岡田兵吾著『非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』より
即答できないときに使える“鉄板フレーズ”はこれ。窮地をしのぐ戦略的ビジネス英会話術
新R25編集部
「英語人口の80%は、英語が母国語でない“非ネイティブ”。多くのビジネスパーソンが、不完全な英語で堂々と会話しています」
マイクロソフトシンガポールでアジア太平洋地区ライセンスコンプライアンス本部長を務める岡田兵吾さんはそう語ります。
岡田さんは、リーゼントマネジャーと名乗り、ダイヤモンド社の情報サイト『ダイヤモンド・オンライン』にて連載し、著書に『すべての仕事を3分で終わらせる 外資系リーゼントマネジャーの仕事圧縮術』(ダイヤモンド社)があります。
アクセンチュア、デロイトコンサルティング、マイクロソフトと外国人だらけの環境で英語に悩み、前職デロイト時代には、「1年2カ月売上ゼロ」のビジネスマンでした。
ただ、社内で昇進する非ネイティブを見ていると、「共通するフレーズ」を使っていることに気づいたと言います。
そして実際、これらの効果的な言い回しを使うことで岡田さんは活躍できるようになりました。
その経験から、ビジネスで困ったときに使える英会話フレーズまとめた著書『ビジネス現場で即効で使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』より僕らが知らないで損をしているビジネス英会話について、2記事をご紹介します。
考えていなかったときの時間を稼ぎかた
自分が想定していなかった質問を受けると、「即答できない!」と焦るときがあります。
そんなとき非ネイティブは「回答を考える時間を稼げる」鉄板フレーズ「Let me think.」(考えさせてください)を使います。
「think」は、「考えているように装い、次の打ち手を考える」ためのフレーズとして、一時的に時間を稼ぐのに使うと、ネガティブな印象を与えません。
ちなみに非ネイティブだけでなく、ネイティブも、スピーチやプレゼンの際に難しい質問を受けたとき、考えるための時間を稼ぐ手段として「(That’s a)Good question!」(素晴らしい質問ですね!)と言うのは有名な話です。
「Good question!」と言わせられれば、いい質問ができたと質問者は心の中でガッツポーズをしてもいいでしょう。
同じ表現では、「(That’s an)Interesting question!」(興味深い質問ですね!)や「Oh, that’s a hard one.」(お、やっかいなのが出てきたな)なども有名です。
冗談っぽく使って聴衆を惹きつけることができます。
「Let me think.」や「Good question!」を使って時間を稼いでも、回答がすぐに出てこない場合、非ネイティブはさらに「What do you think?」(あなたはどのように考えますか?)、「What do you think about this?」(その件についてはどのようにお考えですか?)と切り返します。
そして、相手の考えを引き出すことで、次の会話につなげるのも、非ネイティブの常套(じょうとう)手段です。
すぐに答えられない質問は、戦略的に相手に振って、相手の考えや質問の意図を聞き出し、自分のコメントの参考にします。
自分が想定していなかった質問をいきなり投げかけられたときには、「Let me think.」を使って、考えているフリをして、相手の考えや質問の意図を聞き出すなどし、次の打ち手を考えましょう。
自分の考えに自信がないときは、相手に答えてもらう
非ネイティブたちは、「詳しくないことについて質問された」「言葉を濁したい」「質問の真意を知りたい」といった、こちらが答えに窮するような質問を受けたとき、時折「How about you?」(あなたはどうお考えですか?)で返します。
「質問に質問で答える」ことで、コメントを出さずして窮地を脱することができます。
どう回答していいのかがわからず、何も言葉が出てこない冷や汗モノの場面で、「How about you?」を使うことを覚えておくと、自然に会話を続けることができるのです。
また、非ネイティブは会話のネタを探るためにも「How about you?」を活用します。
外国人と話をするとき、会話が続くように相手も気を遣って、いろいろな話のネタを振ってくれるはずです。
その質問に答えたあとに、今度はこちらから「How about you?」で話題を継続させます。
たいてい、「振られた話題=相手も興味があることor会話しやすい話題」です。
「外国人とそこそこ話したあと、話題がない」と会話に困っている人は取り入れてみてください。
