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スワン著『あなたの24時間はどこへ消えるのか』より
タスクを公私で分けてない? 仕事も人生も両立できる、タスク管理の「4ステップ」
新R25編集部
「いつか、時間ができたらやりたいんだよね」
おそらく多くの人が、一度は口にしたことのある言葉ではないでしょうか。
旅行や読書といった「いつかはやりたい」と思っていることを、思い返せば何カ月、何年も放置してしまっている人も多いはず。
なぜ時間を思い通りに使えないのか。
いったい何に時間を奪われているのか。
その答えは累計25万PV突破のnoteをもとにした時間管理の実用書『あなたの24時間はどこへ消えるのか』(SBクリエイティブ)に書かれています。
著者であるスワンさんの実体験をもとにした同書より、無意識のうちに時間を失う理由と、それを取り戻す方法を、一部抜粋してお届けします。
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人生を進めるタスク管理術
わたしたちは毎日溢れるほどのタスクを捌いています。
目の回るような仕事が終わって家に帰ると、部屋の惨状にため息がもれます。
洗い物が溜まってシンクはパンパン、ごみも出し忘れて床に列をなしています。
服はあちこちに点在していて、まるで強盗が入ったかのような散らかりようです。
机の上には市役所に出す書類が平積みになっていて、多分もう2カ月ほど放置しています。
読みたくて衝動買いした本は部屋の隅で埃を被っていて、いまだに数ページも読んでいません。
わたしたちは、仕事「以外」を後回しにするのが大変得意です。
目まぐるしい会社のプロジェクトは回せているけれど、自分の休暇計画は全く目処が立っていなかったり、うっかり大切な人の記念日を忘れて、思わず喧嘩になったり。
日帰り旅行だって、最後に行ったのはいつだったか思い出せないほどに色褪せた思い出になりつつあるのは当たり前でした。
思い返してみると、仕事以外の記憶がほとんどない。
わたしたちはどうやったら「仕事」も「プライベート」も同じように大切に扱うことができるのでしょうか。
わたしは数年をかけて試行錯誤を繰り返し、日々のタスク管理の問題点を洗い出し、ついに「これならバランスよく仕事もプライベートも管理できるぞ」と思えるポイントを見つけました。
それが次の4つです。
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』①すべてのタスクを同等に扱う
②タスクを親子で管理する
③タスクを1週間で管理する
④今日の作業時間を押さえる
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①すべてのタスクを同等に扱う
タスク管理をするなら、範囲を仕事だけに絞っている人がほとんどではないでしょうか。
タスクにはさまざまな種類がありますが、一般的に大まかには「仕事」か「プライベート」かに二分されると思います。
仕事の話のほかに市役所の手続きや旅行の準備といった公私が混ざると「なんだか煩雑だ」と思うかもしれないし、手続きが進まない粗大ごみのことは忘れて日中は仕事に集中したいという面もあるかもしれません。
それでも、すべてのタスクを「同等に」扱うことはとても重要です。
理由はとてもシンプルで、仕事だろうとプライベートだろうとそのタスクをこなすのは自分でしかなく、それをこなすには1日24時間しかないからです。
まず、あなたの日々のタスクをいくつかに分類してみましょう。
複数の物事を回すためには総量を可視化し、それぞれのタスク量や忙しさを調整する必要があるからです。
あくまで一例ですが、わたしは公私をひっくるめて自分のタスクを次の4つに分類し、日々のやること・やりたいことを管理しています。
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』・本業
・副業
・やりたいこと
・雑務
まずは仕事を細分化して「本業」と「副業」の2つに分けています。
本業だけでも最初は手いっぱいだという人も多いと思うので、まずは仕事のジャンルをいくつかに分けて管理することをおすすめします。
次にプライベートですが、これは「やりたいこと」と「雑務」の2つに細分化してタスクを管理しています。
やりたいことには「登山計画を立てる」「気になっていたお店に行く」「ライブに行く」など、人生を潤すようなまさに「早くやりたい」タスクです。
一方で雑務のほうには「役所の手続き」「ネットの解約」「洗剤の買い出し」など事務的、もしくは作業的なものが並びます。
これらを上手く仕分けて可視化することによって自分のモチベーションを調整したり、直近どのタイプのタスクが溢れているのかを把握することもできます。
