「ダメな働き方は、ジブリで説明できます」
キャリアのプロに「上手な給料の上げ方」を聞いたら、2つの方法を教えてくれたけど…
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「会社でうまく評価されて、給料も上がらないかな~」。
ということで今回は、「大企業に勤める人が、給料をあげるためのテクニック」を、キャリアのプロである株式会社ワンキャリアの最高戦略責任者・北野唯我さんに教えてもらいに行きました! しかし…
〈聞き手:ライター・池山由希子〉
大企業で給料を上げる働き方は「斜め上戦法」と「尻上がり戦法」
池山
北野さん
でもせっかくお越しいただいたので真面目に答えると、日本の企業では、人事ってそこまでの力を持っていないんですよ。実際に社員の評価をして、給与を決定するのは事業部長クラスの人。
そんなシステムのなかで社内評価を上げたいのであれば、「斜め上戦法」と「尻上がり戦法」という、ふたつの方法があります。
池山
北野さん
たとえば、部署の垣根を越えたプロジェクトに参加して、そこでめっちゃ頑張るとかしておくといいですね。
池山
北野さん
そこで「あ、あのプロジェクトにいたヤツか」と、違う部署の上司からの評価も得られていれば、かなり有利になりますよ。
池山
北野さん
「あいつ、最初は未達だったのによく頑張ったよね…!」と周りの人から評価されやすくなります。そして上司はなぜか「あいつは俺が育てた!」と勘違いしてくれますよ。
池山
“岩瀬大輔問題”とは? 「フツーの大企業」の風土を知ることは武器になる
池山
北野さんは先日自身の「Voicy」で、「大企業のメリット」をお話しされてましたよね?
北野さん
池山
北野さん
たとえば、“大企業のめんどくさい社内稟議”を理解していれば、それに通るような資料をつくることができますよね。
池山
北野さん
「問題」って勝手に言ってるだけなんですけど(笑)。
池山
“宴会芸は死ぬ気でやれ”って古くない?『入社1年目の教科書』著者の社長にツッコんだ
北野さん
でも「toC」の仕事は、多くの人に親しみを持ってもらい、共感される必要がある。だから、すぐれた会社だけの経歴じゃないほうがいいと思うんですよ。
だから、岩瀬さんは「toB」の事業だったらさらに大活躍される方だと思います。
北野さん
「仕事ダリ~」みたいな人がこれほどまでにあふれているのかと。
$Twitter 始めて3ヶ月。ビジネスの特性上、実利はほぼないけど(笑)、普段会わない人の考えを知れるのが学びになる。僕が勝手に感じる一部のTwitter 民の特徴は、他者は強めに批判するけど、自己への批判には弱めだから、逆に僕は… <a href="https://t.co/hpcQURCWve">https://t.co/hpcQURCWve</a>
池山
北野さん
イマイチな大企業での経験があって「多くの人が仕事を憂鬱に思ってる」と理解できてる人は、同じような気持ちの人に刺さる企画や事業を考えられるわけですよね。
僕が「大企業のメリット」と感じるのはそこ。その感覚って、全然バカにできないものですよ。つまり「本当に大きなものを動かすには、普通の人の気持ちにも寄り添う必要がある」ということでしょうか。
大企業は「居心地のいいこたつ」。爆弾が爆発する可能性に気付けない?
池山
北野さん
池山
北野さん
一番気持ちいいのは、「自分の市場価値以上の給料がもらえる」こと。ボーナスというみかんまで出てくる(笑)。
一生そのままでいられたらいいんだけど、あるとき突然こたつのなかで爆弾が爆発する可能性があるんですよ。大企業の花形の事業部に入って、10年後、その事業が成熟して売却されることになったときにめちゃくちゃ困る…みたいな。
北野さん
逆に事業が失敗したとしても、給料が激減することはない。ノーリスクな環境で挑戦ができるというのは、大企業のいい点ですよね。
“つくること”の重要性が高まっている。「NIKEのデザインなら、お金払ってでもやる」
池山
北野さん
池山
北野さん
けど今の時代、「つくること」の重要性が再発見されてきていると思っていて。
北野さん
その気持ち、すごくわかります。
面白くてやりがいのある仕事はお金を払ってでもやりたい、と感じる人が多くなってると思うんですよ。重要視される価値観が「消費から生産へ」変わってきている。
ジブリが教える“労働と食事の法則”。「ラクして給料もらう」は危険かも
池山
北野さん
たとえば、ジブリの人気作品がなぜ面白いのかというと、「ジブリ・労働と食事の法則」が成り立っているから、という説がありまして。
勝手に名付けたんですけど。
池山
北野さん
つまり、「働いて仲間と食べる食事は善、労働抜きで得る食事は悪」という法則が成り立っているんです。
この法則は仕事の本質を表していると僕は思っています。やりがいのある仕事を一生懸命やって、それで得た報酬で仲間と食事すべきだ、という。
池山
逆に、頑張らずに自分の実力以上の給料をもらっていたとしたら、それにはちょっと当てはまらないのかな。
北野さん
前に、ある大手保険会社に勤務してる人が、就活中の女子大生にこう言ったらしいんです。「うちの会社にはなんでもあるよ! やりがい以外はね」って。
池山
北野さん
仕事に対する価値観というのは、学習観とも深く結びついています。子どものころ、「いい大学に行って、いい会社に入るために勉強しなさい」って言われて育ってきていると、「苦労せずたくさん給料をもらうのがいい」と思ってしまう…
そういうふうに、手段を目的化してきていると危険かもしれません。
池山
北野さん
最初にきかれたときは、「本質的じゃないな」と思いながら一応答えました(笑)。
北野さん
そんなの人生の本質的な部分が抜けている、ドーナツみたいな状態ですよ。
やりがいのある仕事に没頭して心から楽しむ経験をすると、仕事に対する価値観、ひいては人生観がガラっと変わります。企業にいて、その経験をノーリスクでできたら、そんな最高なことないですよね。
そんな姿を見て、私も“ど真ん中の本質が抜け落ちたドーナツ”みたいな日々ではなく、やりがいと楽しさにあふれた、“中身ずっしりアンパン”みたいな人生を送りたい…と思いました。
もちろんそのためには、安定した会社にいてもチャレンジを忘れないようにしないと! 今日は『ラピュタ』を観て、じっくり考えたいと思います。
〈取材・文=池山由希子(@yukiko0731ikym)/編集=天野俊吉(@amanop)〉
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