

「プレゼンの神」とも呼ばれる有名ビジネスパーソン
「ゲームがリセットされる瞬間を狙え」澤円が教える“ポンコツキャラ”を抜け出す3つの行動
新R25編集部
「学生時代は、サークルや仲間内でそれなりに“デキる”キャラだったけど、社会人になったとたんに仕事が全然できず、職場でポンコツ扱いされるようになった…」
R25世代にはあるあるかと思います。
でもそのキャラ、いい加減抜け出したくないですか?
「ポンコツキャラ」ってイメージが付きすぎちゃうと、大きなプロジェクトを任せてもらえないなど、何かと不都合がある…。なんとか脱する方法ってないんですかね…
もしポンコツだけど、めちゃくちゃ出世している方がいたら、どうやってそのキャラを抜け出したのか教えてほしいのですが、そんな人…
いた!
【澤円(さわ・まどか)】生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、大手外資系IT企業に転職。現在に至る。プレゼンテーションに関する講演を多数行ない「プレゼンの神」とも呼ばれている。琉球大学客員教授。数多くのベンチャー企業の顧問を務める
澤円さん。
ステキな髪型も気になるところですが、文系出身のポンコツエンジニアから、誰もが知る大手外資系IT企業に転職し、今や「プレゼンの神」としても有名なお方です。
正直、肩書だけじゃ「ポンコツ」イメージがまったくないのですが、ご自身いわくかなりのポンコツとのこと…さっそく、ポンコツキャラを脱する方法について聞いてみることにしましょう。
〈聞き手=於ありさ〉

ライター・於
有名なビジネスパーソンである澤さん…本当にポンコツなんですか?
「率直な質問ですね~」

澤さん
僕のポンコツっぷりは本当にすごいですよ。

ライター・於
たとえば?

澤さん
飛行機の予約取り間違えてフライトできないっていうのを3回連続でやりました。
「仕事があるから先に飛行機乗るけど、シンガポールで落ち合おう」と妻と旅行の約束をしたのですが、チケットが取れていなくて、妻を一人旅させたこともあるくらい…

ライター・於
(これは予想を超えるポンコツだ…!)
澤さんが教えるポンコツ脱出法①「桃太郎を意識して仕事する」

ライター・於
若手のうちって、会社で「ポンコツキャラ」にされちゃう人が多いと思うんですが、どうやってそこから抜け出したらいいんですかね?
私も誤字が多かったり、ケアレスミスを防ぐのが苦手で、ポンコツ扱いされた経験が…

澤さん
なるほどね! じつはポンコツキャラを抜け出すのに苦手を克服する必要はまったくありません。

ライター・於
え、それはなぜですか?

澤さん
会社って、自分が苦手なことをやってくれる人がいる組織だからです。
“自分が得意なこと”をしていれば、苦手なことは誰かに補ってもらってまったく構わない。それが会社のいいところですよ。

ライター・於
そうか…苦手なことをなんとかしようとしてました。会社でまわりに助けてもらうコツとかってあるんでしょうか?

澤さん
「桃太郎」をイメージするといいと思います。
あれってまさに、いろんな動物の力を借りて鬼退治をしますよね。
「桃太郎」の話が出てくるとは…

澤さん
で、桃太郎になぜ仲間が集まって助けてもらえたかというと…
「Vision」「Action」「Give」があったからなんです。

ライター・於
桃太郎に「Vision」なんてありましたっけ?

澤さん
「鬼退治する」って宣言したことです。仕事でいえば、「僕はこれが苦手だから手伝ってほしい」とか、宣言してしまえばいいんです。
「Action」は、桃太郎が旅に出たようにまず行動してみること。「Give」は、きびだんごを与えたように、まわりの人に自分を持っているもの、得意なことを分け与えるイメージですね。
この3つを意識して仕事していれば、苦手なことがあったって、絶対に「ポンコツ」なんて言われませんよ。
澤さんが教えるポンコツ脱出法②「社外イベントのスタッフをやる」

ライター・於
なるほど…
でも「Action」って難しそうですよね。今の会社で「ポンコツ」なんてバカにされてる状態で、“まず行動してみよう!”って言われても、大半の若手はできないですよ…

澤さん
うんうん、気持ちはわかりますよ。
そんな人には、僕は「社外のイベントや勉強会で、スタッフをしてみよう」って言ってるんです。

ライター・於
なぜスタッフを??

澤さん
これは、自分を「ポンコツ」、まわりを「仕事がデキる人」と思い込んでる価値観をリセットするためなんです。
スタッフをすると、ステージ裏や楽屋に、世間で持てはやされている有名な登壇者がいるところを見られる。
彼らが自分と同じような自販機のジュースを飲んでいたり、緊張していたりする姿を見ることで、「登壇者=すごい人」って錯覚から解放されて、自分はポンコツだという認識から解放されるんです。

ライター・於
たしかに、有名人と実際会うと「意外と普通だな」って思うことありますね!

