ビジネスパーソンインタビュー
「Mr.パーフェクト」の成功論とは?
「20歳でこの思考を手に入れて、ボクは勝ちを確信した」GACKT直伝“結果を出す人の思考法”
新R25編集部
ミュージシャン、俳優、実業家…あらゆるジャンルで最高の結果を出し続けるMr.パーフェクト・GACKTさん。
今年1月に、その思考術を詰め込んだ、書籍『GACKT超思考術』が発売。今回は、「頑張ってるけど結果が出ない」と嘆くR25世代向けに、GACKTさんの「結果を出す人の思考法」を直々に教えてもらえることになりました…!
【GACKT(がくと)】1973年生まれ、沖縄県出身の男性シンガーソングライター、俳優。マレーシア・クアラルンプール在住。「ベスト・アジア・ロックアーティスト賞」を日本人としてはじめて受賞しつつ、富裕層向け不動産業、飲食業など、実業家としても幅広く活動している
なんと今回、マルタ島からのリモート取材。
無事取材できるのかヒヤヒヤしながらスタートでしたが、インタビューはまさかの結末に…ぜひ最後までお楽しみください!
〈聞き手=サノトモキ〉
話題はさっそく核心へ…GACKTさんが語る「結果を出す人/出さない人の決定的な違い」
サノ
GACKTさん、聞こえていますでしょうか…?
今日はどうぞ、よろしくお願いします!
GACKTさん
…はーい。どうも、GACKTです。
ちょっと頭ボサボサでごめんね。
一応お伝えしておきますが、震えるかっこよさでした
サノ
今日はGACKTさんに、「結果を出す人の考え方」を教えていただきたいんです。
結果を出せる人と出せない人、いったい何が違うんだろうと。
GACKTさん
結果を出せる人と出せない人の違い、ね…
じつはボクも、10代までは何をやっても途中でくじけていたし、すごくネガティブに生きていたんだよ。
サノ
ほう…!
GACKTさん
ただ、19歳であるメンターに出会って、「帝王学」と呼ばれる考え方を通して、「勝つまで折れない思考法」を徹底的に叩き込んでもらったんだ。
そこから1年、教わったことを1つひとつ実践して、その思考を完全にモノにした20歳(ハタチ)のとき…「ああ、勝ったな」と思ったんだよ。
サノ
ハタt…早すぎでは???
20歳にして「勝ち」を確信してしまったGACKTさん。ちなみに筆者は20歳のころ教習所に通わなさすぎてめちゃくちゃ追い詰められてました
サノ
「勝つまで折れない思考法」…GACKTさんは、具体的に何をして手に入れたんですか?
GACKTさん
ナンパ。
サノ
えっ…
GACKTさん
「1日50人に声をかける」と決めて、とにかく実行していったんだよ。
ボク自身、若い子にこの思考法を教えるために、今もこの教育法を使ってるんだけど…
これってすごいトレーニングで、めちゃくちゃ傷つくんだ。鼻で笑われたり、変な人扱いされたりすることの連続だから。
サノ
い、イヤすぎる…
僕は絶対メンタルもちません。
GACKTさん
でもさ、どれだけ断られようが関係ない。目標はあくまでも「時間内に50人に声をかけること」だから。
時間内にクリアしようと思ったら、傷ついてる時間なんかない。すぐ次に行かなきゃいけない。
そうしてるうちに、「断られる」という行為がなんともなくなってくる。失敗が、ミッションをクリアするうえで「当たり前に起こること」でしかなくなるわけさ。
サノ
つまり、「感覚がマヒするまで失敗しまくって、打たれ強くなるしかない」という精神トレーニングですか…?
