ビジネスパーソンインタビュー
やりたいことがわからない…と悩む人に足りないのは、「足元に宝あり」という気持ち

必要なのは、義務感じゃなくて気概

やりたいことがわからない…と悩む人に足りないのは、「足元に宝あり」という気持ち

新R25編集部

2019/03/25

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記事提供:Woman type

Twitterでの悩み相談が人気の志茂田景樹さん。40万人を超えるフォロワーが、毎日志茂田さんに悩みを打ち明けている。

そこでWoman typeでも、働く女性の多くが抱えているであろう悩みを相談してみた。

27歳/営業職

自分が何をしたいのかがわかりません。

ずっと今の仕事を続けていっていいのかな?って思うけど、特にやりたいことがあるわけではなくて。なんだかモヤモヤします。

「何がしたいのかわからない」なんて、怠惰ですよ

【志茂田景樹(しもだ・かげき)】1940年生まれ。小説『黄色い牙』で直木賞を受賞後、作家活動のほか、タレント活動、ファッションモデル、教育講演など多方面で活躍。近年は家庭における童話・絵本の読み聞かせの必要性を痛感し、『よい子に読み聞かせ隊』を結成。読み聞かせ隊長として、ボランティアメンバーとともに全国で活動を行っている

この悩みはね、やたら多いです。特に20代の若い女性に多いような感じがしますね。

何をしたいのかがわからないっていうのは、現実的な自分の状況を把握していないんだと思います。

ネットのなかには、「インターネットならではのビジネスを見つけて、うまくいって、お金が入ってくる」というような、成功者の情報ばかりがやたらある。

そうなると、高嶺の花に目線がいってしまって、足元を見なくなるんですよ。「100年経ったって、私にはできない」くらいに思っちゃうんですね。

そういうのって、僕は非常に怠惰だと思います。

今できることをやれば、それが1になって2になって、だんだんと積み上がっていき、ある時気が付くと、うんと力がついているものです。

そうやって、他の人ができないことができるようになっていく。

地道な考え方の先に、成功の道があるんです。1を見ないで、いきなり4、5を見ようとするから、何をやっていいのかわからなくなる。

1からやるかどうかで、実は5年後、10年後、身も心も豊かな自分になっているかどうかが決まるんだと思います。

ネットの情報の洪水に毒されちゃって、そういうことが考えられなくなっているんじゃないかな。

だから「何をやっていいかわからない」なんて思うんですよ。本当は自分にやれることはいっぱいあるのにね。

今いる会社で、与えられている仕事のなかで、自分の居場所を見つけなきゃ

30~40年前と違って今は情報が多いですから、自分と同じ仕事をしている人と比べてしまって、「私の倍ぐらい給料をもらっている人がいるの?」「着ているもの、全部ブランドだ」なんて考えて、おかしくなるんです。

仮に月給が1万円高くなる会社に転職できたとしましょう。でも、同じ職種であれば、やることはほとんど変わらないですよね。

ということは、1万円の分だけ、もしかしたらややブラックな要素が入るかもしれない。

要するに、月給だけじゃないんですよね。今いる会社で、与えられている仕事のなかで、自分の居場所を見つけなきゃ。

そうでないと、会社を変えたって、うまくいかないですよ。

ますます負のスパイラルにおちいって、どうしていいか分かんなくなって、「もう私の人生、これから先もダメなんじゃないの?」って自分を追い込んじゃう。

なんだか転職者の半数以上は、転職する前よりもマイナスになっている感じがします。

つまんなくていい。必要なのは、義務感じゃなくて気概

足元を見れば、やれることは何だってありますよ。

高齢の女性がビルの掃除をやっている姿を時々見ますけれど、25歳でバリバリとビルの掃除をやったっていいと思うんです。

ただ、僕自身はというと、若いころにはいろんな仕事を転々としていました。経験した職種は、数えれば20種類以上になるんじゃないかな。

上司が話すたびにヒィヒィ歯を鳴らすのが耐えられなくて、たったの3日で辞めた会社もあります(笑)。

要するにね、今まで僕が指摘してきたようなことを、そのまま指摘されるような感じの20代だったんですよ(笑)。

でも本当は、「足元に宝あり」っていう気持ちが必要なんだと思います。

仕事っていうのは、もちろん給料をもらうためにやんなきゃいけないんですけども、義務感の要素が7割とか8割になると、やる気っていうのは全然出てこないんですよね。

最初は簡単な仕事かもしれないけれど、つまんなくていいんです。

大切なのは、「たいして面白くないけど、これをやっていけば何か変わっていくんだ」っていう、義務感じゃなくて気概。

「何をしていいかわからない」なんていう人には、それが欠けているのかなっていう気がしますね。

〈取材・文・構成=天野夏海/撮影=竹井俊晴/企画・編集=栗原千明(編集部)〉

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