ビジネスパーソンインタビュー
40万円で始め、1000万円以上の利益を出す
将来を任せるなら、男より株。杉原杏璃が教える「投資の魅力とはじめかた」
新R25編集部
記事提供:FROGGY
グラビアタレントにして、投資家の顔を持つ、杉原杏璃さん。元手40万円で株式投資を始め、12年間コツコツ続けて、1000万円以上の利益を得てきた。
「知識ゼロ、仕事の片手間でも、ここまで増やせる!」という杉原さん。「女性にこそ勧めたい」という、投資の魅力と始め方を聞きました。
必要に迫られ、投資の道に
――投資をしている女性って、男性に比べてまだまだ少ないと思います。
女性の方がお金にシビアだと思うけど、投資となると少数派ですね。女性は、投資のような「増やす方法」よりも、節約とか「減らさない方法」に興味があるのかな。安定志向なのかもしれない。
私なんて知識ゼロで始めても利益を出せているから、もっと気軽に考えていいと思います。
――投資を始めたのは、23歳。芸能活動のために広島から上京したころと伺っています。
上京したものの、芸能活動だけでは生活できず、お金が必要だったんです。アルバイトしようにも、突然オーディションの呼び出しがあったりして、予定が立てづらい。
家にいてできるお金の稼ぎ方を考えて、株式投資を始めました。父が投資をしていたので、ハードルは高くなかったですね。とにかく確実にお金を増やしたかったので、「一発勝負してやろう!」みたいな下心はなかったです。
――独学で始めたそうですが、どうやって?
本屋さんでハウツー本を買って、その通りに口座を開設しました。最初に買ったのは、野球ファンなので、東京ドームの株。1株が400円台で、最低売買単位が1000株でした。
当時の貯金を崩して、40万円くらいなら減ってもなんとかなると思い、購入しました。一部売買を繰り返しながらも、その株はずっと持ってますね。株主優待で、野球観戦の割引券がもらえたりするので。
その後は、ゲームが大好きなので、ゲーム会社の株をよく買っています。「このゲーム、流行りそう!」というのを見つけたら、速攻で株を買います。長年ゲーマーなので、そのあたりの感覚は結構当たる。実際にゲームの人気に火がついて、株価が上がって大きな利益を生んだときは、「やっぱり、そうでしょ!」と快感です。
一方で、失敗もあります。大好きなゲームだから、もうちょっと人気が出るかな? まだ上がるかな? と思っているうちに突然ブームが去って、株価が暴落してしまったんです。
やっぱり難しいのは、売るタイミング。私は好きな銘柄に愛着がわいて、売り逃がしてしまう傾向があります。なので、途中から「5%上がったら売る」など、利確(利益確定)のルールだけは決めました。利確のタイミングが来たら、「欲張らない!」と唱えながら、売りのボタンを押してます(笑)。
リーマン・ショックを「塩漬け」で乗り越えた
――“投資の神様”ウォーレン・バフェットは「自分が理解できない分野には投資しない」として、ハイテク関連の銘柄などは持たないと言われました。杉原さんも、まさにそうですね。
知らない分野で買うって、怖いですよ。人から「なんでその銘柄を買ったの?」と聞かれて、説明できない株は買いません。
私はあくまでも、コツコツ着実に増やすための投資。だから、始めるときも「なくなっても経済の授業料と思える」金額にとどめました。そうしないと、倒産や上場廃止で株価がゼロになることだってありますから。利益をさらに投資に回し、いまは運用額が増えましたが、それでも収入の4割程度に抑えています。利益でいうと、12年間を通して、1000万円以上、出ています。
投資先のバランスも気をつけています。ゲーム会社は新興銘柄が多いので、安定した大企業の銘柄も買って、分散させています。時間軸で見ると、中長期の保有が6割、デイトレードが4割。知人に勧められて仮想通貨も少し購入しましたが、投資先として信頼できるのかはまだわかりません。これは経験として、試している段階です。
――めちゃくちゃ堅実ですね。
お年玉も、使わずに貯金する子供でした(笑)。父が男手一つで育ててくれて、私は長女だったので、「しっかりしなきゃ」という気持ちがずっとあった。東京に出てきたときは、「負けちゃダメ!」って思ってたし。