GACKTさん
違う。「打たれ強くなる、ならない」って話じゃないんだよ、これ。
失敗とは、「結果」ではなく「結果を出すまでのプロセスのこと」である。だから、そもそも傷つく必要がない。
この事実を理解させることが、このトレーニングの目的なんだ。
サノ
傷つく必要がない…
GACKTさん
結果を出せる人と出せない人の違い。この答えは非常にシンプルなんだ。
「途中で諦めるか、諦めないか」。これだけ。
結果を出す人は、途中でどれだけ失敗しようが「結果を出すまでやる」。彼らは「結果が出ない」なんて言葉は使わない。常に、「まだ結果が出てないだけ」。
サノ
…そういえば、前回の取材でも「モノゴトは『成功』と『失敗』に分岐なんかしていない。『失敗』『失敗』『失敗』…『成功』。成功するまで一本道が続いているだけ」と教えていただきました。
GACKTさん
でも、それを気合いや根性で乗り越えろというのはナンセンス。みんな途中で折れないためには「メンタルの強さ」が必要だと思ってるけど、そんなの必要ないんだよ。
ただ、「失敗=結果を出すまでのプロセス」という真実に気づけばいい。
そしてこの真実にいちはやく気づきたいなら、ある程度「失敗の数」が必要だぜって話さ。
世の中のほとんどの人は、“ハードル設定”が致命的に下手
サノ
ただ、正直くじけてしまう人もいそうで…
何か努力するときのコツってないでしょうか?
GACKTさん
そうだね…まずは、「結果が出るまで努力できる人と、途中でくじけてしまう人の差」とは、いったい何なのか。ここを理解しよう。
考えてみてくれ。どうしてみんな、「ゲーム」は何度失敗しても頑張れると思う?
サノ
ゲーム…なんだろう…
GACKTさん
これは、「ゴールしたときの喜びを知っているから」なんだよ。
サノ
ゴールしたときの喜び、ですか。
GACKTさん
ゲームって本当によくできてて、必ず最初のステージに“誰でも乗り越えられる簡単なハードル”を設定して、「クリアする達成感」を教えてくれるんだよ。
その後少しずつハードルが上がっていくわけだけど…「ハードルを突破してゴールに到達する」というある種の“Mの快感”を刻み込まれたプレイヤーは、もうゴールしか見ていない。
だから何度失敗しようが、クリアできるまで挑戦しつづけられる。
サノ
ああ、その感覚はわかるかも。
GACKTさん
一方、ハードルの先に快楽が待ってることを知らない人は、目の前の「苦しい」「辛い」という気持ちばかりに目線がいってしまう。だからくじけてしまう。
つまり、「結果が出るまで折れない人」になるためには、「ハードルを突破してゴールする快感」を知ることが必要なんだ。
ここまでは、OK?
OK!
GACKTさん
ただ、クリエイターが絶妙に「頑張れる高さ」のハードルを設計してくれるゲームと違い…自分の人生は自分でハードルを設定しなくちゃいけない。
世の中のほとんどの人は、この自己プロデュースが致命的に下手なんだ。
サノ
ち、致命的にですか…
GACKTさん
みんな、いきなり高すぎるハードルを設定して、ゴールの喜びを知る前に挫折してしまうんだよ。
そうじゃない。どんな成功者も最初は、「1日単位のハードルをクリアできる人間になる」ところから始めるんだ。
1日単位のハードル?
GACKTさん
それこそボクのナンパも、「1日で50人声をかける」という1日単位のハードルから始めた。
最初はこれをクリアするのすらギリギリなんだ。でも、3か月くらいつづけると、当たり前にできるようになる。
そうしたら次は「1日で50人に『こんにちは』と返してもらう」に、その次は「1日で50人と会話に発展する」にハードルを上げていった。
サノ
あくまでも「1日単位」を守りながらハードルを上げていったと。
GACKTさん
1週間は、「1日」×7。1カ月は「1日」×30。1年は「1日」×365。
人生は「1日」というルーティーンの繰り返し。
いかに自分の「1日」の精度を上げられるかが大事なんだ。ここを疎かにして大きな結果を出せる人なんていない。
サノ
なるほど…
GACKTさん
まずは1カ月でも十分。ひとつのことを1カ月つづけられる人間って、じつはめちゃくちゃ少ないから。
そうやって「1日」の質が上がっていったら、ようやく「1週間の目標」「1か月の目標」というように、目標のスケールを大きくしていくんだ。
それを繰り返して「1年の目標をクリアできる人間」になったときには、間違いなく「結果を出せる側」になってる。
「才能」や「戦略」なんて言葉は、今のボクでも使わない
サノ
ただ、ひとつ思ったのが…
結果を出そうと思ったら、数をこなすだけじゃなく「質を上げる努力」も必要ですよね。
きちんと戦略を練ってから行動したほうがいいのでは…?
