ビジネスパーソンインタビュー
喋り上手は「答え」を持っている。YouTuber・ヒカルの“人を引き込む話術”

ヒカル著『心配すんな。全部上手くいく。』より

喋り上手は「答え」を持っている。YouTuber・ヒカルの“人を引き込む話術”

新R25編集部

2022/11/23

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ヒカルさんがYouTuberとして成功した理由。

それをヒカルさん自身は「人を一気に引き込める話術があったから」と自己分析されています。

ヒカルさんに生まれ持った才能があったのはもちろんですが、それ以上に話術の鍛錬を重ねてきたことが大きく影響しているそうです。

今回は、ヒカルさんの著書『心配すんな。全部上手くいく。』より、誰でも実践できる話術の磨き方について抜粋してお届け。

言葉にこだわることで、人間関係や仕事も一気にうまくいくかもしれません…!

この記事はこんな人におすすめ(読了目安:5分)
・トークに自信がない人
・話術を売りにしたい営業担当者
・効果的なプレゼンや発表をしたい人

トークで重要なのは“答え”を用意すること

言葉を制する者がすべてを制する

僕はそう思っている。

人を動かすのは、モノでもお金でもない。

言葉だ。

言葉ひとつで大炎上もすれば、言葉ひとつで大きな賛同を得られもする。

だから僕は言葉にとことんこだわってきた

つまり話術、トーク力だ。

僕がユーチューバーとして成功したいちばんの要因は、人を一気に引き込める話術があったからだと思っている。

その自負はある。

僕は小さいころから話術に自信があった。小学生のくせに学校の先生を論破していたくらいだ。

だから僕は話術の天才なのだろう。

神様には感謝しかない。神様は僕に大きなギフトをくれた。

でも、ただ才能に甘えていただけではない。試行錯誤を重ね、話術に磨きをかけてきた

そしていまの僕がある。

僕は子どものころから話術の練習を繰り返しやってきた。

たとえば「先生に怒られたらどう言い返すのか」みたいな身近なシチュエーションから、「もし兄が亡くなったら、葬儀でどんな弔辞を述べたらいいのか」みたいな、それこそ突拍子もないシチュエーションまで、いろんな状況を想定して部屋でひとりぶつぶつと喋っていた。

なにをどう喋れば相手の心を動かせるのかをシミュレーションしていた

そうした試行錯誤の過程で気づいたことがある。トークにおける絶対不可欠なポイントとでもいうべきものだ。

それは「自分のなかに答えを用意しておく」ということだ。

これでトーク力に大きな差がつく。

どんなに話し下手な人でも、自分の名前、年齢、性別を訊かれたらスムーズに返せるだろう。

自分のなかにはっきりした「答え」があるからだ。

つまり人は「答え」さえ持っていれば、いつだってトーク力を発揮できる

それで相手の心をつかむことができる。

でも逆はない。

答え」がないと人を惹きつけるトークはできない

だからそもそも、喋りが下手な人というのは存在しないのだ。

それは喋りが下手なのではなく、たんに「答え」を持っていないだけだ。

「答え」は「考える」ことでストックしていく

あなたのなかの「答え」の数が増えれば増えるほど、あなたの話術、トーク力は自然と上がる

で、言葉だけで相手の心をつかめるようになる。

事実、僕はそうやって生きてきた。

あなたのなかに多くの「答え」をストックするためには、「考える」以外の方法はない。

常日頃、考える。あれこれ考えるクセをつける。

それだけだ。

もちろんこれは簡単なことじゃない。

基本、僕らはめんどくさがり屋だ。できれば脳みそを使いたくない。だれが悪いのでもなく、それが人間というもののデフォルトだと僕は思っている。

そしてそうやってぼーっとする時間も人として大切である。

だからこそ脳みそに負荷をかけてあれこれ考える行為には大きな価値がある

あれこれ考えることでしか、他人との差別化は図れない。あれこれ考えることでしか、あなたらしさは表現できない。

そして、あなたらしさは言葉を通じて相手に伝わる。

だから、トーク力だ。

トーク力をつけるには常日頃、あれこれ考えるマインドセットが不可欠

「文字を書く習慣」がトーク力を磨く

そこでいちばん確実なのが、「とにかく毎日なにかを書く」という習慣づけだ。

作文が苦手?それは思い込みだ。

あなたは毎日、日本語をしゃべっている。毎日SNSやヤフトピを眺めている。毎日メッセンジャーで文章を書いている。

書けないほうがおかしい。それでも書けない?

