ビジネスパーソンインタビュー

「I’m sorry.」とだけ言うのは危険。マナーを踏まえたビジネス英語の謝罪フレーズ

岡田兵吾著『非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』より

「I’m sorry.」とだけ言うのは危険。マナーを踏まえたビジネス英語の謝罪フレーズ

新R25編集部

2019/09/24

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「英語人口の80%は、英語が母国語でない“非ネイティブ”。多くのビジネスパーソンが、不完全な英語で堂々と会話しています」

マイクロソフトシンガポールでアジア太平洋地区ライセンスコンプライアンス本部長を務める岡田兵吾さんはそう語ります。

岡田さんは、リーゼントマネジャーと名乗り、ダイヤモンド社の情報サイト『ダイヤモンド・オンライン』にて連載し、著書に『すべての仕事を3分で終わらせる 外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術』(ダイヤモンド社)があります。

アクセンチュア、デロイトコンサルティング、マイクロソフトと、外国人だらけの環境で英語に悩み、前職デロイト時代には、「1年2カ月売上ゼロ」のビジネスマンでした。

ただ、社内で昇進する非ネイティブを見ていると、「共通するフレーズ」を使っていることに気づいたと言います。

そして実際、これらの効果的な言い回しを使うことで岡田さんは活躍できるようになりました。

その経験から、ビジネスで困ったときに使える英会話フレーズまとめた著書『ビジネス現場で即効で使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』より僕らが知らないで損をしているビジネス英会話について、2記事をご紹介します。

「I’m sorry.」は危険。ビジネスマナーを踏まえた謝罪フレーズ

英語の謝罪では、最も礼儀やマナーを厳しく指摘されがちです。

普段非ネイティブは、グローバル社会の常識から外れた発言をしても、ある程度は許されているところがあります。

しかし一転して、謝罪の際には「グローバル社会の非常識」を見逃してもらえません。

軽はずみな謝罪の言葉によって、「失礼な!」と外国人の怒りが増長することもあるのです。

英語では「Sorry.」「Very sorry.」「Sorry about that.」といった省略した謝罪は、「すみません」「ごめんなさいね」程度の軽い謝罪と受け取られるので、ビジネス上好ましくありません。

そんなときは「I am sorry for the delay in my response.」(返信が遅れて、申し訳ございません)や、「We are sorry for causing so much trouble.」(ご迷惑をおかけして申し訳ございません)というフレーズで、「sorry」と短く止めずに謝罪します。

ビジネスで求められる丁寧さを求めるなら、「I am sorry for〜」「I am sorry to〜」「I am sorry that〜」のあとに何に対して謝罪しているのかを含めることが大切です。

英語で謝るときに限り、「I’m sorry.」と、思わず言ってしまいがちな人は注意が必要です。

「I'm sorry.」だけだとカジュアルで、子どもっぽい謝罪に聞こえてしまう可能性があります。

プライベートで使ってもまったく問題ないのですが、目上の人に対してや、ビジネスで公式に謝罪するときは、「sorry」は避けましょう。

ちなみに、もし重大なミスに対して最大限の丁寧さで謝罪したい場合は、のちほど紹介する「apologize」「apology」「regret」を使います。

また、本当に自分に非があり心から謝罪したい場合、非ネイティブは、「I am sorry」に「truly/terribly/awfully/extremely/sincerely」などをさらに付け加えて、真摯に反省している気持ちを示します。

私なら「I am sincerely sorry that I couldn’t review the document by the duedate yesterday.」(昨日の締切までに書類を確認できず本当にお詫び申し上げます)と謝ります。

sincerely」を使って心から申し訳なく思っている気持ちを伝えるようにするのです。

ビジネスでの謝罪は、言葉を省略せずに、場面に応じて使い分けて、礼儀正しい表現を心がけましょう。

「sorry」と「apologize」の違い

ビジネスでの謝罪のときは、「apologize」「apology」と、次項目で紹介する「regret」を使うと間違いありません。

まずは、それぞれの謝罪の丁寧度/フォーマル度で分類すると、「sorry」が一番丁寧の度合いが低く、次に「apologize」(謝罪する)、「apology」(謝罪)、そして一番丁寧なのが「regret」(残念に思う)となります。