加えて最近、ずっとほったらかしになっているタスク群がないかを検知することにも役立ちます。
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②タスクを親子で管理する
仕分け先が決まったら、「資料作成」「Webサイトの公開」「キッチンの整理」「温泉旅行の計画」などなど、公私を問わず、直近のタスクや取り組みたいことを一気に洗い出してみましょう。
そしてこのタスクを、一つひとつ親子に分解していきます。
今までのわたしのタスク管理の大きな落ち度の一つは、タスクを大きな単位で管理してしまっていたことでした。
このままだと「何をもって資料作成が終わったと言えるのか」「その工程には何が必要か」が見えないままなので作業時間の見積もりを見誤ったり、何から手をつければいいのか分からずに腰が重くなったりと、問題点が山積みです。
なので、今は親子のように入れ子構造になっている状態でタスクを取り扱っています。
親にはやりたいことの全体を指し示す「ラベル」を、子タスクには「何をすればこの親タスクは終わったと言えるのか」という完了条件を2〜4つほど書き出します。
これは個々のタスクの解像度を上げ、見積もりをしやすくする下準備です。
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③タスクを1週間で管理する
仕事というのは朝令暮改がすごく多いですよね。
週の中頃になって「どうしてもお願い」と緊急の作業が降ってきたり、仕様の漏れが見つかったりして終わったはずの内容を再調整しなければいけなかったり。
思いもよらない緊急事態で、ちゃぶ台をひっくり返すように予定が狂うことも決して珍しくありません。
そこでわたしはタスクを1週間で管理し「この中で調整をし、すべてを終わらせる」という方針に変更しました。
2週間では長すぎてそもそもの想定が狂うことが多いし、1週間より短いと変更やリカバリーが難しいので最終的にこの長さに落ち着きました。
長すぎず短すぎず、物事を進めるにはぴったりの尺が1週間なのです。
わたしは1週間でこなすタスク配分を決めるため、毎週月曜日の朝に30分から1時間ほど時間を取って1日単位のタスク内容を仕分けしています。
まず月曜の朝に、仕事もプライベートもひっくるめた全ジャンルのタスクを満遍なく書き出します。
それは開発に必要なデザインを制作することだったり、月末に行きたい日帰り旅行の手配だったり、はたまた英語の勉強だったりと本当にさまざまです。
これらを先ほどのジャンルごとに分けて出し切って、いつでも見える場所にストックしています。
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④今日の作業時間を押さえる
さあ、最後の仕上げです。
わたしは毎朝自分のGoogleカレンダーを見つめます。
すでに入っている毎日の朝会、定例の会議、連絡をもらっていたあの人とランチ。
わたしたちの予定には「先約」たちがひしめき合っています。
わたしはふと「それ以外」の、自分が今日好きに使っていい時間に目を落とします。
紛れもないわたしだけの、わたしのための時間です。
すでに洗い出した今日のタスクを上から順に眺め、順番にカレンダーの隙間に作業時間を「予定」として入れていきます。
基本は人の集中力の限界である30分〜1.5時間単位がおすすめです。
びっちりと一日が埋まったらあとはシンプル、朝からフル稼働を始めます。
カレンダーに従って作業を進め、親タスクを終わらせることを目標としてせっせと子タスクを潰していきます。
夕方ぐらいになったら全体の進捗を確認し、残るタスクがあれば、ポイポイと明日以降にタスクをずらします。
タスク管理をしているとその徒労からスッキリ解放されるようになります。
「今日のやることはもうない」と実感しながら落ち着いて目を瞑る、この気持ちよさを皆さんも是非味わってみてほしいです。
減らしたあとで、大切なものが見えてくる
同書では、スワンさんの実体験を交えながら現代人の無言の叫びを代弁し、かつ、具体的な解決策が語られています。
解決策として強調されているのは「減らす」こと。
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』人は『適度な余裕』があってこそ思考がクリアになり、正しいものを選んだり、捨てることができます。
だから怖がらないで、小さな一歩を踏み出してみてください。
そしたらきっと、本当に必要なものが見えてくるはずだから。
減らした先で見つけた“本当に大切なもの”だけを手に、あなたの24時間を取り戻していきましょう。
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ビジネスパーソンインタビュー
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