ビジネスパーソンインタビュー
クルマの新しい役割を発見!
これからの「一流」にクルマが欠かせない理由とは? 日本を代表するイノベーターに聞いた
新R25編集部
言われて久しい「若者の◯◯離れ」のなかでも、だいたい最初にあがるのが「クルマ」。
でも、R25世代にとって本当にクルマは必要ではないのだろうか? “単なる移動手段”を超えた知られざる魅力はないのだろうか?
そんな気持ちで、新R25では「クルマ」と真剣に向き合ってみる特集を全3回でお届けすることにしました。
第1回目のテーマは、「クルマが仕事に与える影響」について。
そのヒントを求めて、自身も斬新なイノベーションで世の中を驚かせながら、若手イノベーターの育成でも大きな功績のある、慶應義塾大学先端生命科学研究所所長・冨田勝教授にお話をうかがってきました!
クルマは単なる移動手段ではなく、「アイデアに詰まったときに開放空間へと導いてくれるもの」
【冨田勝(とみた・まさる)】慶應義塾大学先端生命科学研究所所長、同大学環境情報学部教授。医学博士、工学博士。人工知能など情報科学の応用技術をベースに、ヒトゲノム解析やメタボロノーム解析などの生命科学分野の研究で数々の功績を挙げている
編集部・N
「R25世代とクルマ」について興味深いお話をうかがえそうとのことで、今日は編集長の渡辺も同席させていただきます。
編集長・渡辺
冨田教授、よろしくお願いします。
冨田教授
どうぞよろしく。最近の若者はそんなにクルマに興味ないんですか?
編集長・渡辺
編集部内では、クルマが話題になることはほとんどないですね…。「必要ないから免許すら持ってない」というメンバーもいますし。
編集部・N
斬新なアイデアで数々のイノベーションを生み出してきた冨田教授なら、そんなR25男子も惹きつけるようなクルマの魅力を語っていだけるのではないか、と思いまして…
冨田教授
僕の場合、クルマは単なる移動手段ではなく、「アイデアに詰まったときに開放空間へと導いてくれるもの」ですね。
編集部・N
おお、まさにそういう答えを待っておりました!
冨田教授
アイデアが出なくなったときは、頭の中にある情報が理性で「整理されすぎている」状態であることが多いんです。そういうときは環境を変えたほうがいい。
ドライブ中は運転に集中するのでアイデアから離れられますし、四方の窓から外の景色が見えてリラックスできますよね。
そうやって脳のシステムを意図的に緩めてあげることで“ひらめき”が生まれやすくなります。
編集長・渡辺
僕も運転をしますけど、ドライブをするとポジティブな気持ちになって、詰まった考えが一旦リセットされる感覚があります。
冨田教授
ほかの移動手段と違って、クルマには“ワクワク感”がありますよね。
自分の好きなときに、好きなルートで好きな場所へ行けるという。この“ワクワク感”もアイデアを出すときには重要なんです。
編集部・N
先生も実際にそういったライフハックを実践しているんでしょうか?
冨田教授
僕が所長をしている「先端研(慶應義塾大学先端生命科学研究所)」は、山形県鶴岡市の自然豊かで素晴らしい環境あります。
少し離れたところには、美しい風景なのに観光地にはなっていない、そんな僕だけのお気に入りスポットが何カ所もあって、アイデアに詰まったときはクルマでそこへ行くんです。
夏には鮮やかな新緑、冬には白と黒のコントラストが美しい雪景色などをドライブしながら見たり、ときにはクルマを止めてしばらく歩いたりしています。
編集長・渡辺
「自分だけのお気に入りの場所」っていいですね。人が少ないから余計にリラックスできそうです。
ドライブ先で仕事をすることもあるんですか?
冨田教授
はい。アイデアがひらめくと、その場でパソコンで書き留めたりしますね。
普段いろいろな仕事を同時並行で進めていると、最後に残ってしまうようなものってあるじゃないですか。そういった仕事を片づけるには、研究所のデスクで考えつづけるよりずっといいです。
気分によって「今日はどこへ行こうかな」と考えるのは、とても楽しいですよ。
ドライブの魅力を語る冨田教授
これからの“一流”は、「やりたいこと」と「やるべきこと」が重なっている人
編集部・N
少し話が変わりますが、先生は若手イノベーターの育成もしていらっしゃいますよね。
人工クモ糸(鋼鉄より強く、ナイロンのように伸縮性のある繊維素材)の量産に成功した「Spiber」というベンチャー企業を輩出したり。
これからの若者にはどういう能力が求められると思いますか?