非ネイティブが社外の取引先やクライアントへ謝罪するときは、「I apologize for my mistakes.」(間違いをお詫び申し上げます)、「Please accept my apology for my mistake.」(私の間違いをお許しください)と、「apologize」や「apology」を使います。

「sorry」と「apologize」では謝罪の丁寧さ以外にも、大きな違いがあります。

「apologize」は謝罪といっても、形式的な謝罪で使われる定型フレーズなので、極端に言ってしまうと、本人に謝罪の気持ちがあろうとなかろうと関係なく使用されます

一方、「sorry」を使って謝罪すると、「私が悪かった」という本人の非を詫びる気持ちが込められている印象を与えます。

ちなみに、アメリカの政治家が謝罪するとき「sorry」を使いません。

たいていの政治家は自分が悪い場合でも、「apologize」で謝罪するケースがほとんどです。

不祥事が起きたことや世間を騒がせたことは「残念に思っている」だけで、私が悪かった「sorry」と発言する政治家は皆無です。

しかし、本当に自分に非があり、心から詫びたいと思ったとき、私はあえて、「I am sincerely sorry.」と「sorry」を使って真摯に謝ったことがあります。

結果として、謝罪したあと、以前よりも良好な信頼関係が築けました。

ビジネスでの謝罪は「apologize」を使うのが常識ですが、「sorry」の言葉の強さも覚えておいてください。

全身全霊で謝るときの「regret」

仕事での謝罪表現として、一番丁寧なのが「regret」です。

「regret」は「遺憾に思う」、「後悔する」という意味の単語で、最上級のビジネス謝罪です。

一般的に「謝罪」表現としては、「sorry」「apologize」「regret」と順に丁寧さが増します。

口頭で謝罪する場合には、謝罪の伝え方や表情などが大切です。

グローバル社会では、「Self Critical」(常に自戒し、内省し、向上心に富み、自己改善に努めること)を推奨しています。

私のマイクロソフトの同僚たちは、自分の非を認める表現である「very sorry」や「truly sorry」を使って謝罪しています。

しかしながらメールで謝罪するときは、「apologize」「regret」が無難です。

特に自分や会社の不手際で大きな問題が発生した場合、「We regret that we sent you a wrong product.」(間違った商品をお送りし、たいへん申し訳ありません)といったフレーズで、「regret」を使って最上級の謝罪の気持ちを伝えます。

失敗にどう対応するかをきちんと伝えるまた謝罪の際には、「お詫びの言葉」に加えて、「不手際の原因と今後の対応策」も添えて謝罪するのが非ネイティブ式です。

・お詫びの言葉:I regret the large number of mistakes in the quotation.(見積もりに大きな金額の間違いがあり、大変申し訳ございませんでした)

・不手際の原因:I accidentally referred to a wrong exchange rate.(誤って間違った為替レートを参照しておりました)

・今後の対応策:I will send you a revised quotation immediately.(すぐに修正した見積もりを送付します)

「失敗は成功の母」といわれているように、グローバル社会では「限界を突破するチャレンジを推奨しているので、失敗は当然起こるもの」と捉えられています。

だからこそ「失敗にどう対応するか」が大事です。大きな失敗をしても最上級の謝罪で真摯な姿勢を伝えましょう。

ビジネスで困ったときに使える英会話フレーズをもっと学ぼう

「私たちが学校で習ってきた英会話フレーズには、ビジネス上でそのまま使うと損をするものがある」と岡田さんは言います。

「I don’t know.」や「do the best.」も、迂闊に発言すると相手に悪い印象を与えてしまうそう。

ビジネスでなくても英語を使う機会のある方は、『ビジネス現場で即効で使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』でスマートな表現を学んでみてください!

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