本の内容や仕事の知識を覚えたい!
東大クイズ王に“仕事で使える暗記術”を聞く! コツは「タグ付け」と「アウトプット」
本を読んだり、仕事でいろいろ教えてもらったりしても、すぐに忘れてしまう…。ちゃんと記憶できていれば、仕事でもっと活躍できるはずだし、上司に怒られることもなくなるはずなんだけど…!
効率よく「記憶する術」ってないんでしょうか?
今回は、そんなギモンを解決すべく、「クイズ王」を訪ねました!
「全国高校クイズ選手権」で2連覇を達成したという、まさにインプットのプロフェッショナル。私たちにもマネできる「記憶術」を聞いてみました。
〈聞き手:宮内麻希(新R25編集部)〉
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
分(ぶ)、厘(りん)、毛(もう)、糸(し)、忽(こつ)、微(び)、繊(せん)、沙(しゃ)、塵(じん)、埃(あい)、渺(びょう)、漠(ばく)、模糊(もこ)、逡巡(しゅんじゅん)、須臾(しゅゆ)、瞬息(しゅんそく)、弾指(だんし)、刹那(せつな)、六徳(りっとく)、虚空(こくう)、清浄(せいじょう)。
宮内
伊沢さん
そもそもクイズ王って、なんで記憶できるの?
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
だから、覚えられないんです。桃太郎と聞くと、他にどんなものや人を思い浮かべますか?
宮内
伊沢さん
思い出せなくて悩んでも、周辺知識のどれかを思い出せれば、“桃太郎”を引っ張ってこれる確率が高くなる。だから、最初の段階で色々なタグ付けをしておくといいですね。
宮内
幅広く情報を収集するコツは「街歩き」にアリ!
宮内
伊沢さん
ちなみにワイドショーは、家にいるときに無音で垂れ流し状態にしています。
宮内
伊沢さん
“世の中のトレンド”を把握するために、チラチラ見つつ、気になった言葉が見えたときに、テロップを集中して見ます。
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
でも、ブランド名にしては語呂が悪いな、とモヤモヤしたのでとっさにメモして帰ってから調べたんですよ。
宮内
しかし、そんなところまで見ているとは。
インプットした情報は、アウトプットできなければ価値がない
伊沢さん
宮内
伊沢さん
言葉や行動として外に出せなければ、インプットできているとは言えません。これはクイズをやっているから特に実感していることかもしれせんね。
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
そうなると結局、プレゼンの最中には思い出せない=出てこないことも多いでしょうし、いきなりなのでうまく使えないと思うんですよ。
宮内
伊沢さん
ただ本を読み返すだけでは意味がなくて、練習を何度も繰り返すことで、ほぼ無意識にできるようにする。そうして、いざというときにうまく取り出せる状態を整えておくのが大事です。
本で紹介されているようなテクニックは“魔術”ではないので、それを知ったらすぐに解決というワケにはいきません。情報を“知る”ことと、それを“使える”ことは、まったく別物なんですよ。
「なにがおもしろかった?」と、絶えず自分にクイズを出し続ける
宮内
伊沢さん
そして本を目に付くところに置き、翌日タイトルを見た時に、もう一度「なにが面白かったんだっけ?」と自分に聞く。
宮内
伊沢さん
こうして情報をこまめに出し入れすることで、必要になった時にすぐ出せるようにしています。
伊沢さん
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
宮内
伊沢さん
でも、それは繰り返しの段階で本番を想定できていなかったからなんです。この方法を採用してから、アウトプットに詰まることはほとんどなくなりました。
宮内
伊沢さん
例えば、ラグビーの五郎丸選手。少し前に五郎丸ポーズが流行りましたが、あれは本番の時だけでなく練習の時からやっていたんですよね。
宮内
伊沢さん
言葉の意味以上に、五郎丸選手だったらあのポーズをとることが、僕だったら唱えること自体を体に染み込ませることが大切なんです。
宮内
伊沢さん
宮内
というわけで、大切なのは、インプットアウトプットの間に、いかに小さなアウトプットを繰り返せるか。そしてそこに自分のルールを加えられればなおよし、とのこと。
伊沢さんは、本などで知識をインプットする際に、「これは◯◯に活かせるかも?」と一緒に活用法も考えてみるといい…とも教えてくれました。
山のようにある情報に触れても、「あれ? 何だっけ」と肝心な時に使えないのはもったいないですよね。日々“小さなアウトプット”することを意識して、周りに差をつけていきましょう!
〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)/撮影=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉
お知らせ
そんな伊沢さんの、クイズの解き方が本になりました。単に「知識」を問うだけのものではなく、解き手の興味の幅を広げ「思考力」を鍛えるクイズが満載! 是非、手に取ってみてください。
QuizKnock
http://quizknock.com