

西野亮廣エンタメ研究所Voicyより
リーダーが「不満は何でも言ってください!」と募ると、むしろ組織のリスクになるワケ
新R25編集部
新R25世代のみなさんのなかには、「リーダー」や「責任者」「マネージャー」といったポジションを任されはじめた人も多いはず。
信頼の厚いリーダーになるには、メンバーの意見に耳を傾けることを大切だと思いますよね。
それに対して、「メンバーの声に耳を傾けるうえで、リーダーがくれぐれも気をつけるべきことがある」と話すのは、キングコングの西野亮廣さん。
今回は「西野亮廣エンタメ研究所voicy」より「リーダーがメンバーのリクエストに応えるリスク」についてご紹介します。
日本最大級のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」で3万7000人ものメンバーを率いている西野さんのリーダーシップ論、ぜひ参考にしてみてください。

嫌われようが、何を言われようが、全員を守るのがリーダー
ボクはリーダーとは、船長のような存在だと思っています。
船長は、長年の経験から「まもなく嵐がくる」と予想したら、たとえ乗客全員が「前進」を選んだとしても、船を進めてはいけません。
なぜなら、船長よりも経験のない彼らの意見に従うと、結果的に彼らを殺すことになってしまうからです。
だから、その瞬間は嫌われようが、乗客・乗員全員を守る判断をするのが船長、つまりリーダーの仕事です。
ただ、リーダーとしての役割をまっとうしようとするとき、一歩間違えるとワンマンな捉え方をされますよね。
このワンマンってネガティブなイメージもありますが、「未来が見えている人の独裁性」ならチームにとって必要だと思うんですよ。
ただ、そんなリーダーにとっても「メンバーの意見に一度耳を傾ける」というのはとっても大事なことだと思うんですね。
実際ボクは、3万7千人のサロンメンバーに対して「ボクは全員の意見を聞きます。ただし、参考にはさせてもらうけど、反映させるかどうかはボクが決めます」と言っています。

不満を感じていなかったのに、不満を創作しはじめるメンバー
この「メンバーへの耳の傾け方」が今回の本題です。
チームメンバーの声を吸い上げるとき、本当に気をつけたほうがいいことがひとつあります。
それは、「不満を募集する」こと。
チームメンバーのみんなに対して「不満があればなんでも言ってください! 改善します!」と言うのは、非常にリスクが高いです。
不満を募集すると、ほかの人が言っていない不満を探し、ついには不満の創作をはじめてしまうんです。
不満を創作するってことは、そもそも不満を感じていなかったってことじゃないですか。
これまで不満を感じていなかったのに、募集されたことによって何か言おうと不満をつくりはじめてしまう。
たとえば、このvoicyでボクがみなさんから不満を募集したとします。「前フリが長い」とか、いろんな不満があるかもしれないですね。
ほかにも「わたしは時間がないので、放送は5分以内にまとめてほしい」とか、反対に「毎日聞くのが大変なので、毎日10分の放送ではなく、週に1度の30分放送に変えてほしい」とか出てくるかもしれません。
こういった調子で不満を募集しつづけると、ついには「リーダーじゃない人にとって、今日の放送は退屈だと思います。これは不公平なのでは?」と言いはじめる人が出てきます。
これに関しては「ちょっと待て」と言いたいです。
今回の放送を聞いて、本当にその不満持ちましたか? 今この瞬間に不満を絞り出したでしょ?と。

「共同創作の時代」にリーダーが覚えておくべきこと
不満が募集されたことで、新たな不満を創作してイライラするケースは、けっこうあるんですよ。
結果、不満を募集したことによってメンバーの満足度が下がってしまうという事態が発生してしまいます。
これは本当に気をつけたほうがいいと思います。
とくに今は「みんなでモノをつくろう」という時代に入ったので、そのみんなをまとめあげるリーダーはどうしたって意見を聞く機会が昔よりも増えています。
そんなときに不満を募集すると、不満の総量が増えてしまいます。
「人は不満を創作する」ということを、リーダーを務める方は覚えておいたほうがいいと思います。
くれぐれも「不満を募集するな」という話ではありません。「不満を募集すると、こういうリスクがあるよ」というお話でした。
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西野さんが日々携わるエンタメビジネスの話だけではなく、「お金」や「集客」「時代」についても語ってくれる「西野亮廣エンタメ研究所」のVoicy。
1つの放送は10分程度にまとめられているので、通勤時間やお昼休みなどちょっとした時間に、西野さんの思考に触れてみてはいかがでしょう?
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