「自分が会話しやすい話」に話題が移ることで、切れ切れだった会話が盛り上がります。
なお、会議の場でも「How about you?」は使えます。
会議では一人でペラペラ話をして進行させる人もいますが、参加者全員の意見を引き出して確認しておかないと、あとで考えや情報にズレが生じます。
そんなミスを生まないために、「How about you?」で意見を求めます。
さらに「How about you, Richard?」(リチャード、あなたはどう考えますか?)というように、呼びかけを「対個人」にすると、より確実に意見を引き出せるはずです。
会議でこのフレーズを使う利点は2つあり、1つ目は「『メンバーそれぞれを尊重しています』と気遣いを見せられる」こと。
2つ目は「確実に情報が取得できる」ことです。
ちなみに「How about」は聞き返しでよく使うフレーズですが、会話の始めには使いません。
会話の最初から「〜はどうですか?」と聞きたい場合には、「Would you like〜」や「How is〜」などを使います。
たとえば、「Would you like to introduce yourself?」(自己紹介されてはどうですか?)や「How is the marketing department doing?」(マーケティング部はどうですか?)などのフレーズで会話を切り出します。
自分の考えに自信がなくて窮地に陥ったときや、外国人との会話が弾まないときは、「How about you?」が使えることを思い出して試してみてください。
全然わからなくても何とかなるフレーズがある
日本でも問題解決手法の「Why?」「So what?」が浸透してきています。
質問を繰り返すことをよしとする文化が広がってきましたが、それでも質問をし続けると失礼に当たるケースがいまだにあります。
グローバル社会でも顧客に質問を繰り返すと失礼に当たることがありますが、「質問に質問を重ねて疑問を解消する」のはビジネスにおいて常識です。
そのときに使われるのが、「Could you elaborate on that?」(詳しく説明していただけますか?)です。
海外のテレビ番組でインタビューの場面を見ていると、インタビュアーはこのフレーズを繰り返して、情報を引き出すのに活用しています。
外国人が詳細を求めたいときに使う定番フレーズなのです。
ちなみに、「explain」も「elaborate」も日本語では同じような意味で使われていますが、厳密には少し違います。
「explain」は「(相手が理解できるように)説明する」という意味となります。
商談やビジネスネタを掘り下げるときには、私は「しっかり理解したい」というニュアンスを感じる「explain」のほうを使っています。
対して、「elaborate」は「詳しく述べる」という意味で、相手が理解するかどうかということは含んでいません。
とにかく詳細を確認したい場合やテレビのインタビューでは、「Could you elaborate on that?」を使っているのです。
私もどうにも情報が出てこないとき、このフレーズを「Why?」「So what?」と組み合わせることで、相手から情報を引き出すのに利用しています。
こう語るとロジックが通った手法のように聞こえます。
じつは「全然わかっていない状況でもなんとかなってしまう」のが素晴らしい点なのです。
非ネイティブも、あらゆる場面でこのフレーズを使いまくって、情報を引き出します。
社内会議で深い情報が欲しいときはもちろん、内容がわからなかったときにも、「Could you elaborate on that?」のフレーズを何度も繰り返して、疑問点を深掘りしています。
常にいろんな相手から、仕事の内容・近況・新しい商談など、あらゆる情報を取り入れることは、どんな職種の人でも大切です。
このフレーズを使って、知見を増やしていきましょう。
ビジネスで困ったときに使える英会話フレーズをもっと学ぼう
「私たちが学校で習ってきた英会話フレーズには、ビジネス上でそのまま使うと損をするものがある」と岡田さんは言います。
「I don’t know.」や「do the best.」も、迂闊に発言すると相手に悪い印象を与えてしまうそう。
ビジネスでなくても英語を使う機会のある方は、『ビジネス現場で即効で使える 非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』でスマートな表現を学んでみてください!
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