なら原因はひとつ。

上手く書こうとしすぎなのだ

上手く書く必要はない。だれかに見せるための文章ではない。書くこと自体に意味がある。

毎日なにか書くことのその目的は、あれこれ考えるため、そして「答え」をたくさん蓄えるためだ。

文章を書く行為そのものは、そのための手段にすぎない。

でもとうぜん毎日書き続ければ、いやでも文章力も上がる。文字に対する意識、感性も高まる。いわば副産物みたいなものだ。

で、ここだ。

ここが大事なポイントだ。

僕が口酸っぱく「とにかく毎日なにかを書く」ことをすすめる最終的な究極の真意はこの副産物だ。

言葉を制する者がすべてを制する――

ならばその「言葉」の最終到達点はなんだろう。

トークの力」+「文章(文字)の力」だ

トークで重要なもうひとつの要素は、“キャラの使い分け”

トーク力、言葉の力。

ただし、それは一方通行ではダメだ。相手との円滑なコミュニケーションを生んではじめて意味を持つ

そこで信頼と親しみが芽生えれば、相手はあなたのために動いてくれるだろう。そしてあなたも相手のために動くだろう。

そうやって成功と喜びを、ときに失敗と悔しさを分かち合うのだ。

あなたも僕もひとりでは成長しない。ひとりでは生きていけない。

仕事、勉強、恋愛、お金稼ぎ。

どれもコミュニケーションが円滑にいくかいかないかでその成果はまるで違ってくる。決定的に違ってくるのである。

ところがこのコミュニケーションの仕方で悩む人が多い

つまり人間関係だ

10人いれば10人の価値観がある。10人のバックグラウンドがある。

となるととうぜん合う、合わないがある。

その相性の壁で多くの人は悩む。

ソリが合わない人とどうつきあえばいいのか――。あの人にはうまくいった接し方が、この人にはどうも通じない――。

で、人間関係は厄介だ、となる。

でもそうだろうか。人間関係はほんとうに厄介なのだろうか。

僕はそうは思わない。

そもそもソリが合わないのが人間関係のデフォルトだ。

それぞれの人生があり、それぞれの価値観がある。あなたと相手がぴたりと重なるほうがむしろヘンだ。

だから人間関係を漫然とこなすのは得策ではない。それだと行き詰まる。

そうではなく、人間関係にはある種のテクニックが必要なのだ。

そんなテクニックがあるのか?

それは「自分のなかに複数のキャラ(人格)を持つ」ということだ。

強気なキャラ、相手に寄り添うキャラ、寡黙なキャラ、軽薄なキャラ。

いろんなキャラを状況に応じて、相手に応じて使い分けるのだ。

キャラの使い分けが、トップの営業成績へとつながった

僕は20歳のころ、1年ほどサラリーマンをやっていた時期がある。骨董品などの古道具の売買を手がける会社だ。

僕はそこで営業マンをしていた。個人宅を1軒1軒まわり、その買取交渉を行っていた。飛び込み営業というやつだ。

営業マンとして働きはじめた最初の月、僕はいきなりトップの営業成績を叩き出した

しかもその会社の過去最高の月間成績だった。会社をやめるまで僕はずっとその調子だった。いつもぶっちぎりのナンバー1。

その秘訣がキャラの使い分けだ

飛び込み営業は、じつにいろんなお客さんと接する。

どんなお客さんが相手であっても、僕の目的はひとつだ。

言うまでもなく交渉を成立させることだ。

こちらの提案は相手にとってもメリットがあるものだ。なので耳を傾けてさえもらったらあとは簡単だ。その先はとんとん拍子で話がまとまる。

だからいかにスムーズに打ち解けられるか信頼と親しみを持ってもらえるか

それがカギになる。

お客さんの性質は十人十色。

そこでキャラ設定だ。

そのころの僕は「理詰めでじっくり説明するキャラ」「元気で押しの強いキャラ」「ピュアで腰の低いキャラ」「口数の少ない聞き役キャラ」の4つが基本だった。

この4つをケースバイケースでチューニングする。

それでほとんどうまくいった。どんなお客さん相手でもスムーズに打ち解けることができた。

キャラを使い分けるのは難しそう?そんなことはない。

そもそも人はひとつの硬直した人格(キャラ)で生きているわけではない

だれもが複数の人格を持っている

だからできるはずだ。できないほうがおかしい。

あなたはそもそも複数の人格(キャラ)を宿している。そのことに意識的になろう。

キャラの使い分けについて意識的になろう

その場その場の目的に応じて、自分にとってふさわしいキャラをまとえばいいのだ。

それがコミュニケーションの極意だ。

無謀に思われる目標でも、どんどん公言する

「僕は日本一のユーチューバーになります」

夢や目標は、公言することで一歩近づけると語っているヒカルさん。

同書では、日本一という目標を掲げて突き進むヒカルさんの、活動前から現在に至るまでのすべてが解明されています。

この一冊で、頂点を目指すヒカルさんの人生に巻き込まれてみてはいかがでしょうか。

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