「○○でなければならない」はいとも簡単に変更できる
会社に勤めると「強制的に世界が広がる経験」を失う。僕が毎年、仕事を1つ辞めるワケ
新R25編集部
記事提供:キングコング 西野 公式ブログ
舞台や映画や新作絵本など、今、制作物がビックリするぐらい重なっていて、朝からド深夜まで打ち合わせ。
毎日アッチコッチ走り回って、気がつくと「テレビに出るのは月に1~2度」という生活に。
昔はこの状況になるのが怖くて、とにかく露出しておきたくて、露出していないと存在価値がないとさえ思っていたほど。
ところが今は(強がりでも何でもなく)露出に対する不安や焦燥感など1ミリも無くて、それは僕だけでなく、マネージャー陣も「西野を露出させよう」とは1ミリも考えていません。
そう考えると、その時々の自分が参加しているゲームというのは、あくまで“たくさんあるうちの選択肢の一つ”でしかなくて、
そのとき強く信じている「○○でなければならない」というルール・道徳なんて、立ち位置が変わればいとも簡単に変更されてしまうもんだなぁと、あらためて思いました。
僕らはこういったことを学校から社会に出たときに経験します。
学生時代は「教室」や「学校」が世界のすべてのように見えてしまっていて、怖い先輩から体育館裏に呼び出しをくらったときなどは「世界の終わり」のような心境に陥ったものです。
社会に出てしまえば「嫌だったら学校に行かなくていいじゃん。学校に行かなくても、なんとかなるよ」と思えるのですが、どっこい、学生時代は、そう思えませんでした。
学生から社会に出る瞬間に世界は拡張するのですが、社会に出てからは、なかなかその経験をすることはありません。
学生の場合は「卒業」があるので、半ば強制的に世界は拡張し、一気に選択肢が増えるのですが、
一度会社(僕の場合だと芸能界)に勤めてしまうと、そこが世界のすべてだと信じこんでしまい、今度は「卒業」なんてものがありませんので、自ら行動を起こさないかぎり、自分が今いる場所が世界の片隅だということを知ることができません。
べつに、この文章を読んでくださっている“あなた”に対して、ここで「もっと外の世界を知ろうよ!」と呼びかけるつもりはありませんが、
もしも、今いる環境(ルール)に上手く馴染めていないのであれば、どうか、今の“あなた”がいる場所は学生時代の「教室」ぐらい、たくさんある世界のうちの本当に極一部の小さな小さな集落だといことを知って欲しいです。
その時、今抱えている大きな悩みが、いかに些細なものなのかを知ると思います。
小学校なら6年、中学校なら3年で最終回がきて、その都度都度、世界が拡がるあのシステムは結構いいなぁと思っておりまして、
あの(時間がくれば必ず最終回がやってくる)システムに習って、僕は、毎年1つは仕事を辞めるようにしています。
そうすることで毎年世界が広がって、毎年「去年の僕は、なんであんなクダラナイことで悩んでいたんだ」と思っています。
「会社に勤める」ということは、基本的には、「強制的に世界が広がる経験を失っている」と考え、人生を設計していったほうがいいんじゃねぇかなぁと思っております。
今日も頑張ってね。
僕も頑張ります。
【オンラインサロン】
毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
んでもって、ビジネス書に掲載するレベルの記事を毎朝投稿しています。
興味がある方はコチラ↓
本記事の提供元はこちら
ビジネスパーソンインタビュー
【朗報】誰もが『頭のいい人』になれるたった一つの方法を学んだら、Fランでも無双できそう
NEW
新R25編集部
“愛嬌でここまで来た…”新卒女子に、話し方のプロ千葉佳織さんが授けた「信頼される魔法」
新R25編集部
またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました
新R25編集部
【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた
新R25編集部
「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました
新R25編集部
「俯瞰するって、むしろ大人ではない」“エンタメ鑑賞タスク化してる問題”に佐渡島庸平が一石
新R25編集部