GACKTさん
あのさ…
こう言ったら失礼だけど、「戦略」ってもっとレベルの高い人たちが使う言葉なんだよ。
とんでもないストレートをいただきました
GACKTさん
少なくとも、「仕事がうまくいかないんです」とか「途中で諦めてしまうんです」とか言ってる人たちは、はっきり言って「戦略」なんてまったく関係ない。
もっというと、「才能」なんて一切関係ない。
みんなけっこう簡単に「才能がないから」って話をしたりするじゃん? でも、「いや、才能関係ないから」って話なんだよ。うまくいかないのは、ただ「やってない」だけ。
サノ
…たしかに「戦略」とか「才能」をやらない言い訳にしちゃってること、けっこうあるかも。
GACKTさん
ボク自身も、いまだに「才能」なんて言葉は使わない。
ほとんどの人にとって、「才能」や「戦略」なんて言葉はまったく必要ないんだよ。
キツイ言葉かもしれないけど、実際「自分はそのフェーズ」だと思ったほうがいい。必要なのは「チャレンジする回数」。ただ、「やれ」。
サノ
GACKTさんが言うと、すごく重みがあるな…
GACKTさん
今この記事を読んでるなかにも、「自分には才能が」とか「今戦略を練ってるから」なんて理由で動き出せてない人がいるかもしれないけど…
いや今のオマエが、「才能」とか「戦略」とか…
もう「さ」も「せ」も言うな!(笑)
ちょっと笑ってしまった
GACKTさん
才能のあるなしを、やらない理由にするな。
人生通してやるべきことをやりつづけて、それでも自分が納得のいく到達点にたどり着けなかった人たち。その人たちだけが、死に際にはじめて口にすることを許されるんだ。
「才能がなかった」って。
今結果が出ていなくても、最後は“やったやつ”が笑う
サノ
きっと記事を読んでるなかに、「結果が出ず自信をなくしかけている人」もいると思うんですけど…
べつに悲観する必要はないと?
GACKTさん
悲観する必要なんて、まったくない。だってまだ途中じゃん。
ほとんどの人は、まだ勝負もついてないのに勝手に挫折して歩くのをやめてるだけ。それ、「できない」じゃないよ。「やってない」んだよ。
人生は死ぬまで勝負の途中なんだ。
サノ
…今の言葉にめちゃくちゃ背中押された人、たくさんいると思います。
今日は本当に、ありがとうございました。僕も全力でいい記事書きます!
GACKTさん
うん。楽しみにしているよ。
…というかさ、もしまだ他に聞きたいことがあったら、今全部やるよ。今日、時間あるからさ。
サノ
えっ!????
と、いうことで…
じつは今回、2本立てです!
取材が始まったときに昼下がりだったマルタ島も、GACKTさんが「聞きたいこと、いま全部聞きなよ」とおっしゃってくださったおかげで、取材が終わるときには夕景になっていました。
結果、まさかの3時間のロングインタビュー。贅沢すぎました。
後編のテーマは「努力の意味を履き違えるな」。近日公開予定ですので、お見逃しなく!
(最後に。せっかくのGACKTさんの記事なのに筆者の写真ばかりでほんとにごめんなさい…後編も全力で頑張るのでお許しください…!)
〈取材・文=サノトモキ(@mlby_sns)/編集=天野俊吉(@amanop)/質問者撮影=長谷英史(@hasehidephoto)/取材対象者撮影=池田博美〉
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