澤さん
でしょ。
イベントを聴衆のひとりとして聞きにいくと、「参加者と登壇者」という関係がガッチリできて、“強弱”の関係ができてしまいます。
だから、可能ならスタッフをやることをおすすめしてるんですよ。

澤さん
あと、自分のポンコツっぷりに悩んでいるときって、たいてい会社とか狭い組織のなかでの“ひとつの軸”での評価しか見えてないんですね。
こんな質問をしてみましょうか。
ウサイン・ボルト選手と、十種競技の金メダリスト、両者ともに競技のなかで100mを走りますけど、どちらがすごいと思います?

ライター・於
ボルト…? うーん、競技が違う人同士を比べても、どっちとかじゃない気がしちゃうのですが…

澤さん
その通り! 十種競技って10種目トータルの結果で順位を決めるんですから、100m走のタイムを比べたところで意味がない。
これを自分に置き換えてみてください。「ポンコツだ」と思ってしまう原因って、戦わなくてもいいところで人と比べてしまっているからだったりしませんか?

ライター・於
たしかに…

澤さん
会社で評価されがちな“ひとつの軸”だけで自分と他人を比べても意味がない。まずはそのことに気づいてほしいので、会社外のイベントに行くことをおすすめしてるんです。
澤さん、ポンコツ若手社員に親身になってくれてめちゃくちゃ優しい
澤さんが教えるポンコツ脱出法③「ゲームがリセットされる瞬間に動くこと」

ライター・於
そっか…ちょっと意識が変わってきたかもしれません。
ほかにも「ポンコツから脱出する方法」はありますか?

澤さん
これがけっこう大事なんですが、「ゲームがリセットされる瞬間に動く」ということです。

澤さん
自分がポンコツとされている「仕事デキるゲーム」が、ある日リセットされて、みんなゼロからのスタートになることってあるんです。
僕自身、ポンコツな自分を変えられたのは1995年にインターネットが普及したタイミングなんですよ。

ライター・於
どうやって変えられたんですか?

澤さん
インターネットが出てきたときに、「これだ!」とピンときて、借金をしてPCや最新ガジェットを買って、勉強会に参加しました。
当時はほとんどの人が知らなかった新しい情報をキャッチアップしていったんです。
そうしているうちに「社内で一番インターネットに詳しいヤツ」っていう“タグ”が付いて、ポンコツから重宝される存在に、一気にクラスチェンジしたんですよ。

ライター・於
チャンスはいきなり訪れたんですね…!

澤さん
そう!一番大事なのは変化が起こったときに行動することですね。
あのタイミングじゃなくて、たとえば2~3年後、インターネットの話題がありふれたものになってから同じことをやっても、何も意味がなかった。
「棚からぼたもち」って言葉があると思うんですけど、ぼたもちが落ちてきたときに反応できないと意味ないんですよ。床に落ちちゃう。

澤さん
そして、今は当時より圧倒的に「ぼたもち」が落ちてくる可能性が高まってると思います。
日々、新しいビジネスやサービスが生まれているし、SNSによって、一夜にして注目を集めることだって可能です。

ライター・於
わ~、その通りですね!

澤さん
そのために、今「ポンコツ」と言われて会社でイジられている人も、「一夜にしてゲームがリセットされる瞬間が来る」ということを、覚えておいてほしいですね。
今何を言われていても気にする必要なんてない! 自分が“弱み”だと思っていることでも、一瞬で転換して長所になる可能性があるわけですから。
力強い澤さんのお言葉…

澤さん
自分から状況を変えられることがあれば、チャレンジしたらいいですよ。
小さなところでいうとSNSで情報発信をするとか、金髪にしたり、髪を伸ばしたりしてまわりからの印象を変えるとかでも…

ライター・於
澤さん…

澤さん
はい?

ライター・於
ひとつだけ言っていいでしょうか…?

澤さん
はい。

ライター・於
澤さんの的確なアドバイス、ポンコツな若手社員への優しい眼差し…
私には澤さんがこう見えてきました。
神様に…

澤さん
ハハハハ!
たしかに、今日のようなことをお話ししてると「サービス精神がすごい」と言っていただけて、社内外の方からよく「『聖☆おにいさん』のイエスみたい」って言われるんですよ(笑)。

ライター・於
や、やっぱり…!

澤さん
僕が「Voicy」でやってるラジオも、それを意識して「深夜の福音ラジオ」っていうネーミングでやってます(笑)。
爆笑してくれたイエス

澤さん
別に特別優しいかどうかはわからないですけどね(笑)。
でも実際、僕もまだまだ現役のポンコツなんです。それでもいろんなところで仕事や取材に呼んでもらえるようになった。
だから、今ポンコツ扱いされてる若者にも、いくらでもチャンスがあるってことを知ってほしいんですよね。
取材を依頼したDMに対しても、「まだまだ現役のポンコツですが…」と返信をくれた澤さん。
しかし、教えていただいた内容はポンコツどころか、若手ビジネスパーソンの私たちがすぐにでも意識できるマインドでした。
自分が若手のころポンコツだった経験からのあふれる“愛”…。
私もはやくポンコツを脱出して、後輩に“福音”を与えられるようになりたいと思いました。
〈取材・文=於ありさ(@okiarichan27)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=渡辺健太郎(@kentaro_w1230)〉

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