ビジネスパーソンインタビュー
休み方で人生が変える『休み方改革』より
「こんな最高な環境はほかにない」“休み”を使った自己分析のやり方
新R25編集部
「働き方改革」の一環で、有給休暇消化が義務付けられました。
ただ、「休む」ことを推奨されても、結局その休みを“体力回復”にあててしまいがちな僕たち。
しかし、「そんな休み方はもったいない!」と主張するのが、「リーマントラベラー」を名乗る東松寛文さん。
東松さんは、大手広告代理店に勤務していながら、おもに土日を活用して「働きながら世界一周」を成し遂げました。さらには、旅で人生を豊かにするオンラインサロン「リーマントラベラーサロン」を主宰しています。
そんな彼の新著では、「休みを会社のためではなく、自分のために使う」「自分のために休みを使うと、人生の主体性を手に入れられる」という「休み方改革」を提唱しています。
今回は、同書のなかから「休み」の価値観が変わる3本の記事を紹介します。
休みを使って、自己分析ができる
僕は、社会人になって忙しい日々のなかで、毎日を乗り越えることに精一杯で、自分と向き合う時間を取ることは一切できませんでした。
また、誰かから「自己分析をやりなさい」と言われるわけでもないですし、忙しい日々のなかでは、そんなことをする必要すら感じることはありませんでした。
そんなふうに、今を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、僕は休み方改革を始めてから、仕事の効率が上がって、空いた時間が生まれました。
そのなかで、自分と向き合う時間を意図的につくるようにして、自己分析を繰り返していった結果、どんどん自分のことがわかるようになったのです。
休み方改革によって、日常ではなく非日常を感じる週末は、普段以上に五感を使って生活しています。
知らないことや聞いたことのないことを、目で見て、耳で聞いて、鼻で嗅いで、舌で味わって、手で感じる。
そうすることで、日常とはまた違った、それも普段よりも色濃い感情を感じる。そんな経験は、誰もが幾度となくしたことがあると思います。
たとえば、知らない土地へ旅行に行ったときの記憶は、より鮮明に残っていますよね。
しかし、そんなふうに、日常のなかで記憶が色濃く残ることって、なかなかないと思います。
その色濃く残ったことこそ、自己分析の材料となるのです。
それらすべてが、自分らしさを見つけるヒントとなるでしょう。
その休み方を選んだ理由。そして、普段よりも色濃く残る、楽しい、うれしい、つらい、悲しいといった感情の理由。同じ経験をしたとしても、その理由は人それぞれです。
自分と向き合って、その理由をじっくり考えてみてください。きっと、自分なりの理由が眠っていると思います。
だからこそ休み方改革は、自分のことをもっと知るチャンス! 自分のことをもっと知って、自分らしさ、そして新しい自分を見つけましょう。
自分と向き合う時間を決めておく
忙しい日々のなかで、自分と向き合う時間をつくるのはなかなか難しいです。
自分と向き合い、考えごとをしていたはずが、ついついスマホを見てしまい、気が散ることもしばしば。
となると、休み方改革でせっかく時間をつくり、考える材料まで獲得したのに、もったいない!
そんな、スマホという誘惑に負けがちな僕が、自分をなんとか律するために採用したのが、「移動時間を自分と向き合う時間と決めておく」ことです。
あくまで“自分のため”の自分と向き合う時間ですから、誰も決めてはくれません。この時間ばかりは、自分で決めるしかありません。
しかし、ほかにやることがあったりすると、だんだん優先順位が下がり、気がつくと、自分と向き合うことを忘れてしまいます。
つまり、もうこれは“決めの問題”でしかないのです。だからこそ、終わりのある時間を「自分と向き合う時間」と定めておいて、時間を区切り、そこで集中して向き合うようにしましょう。
そう考えたときに、いちばん手っ取り早いのが移動時間。移動しながらでも考えることはできますし、必ず終わりがやってきます。
だから、休みのなかで考えるヒントを得て、そのあとの「帰りの移動時間」を自分と向き合う時間、と決めておいて、毎回そこで自分と向き合うようにするのです。
僕の場合は、旅から帰ってくる“飛行機の時間”が自分と向き合う時間。その限られた時間に集中して自己分析をして、新しい自分を見つけるようにしています。
そう決めておくことで、旅先でも自分と向き合うためのキッカケを意図的に見つけようとします。
また、飛行機の中であればスマホは機内モードのため、Wi-FiをオンにしなければSNSや業務連絡メールを気にせずに、集中して自分と向き合うことができます。
こんな最高の環境を、僕はほかには見つけられていません!