――その強い気持ちが、投資の成功につながっているんでしょうか。
そもそも芸能界って、タフじゃないと務まりません。世間に何を言われようが、2ちゃんねるの掲示板に何を書かれようが、「私のこと、見てくれてありがとう!」って思うくらいじゃなきゃ。なんでも自己暗示をかけて、プラスに変換するんです。
投資だって、少し損をしたくらいで怖がってやめちゃったら、それで終わり。損をしても授業料だと思うことと、あきらめないことが大事です。
私はすごく負けず嫌いなので、損すると「次は倍にしてやる!」とむしろ闘志がわいてくる(笑)。リーマン・ショックのとき、持っている株がどんどん値下がりする経験をしました。
そこまでの大暴落は初めてだったので、売るタイミングがわからなくて、とりあえず全部、塩漬けにした。かなりの含み損を抱えましたが、あきらめずに持ち続けて、最近やっと少しだけプラスにして売りました。
同じダメージを受けても、立ち直れるかどうかは、自分次第。考え方一つ、なんです。
お金持ちと結婚しても、幸せは保証されない
――お金の必要に迫られて始めた投資。タレントとして収入を得られるようになっても、やめないんですか。
私にとって、お金は生涯のパートナーです。自分の状況が変わっても、パートナーを切り離すわけにはいきません。昼間、私がタレントとして働いてる間に、パートナーであるお金も、バリバリ働いてくれている。そんな関係をずっと続けたい。
結婚もしたいですが、そうなっても家庭でお財布を別々にして、投資はやめません。
――わざわざ自分のお金を増やさなくても、年収の高い男性と結婚すればいい、と考えている女性は多いと思いますが…。
たくさんいますよね。特に容姿のいい子は、「欲しいものなんて、彼に買ってもらえばいいじゃん」と言います。でも、若くて可愛いのは、いまのうち。あっという間に年をとります。私は若さがなくなっても、自分で好きなものを買いたい。だから、「まあ、若いうちにいっぱい買ってもらえば」と、こっそり思ってます(笑)。
そもそも私、根っからの「ダメンズ好き」なので、男の人に何か買ってもらうって発想がないんですよね。私が手を差し伸べないと、この人はダメになる!って思っちゃうような男性が好きなので。
――すごく堅実なのに、なぜ、そこだけ…(笑)。
ほんと、そうよね(笑)。母性本能が強すぎるのかな。でもいまの世の中、何が正解かなんてわかりません。離婚率は高いし、選択的シングルマザーになる人も多いし、年収の高い男性と結婚したから幸せになれるなんて、言い切れない。
むしろお金を相手に握られて、従うしか選択肢がなくて、不幸になっちゃう女性もいるんじゃないかな。
男性に守ってもらうのが前提だと、男女平等な社会なんて、絶対にやってこない。結婚後に女性が幸せでいるためにも、お金の自由って大切だと思います。
こういう話をよくするので、私の周りでは投資する人、増えてますよ。主婦の友達が、好きな化粧品会社の株を買い始めたり。「学のない私が、知識ゼロで、仕事の片手間でやってもこれだけできるんだから!」って言うと、説得力があるみたい。(マネージャーを指して)あ、この方も、そうやって始めたんでした!
――そうなんですか? 杉原さんの影響で、マネージャーさんも投資を。(マネージャー、うなずく)
彼はちょうどアベノミクスの前に始めて、私よりも結果を出してます(笑)。ほんと、まず始めることですよね。例えばゴルフをするときに、最低限のルールを知っていれば、あとはコースに出て試合をしながらうまくなるじゃないですか。投資も同じで、最初から詳しい必要はありません。実践しながら学んで、自分なりのやり方をみつけていけばいい。
――投資を始めて、お金以外に得た財産はありますか。
知識ですね。投資のおかげで、経済関連のお仕事をいただく機会が増えました。仕事に関係ない場面でも、ニュースを見て経済・社会のことを考え、話せるようになります。それって、自分の「世界」が広がるってこと。投資をすると見える風景が変わって、生活が楽しくなりますよ。
――始めない理由は、ないですね!
ええ、もちろん! 怖がらなくていいんです。ぜひ「最初の一歩」を踏み出してください!
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