ビジネスパーソンインタビュー
フリーランスにはないメリットを伝授
自分のために会社を使い倒す。ビジネス賢人が教える「魅力的な勤め人」になる方法
新R25編集部
先日ネット上で話題になったのが、「会社員とフリーランス、どちらがすぐれた働き方なのか」という論争。
時間や場所にしばられにくく、実力次第で大きく収入も伸ばせるフリーランスに対し、R25世代の多くが選択する「勤め人」という働き方のメリットとは何だろうか?
今回は、ビジネス賢人たちに以下3つの質問を投げかけてみた!
「勤め人のメリット」
自由度が低い「勤め人」だが、その働き方にはどんなメリットがあるのか?(給料以外で)
「魅力的な勤め人ってこんな人」
ビジネス賢人たちのこれまでの経験のなかで、魅力を感じる「勤め人」とは?
「魅力的な勤め人になるには?」
R25世代がそんな人材になるためには、何をすべき?
箕輪厚介「圧倒的リソースを使えるフリーサラリーマンこそが最強」
【箕輪厚介(みのわ・こうすけ)】2010年双葉社に入社し、『ネオヒルズジャパン』与沢翼 創刊。2015年7月に幻冬舎に入社し、堀江貴文『多動力』、与沢翼『ネオヒルズジャパン』、藤井健太郎『悪意とこだわりの演出術』の3冊でアマゾン総合ランキング1位を獲得
✔︎ 箕輪厚介の「勤め人のメリット」
箕輪厚介
圧倒的なリソースが使える。人材、流通、ブランド。
フリーの人間は利益率は高いが、やはりスケールが小さい。フリーサラリーマンこそが最強。
✔︎ 箕輪厚介の「魅力的な勤め人ってこんな人」
箕輪厚介
俺のような人。
会社のタブーを気にしない破壊者。
✔︎ 箕輪厚介の「魅力的な勤め人になるには?」
箕輪厚介
圧倒的な強みを作る。
社外でも腕一本で食えるジャンルを作る。
あとは憎めない笑顔と社内政治。
はあちゅう「会社でしか仕事しない人は、発想が凝り固まっていてダメ」
撮影=長谷英史
【はあちゅう】ブロガー・作家。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに読者と直接つながって言葉を届ける未来の作家の形を摸索中。著作に『半径5メートルの野望』『「自分」を仕事にする生き方』などがある。noteの月額課金制マガジン「月刊はあちゅう」も好評
✔︎ はあちゅうの「勤め人のメリット」
はあちゅう
体を壊しても代わりがきくことと、 GWがいつか分かること。
(フリーランスは世の中の休日がわからなくなります)
✔︎ はあちゅうの「魅力的な勤め人ってこんな人」
はあちゅう
自分のやりたいことをやるために会社を使い倒している人と、個人としての実績が会社名より強い人。幻冬舎の箕輪さんや、ZOZOの田端さんなど。
それから、特に有名な人ではないけれど、フリーランスでもバリバリにやっていける実力がありながら、大きく世の中を動かすために、あえて会社にいる選択をしている、電通の先輩。
昼夜問わず、無理難題をふっても、常にマニュアル通りの回答ではなく、代案を探して提示してくれて、いつも丁寧な態度で返してくれるキャンプファイヤーの村田さん。
いつもプロフェッショナルな視点で原稿を何度も何度も読み返して、私の気づいていない間違いを指摘してくれる編集者さん。
…尊敬している勤め人はたくさんいます。
会社員ならではの挑戦を続けている人や、会社員という立場を強みにしている人は皆、魅力的に見えます。
✔︎ はあちゅうの「魅力的な勤め人になるには?」
はあちゅう
いつでも会社を辞められる実力を持つこと。
会社にすがらず、会社の中だけを見ず、目線を外へ。
社外に居場所を持ち、オンラインサロンなどで、会社以外でも人やプロジェクトに関わること。
会社でしか仕事しない人は、発想が凝り固まっていてダメです。
はあちゅうサロンにぜひご入会下さい。
#はあちゅうサロン - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