ちなみに、必ずしも毎回新しい自分が見つかるとは限らないので、移動時間中に見つからなければ、目的地に到着した瞬間、スパッと諦めることも重要です。
そうやって、自分と向き合う時間を意図的につくっておいて、自分と向き合う。
すると、どんどん自分がわかって、自分が変わっていくでしょう。
「休み方改革」を使った自己分析のやり方
では、どうやって自己分析をするのか、具体的な方法を説明していきましょう。
たとえば、旅から自己分析をするとします(旅好きじゃない方は、「旅」の部分をあなたの好きなアクティビティに置き換えて考えてみてくださいね)。
旅に行く前
まずは、旅に行く前の「考えるヒント」から自己分析します。
『人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革』・旅が好きな理由は?
・そもそも旅に興味をもったキッカケは?
・キッカケとなった出来事のなかでも惹ひかれたポイントとその理由は?など
すでに旅に行く前の気持ちから、考える材料はたくさんあります。
これらすべてと向き合うわけですので、取っ付きやすいものから向かっていけばいいと思います。
旅に行っているとき
続いては、旅に行っているときの「考えるヒント」です。
『人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革』・旅先で、毎回必ずやることと、それをする理由は?
・旅先で、人と違うことをしているなと感じることと、それをする理由は?など
とくに、毎回必ずやることには、かなり個性が出ます。旅であれば、世界遺産は外さずに行く人もいれば、ガイドブックに載っていないところに好んで行く人もいます。
また、旅先だと必ず朝起きてジョギングする人もいると思いますし、夜は必ずナイトクラブに行く人もいるでしょう。
また、旅をしている最中に気になるものや、違和感があったものも「考えるヒント」にします。
そういったものを見つけたら、その場でスマホで写真を撮り、帰りの飛行機の機内などで気になった理由を考えます。
そういったヒントは、記録しておかないと忘れてしまいますし、旅の途中でメモを取るのはなかなか大変ですので、僕はいつもスマホで写真を撮り、あとからすぐに見つかるようにしています。
旅に行ったあと
もちろん、旅から帰ったあとも「考えるヒント」が眠っています。
『人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革』・いちばん感動した出来事とその理由は?
・いちばん忘れられない出来事とその理由は?
・いちばん楽しかった出来事とその理由は?など
旅のなかで印象に残っている出来事から、自己分析をするようにしましょう。
色濃い出来事のなかの、とくに色濃い部分ですから、きっとそこには、あなたを見つけるヒントが眠っているはずです。
過去の旅を振り返って、そのなかで突出した感情が残っているものから考えましょう。
最後に共通点をまとめる
そうした出てきた理由を集めて、最後に共通点を探しましょう。
『人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革』・今まで考えて出てきた答えの共通点は?
・共通点の根底にある理由は?
共通の行動を起こすくらい、強い感情です。
ですので、この共通点にこそ、あなたの自分らしさがいちばん隠れています。
ここにたどり着くまでは、辛抱強く、自己分析を続けましょう。そうすれば、その先にきっと答えが見つかるはずです。
このように、「旅」というだけでも、行く前も、行っている最中も、行ったあとも、すべてが自己分析をするための「考えるヒント」になるのです。
この自己分析を、あなたの好きな休みの過ごし方を使って、やってみてください。
こればかりは、答えはあなたにしかわかりませんが、本気で向き合えば、きっと自分らしさに出会えると思います。
今までの「休み方」から抜け出したい方はこちら!
マイクロソフトやヤフーが週休3日を導入するなど、積極的に休むことが推奨されるようになりつつありますが、全会社員が休みやすくなっているわけではありません。
人の顔色を伺うばかりで、会社を休むことも出来なかった東松さんが、勇気をふり絞って休んだことからはじまった「休み方改革」。
仕事ばかりで自分の時間がない…と少しでも思ったことがある方にこそ読んでほしいです!
ビジネスパーソンインタビュー
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