルノの製造、販売をおこなっている業者および個人を捜査する過程で発覚することがほとんどだと思います。警察が捜査の過程で入手する販売履歴などから、児童ポルノを購入した人がいもづる式に特定され、場合によっては“所持”で逮捕されることになります」

なるほど! 今回の件も、別の児童ポルノ事件の捜査の過程で、和月氏が児童ポルノを購入した疑いが浮上。自宅や事務所を家宅捜索されたことがきっかけだったようだ。

増子さんいわく、「ただ、『勝手に写真を送り付けられた』ということもあり得るため、児童ポルノ禁止法は現行犯逮捕はしない方針になっています」とのこと。

国際的な流れから児童ポルノ禁止法が2014年に改正。販売に加え、所持するだけで犯罪に

gettyimages
海外メディアでは、日本の児童ポルノ法改正を「ようやく」と報じたという(※画像はイメージです)
児童ポルノに係る行為は、国際的に“児童の権利を守ろう”という動きがあり、各国で厳罰化の傾向にあるという。日本でも、かつては販売を目的としない「所持・保管」だけでは処罰されなかったが、2014年の改正により、販売側だけでなく購入する側も取り締まられるように。性的な目的で18歳未満の子どものポルノを所持・保管(単純所持)すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるのだ。

ただ、NGなのは“自己の性的好奇心を満たす目的”で所持していた場合なので、孫の裸の写真を持っていた、医療用の資料として所持していたなどのケースでは処罰されない。

有名人の逮捕は大きく報道される。法改正や厳罰化を浸透させるための「見せしめ逮捕」だった!?

「るろうに剣心」は幕末から明治にかけての剣豪の活躍を描いた人気作。新撰組の実在人物も登場するのだ
11月26日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)に出演した堀江貴文氏は「今回のは完全に見せしめだと思う」とコメント。これはどういう意見なんでしょう?
堀江氏はTwitterや有料メルマガ「ブログでは言えない話」でもこの件に触れている
有名人の犯罪・逮捕(書類送検)は周囲への影響が大きいため、 優先的に捜査される(狙われる)ケースが多いような気がします。例えば、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された元プロ野球選手の清原和博氏も、数年前から内偵捜査をされていたようです」と増子さん。

なぜこのタイミングで「見せしめ」がおこなわれたのか?というと、やはり「法改正」が絡んでいる可能性が高い。法律が改正されて厳罰化されるということは、世論の高まりや社会的なニーズがあってのこと。警察としても「こういう犯罪を取り締まっていくぞ」と世間にアピールする必要があるのだ。

児童を守る世の中の流れを否定する人はいないと思うけど、一方で「和月氏の作品に罪はない」という声も多い。個人的には、休載になった『るろ剣』の続編がまた読めるのを楽しみにしたい!

〈文=新R25編集部〉