応援してくれる人が常にいる環境の中で、自分の強みを見つけ、磨き、まずは小さなコミュニティの中でスターになる。そこから、どんどん外へ出て行き、
4月1日にスタートした「はあちゅうサロン」。随時入会者募集中
藤井大輔(R25創刊編集長)「勤め人は“柔軟なフォロワーシップ”を身につけるべし」
【藤井大輔(ふじい・だいすけ)】大阪大経済学部を卒業後、リクルート入社。『ゼクシィ』『ダ・ヴィンチ』などの雑誌編集に携わったのち、フリーマガジン『R25』を創刊。2005年4月~2008年3月まで編集長を務める。現在は富山で介護事業に携わる
✔︎ 藤井大輔の「勤め人のメリット」
藤井大輔
お題自体がプロレス的ですね(笑)。
僕は、フリーランスも勤め人も経験ありますし、今は両方同時にやっているような状況ですが、それぞれの生き方の“いいとこどり”をさせてもらっています。
何かを為すためには「信用」の資本がなければダメですが、勤め人はそれを個人で担保する必要がなく、会社の歴史やブランドが担保してくれるので、それが最大のメリット。
あと細かいコンプライアンス的なことがわかってなくても、決裁をあおぐたびにタダで指摘してもらえる。うらやましい。
✔︎ 藤井大輔の「魅力的な勤め人ってこんな人」
藤井大輔
どっちも選択できるのに、あえて「サラリーマン」をやっている人。
自分の仮説というか信念というか、そういったものを証明するにあたり、大企業を利用した方が検証の規模やスピードや正確性が高まるので、あえて「サラリーマン」を選択している。
Indeedの出木場久征さんや博報堂ケトルの嶋浩一郎さんと、そういった話をした記憶があります。
✔︎ 藤井大輔の「魅力的な勤め人になるには?」
藤井大輔
僕が考える「中」で輝ける人は、
①自分ではなく「チーム」を貴(とうと)べる
②強烈なリーダーシップではなく柔軟なフォロワーシップを発揮できる
③メンバーの能力を引き出す
のに長けているようなタイプでしょうか。
「外」で名前は売れていなくても、「中」での評価・信頼が抜群に高い人に、僕は憧れます。
企業の「中」で輝く人と「外」で輝く人は、異なると思います。「中」でも「外」でも輝ける、田端信太郎さんみたいな人はレアケース、というかド変態だと思います(笑)。
佐野恭平(MTRL編集長)「モチベ管理を人に依存しない勤め人になろう」
【佐野恭平(さの・きょうへい)】株式会社MTRL代表取締役。16歳からモデル活動を始め、雑誌や広告などで活躍後、一般企業に就職。働きながら大学院で経営学の知識を学ぶ。2015年5月にWebメディア『MTRL(マテリアル)』をローンチ
✔︎ 佐野恭平の「勤め人のメリット」
佐野恭平
お金をもらいながら、質の高い教育や成長機会を(受動的に)与えてもらえること。
そして、最大のメリットは「信用」があること。起業して初めて実感しましたが、勤め人の信用ってすごい…! いろんな審査にちゃんと通る(笑)。
✔︎ 佐野恭平の「魅力的な勤め人ってこんな人」
佐野恭平
経営者思考のある勤め人が、一番楽しくイキイキ仕事ができてて最強かも。
勤め人って、業種にも人にもよるけど、自分のモチベ管理を外に依存しがちじゃないですか? そういうの、ホントにめんどくさいので、モチベ管理は自分でできる勤め人になれると魅力的なのでは。
でも一番魅力的な勤め人は、ストックオプション(自社株を安い価格で買う権利)を持っている人(笑)。
✔︎ 佐野恭平の「魅力的な勤め人になるには?」
佐野恭平
予算と決裁権を持つこと。
責任が増える反面、仕事の自由度や楽しさが広がります。そのためには、社内からも社外からも信用を得ること。信用を得る手っ取り早い方法は
・レスを早くする
・待合せ時間に遅れない
・納期を守る
・フッ軽(フットワークが軽いこと)
しかないのでは、と思います。
当たり前のことほど誰もができることではなかったりもするのでオススメです。
佐野恭平(@kyohei_sano)さん | Twitter
佐野恭平 (@kyohei_sano)さんの最新ツイート MTRL(マテリアル)という月間300万PVのメンズファッションWEBメディアを運
金泉俊輔(NewsPicks編集長)「勤め人は、全員野球のカタルシスを味わえる」
【金泉俊輔(かないずみ・しゅんすけ)】『NewsPicks』編集長。立教大学経済学部卒業後、扶桑社に入社。『週刊SPA!』『日刊SPA!』編集長を務める。2018年4月、株式会社ニューズピックスに移籍し、現職
✔︎ 金泉俊輔の「勤め人のメリット」
金泉俊輔
この中で、ふつうの「勤め人」は私ぐらいでしょうか。なので、勤め人代表として、お答えしたいと思います。
フリーランスの方は、自分の影響力にレバレッジをかけて、個人で大きな仕事を動かせることに、ある種の醍醐味があるのかもしれません。しかし、勤め人は甲子園を目指す高校生のように、全員野球のカタルシスを味わえることが何事にも変えられないメリットだと思います。
アメリカのリボルビングドア(米政府・官庁と民間企業の間を行き来する高級人材やその風習を指した言葉)ではないのですが、今は勤め人とフリーランスの境目はそんなにないと思いますし、二項対立で語れきれる話ではないかなぁと思います。
✔︎ 金泉俊輔の「魅力的な勤め人ってこんな人」
金泉俊輔
午前中に辞表を出して、午後にフリーランスの仕事がくる人ですね。
なんらかの目的意識を持って、あえて勤め人をしている姿がかっこいいと思います。
✔︎ 金泉俊輔の「魅力的な勤め人になるには?」
金泉俊輔
魅力的にはいろいろな形がありますが、少なくとも、会社におんぶにだっこの勤め人は論外です。
会社との個人の関係は対等であることが理想ですので、中長期的な意味での会社からの「借り越し」が多いなというときに、恥じらう気持ちを持ち、もっと頑張ろうと思える人が魅力的だと思います。
ゆうこす「外の世界から新しいものを持ってきてくれる人は魅力的です!」
「会社とはちょっと違うかもですが、私は以前アイドルグループに“所属”していたのでその時のことをイメージしてお話します!」
✔ゆうこす︎の「勤め人のメリット」
【菅本裕子(ゆうこす)】2011年7月にHKT48に加入後、2012年8月にグループから卒業。2015年に「ミスiD 2016」準グランプリを受賞。現在はモテるために生きてる「モテクリエイター」として、InstagramやYouTubeで紹介した商品が完売するなど、20代女性を中心にカリスマ的人気を誇る(撮影=森カズシゲ)
ゆうこす
挑戦できるところだと思います。
(組織に)所属している時にもっと挑戦すればよかった、もったいなかった!!!
個人で活動している今、失敗すると失うものがありすぎますが、就職してると最悪“辞める”という選択だけでいいので、挽回の余地がある!
✔︎ゆうこすの「魅力的な勤め人ってこんな人」
ゆうこす
外の世界から新しいものを持ってきてくれる人です!
どうしても会社内(私の場合はグループ内)が全ての世界…となっちゃうんですが、今はSNSがある。率先してSNSを使って、外の世界の面白いものを(組織内に)持ってきてくれる人は魅力的です!
✔ゆうこす︎の「魅力的な勤め人になるには?」
ゆうこす
挑戦しまくることと、外に情報を求めにいくこと。
つまりSNSで発信するのが一番早いと思います! 私の『SNSで夢を叶える』という本を読んでくれたらうれしいです♡
最近はネガティブに語られがちな「サラリーマン」という働き方にもメリットはたくさんある。
置かれた環境で魅力的なビジネスマンになれるよう、賢人たちのアドバイスをぜひ参考にしてみてほしい!
〈構成・文=新R25編集部〉
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