冨田教授
ただ言われたことができるだけの優等生ではダメでしょうね。
みんなと同じことをしていて経済成長していた時代は終わり、これからは人工知能も発達していきますので、クリエイティビティの低い仕事は淘汰されていきます。
冨田教授
そして、クリエイティビティが重要な時代になると、自分が「やりたいこと」と「やるべきこと」が重なっている人が一流になると思うんですよ。
そういう人たちは好きなことを仕事にしているので、平日だろうが休日だろうが仕事のことを常に考えていますよね。
編集長・渡辺
自分も休日に仕事のことを考えてしまうタイプですが、イヤなことをしているわけではなくて、仕事とプライベートの境目がない感覚ですね。
編集部・N
平日休日のマインドをシームレスにシフトしていくのは、たしかに意識の高いR25世代に広がっていきそうなライフスタイルかもしれません。
冨田教授
そうですよね。そして、クリエイティブな仕事にはやはりアイデアが重要になってきますから、ひらめきのクセをつけるためにもクルマを持つライフスタイルはおすすめです。
若い人たちには気軽に散歩ドライブに出かける楽しさも知ってほしいですね。
編集部・N
今回、せっかくのクルマ特集ですので、編集部でリサーチし、安心して自然へ遠出できて個性的なR25世代にウケそうなクルマを見つけました。
三菱自動車の「RVR ACTIVE GEAR」といういま流行のコンパクトSUVなんですが…
「教授?」編集部の問いかけにも気づかず、夢中でパンフレットに見入る冨田教授
冨田教授
良いじゃない! 個性的で。クルマにありがちな退屈な黒一色、白一色よりは、こういう遊び心があるほうがチャーミングで良いですね。
こちらが「RVR ACTIVE GEAR」の車内。スエード調の高級感あるシートにはオレンジステッチがかなり効いてる!
エアコンダイヤルのオレンジは結構なインパクトだけど、「絶妙なコントラストがオシャレですね」と冨田教授
ステアリングの内側にもさりげなくオレンジステッチが。ドライバーの視界に常にオレンジが入ってくるインテリアデザインだと、運転の“ワクワク感”がさらにアップしそう!
編集長・渡辺
まさしく“ワクワク感”があるクルマですよね。
アウトドア向きなので、友だちとちょっと遠出したり、アイデアに詰まったときフラリと出かけたり、自分の世界や行動範囲を広げるきっかけにもなりそうです。
冨田教授
イノベーションが求められる時代に僕が若者に期待するのは、やはり自信を持って「人と違う」ことを誇りとすること。そういう人がいまの日本社会には必要です。
だから、こういう存在感のあるクルマで思う存分自己主張してほしいですね。
「クリエイティビティ」が求められるR25世代におすすめのクルマとは?
三菱自動車の「RVR ACTIVE GEAR」。このコンパクトSUVにも、パジェロやデリカなどと同じように三菱自動車の4WDへのこだわりが込められていて、4輪のタイヤ能力をバランス良くコントロールし、意のままの操縦性と優れた安定性を実現しているという…。
ちょっとむずかしいけれど、要はこの技術によって、運転に自信がないドライバーでもストレスフリーで安定した運転ができるらしい!
また、冨田教授も「チャーミング」と評価していたインテリアのオレンジはエクステリアにも使われていて、機能性+個性にもこだわりたいR25世代のことを“分かってる”感じがGood!
デザイン性だけでなく、悪路走行時のダメージもカバーしてくれるリヤアンダーガーニッシュ
両サイドのドアミラーもオレンジで、全体を見てもかなり目を引く! ぶつかり防止のアテンションにもなりそう
LEDデイライトカバーもオレンジだと存在感がアップ!
クルマが単なる移動手段やステイタスシンボルだったのは、もう昔の話。新時代の「一流」を目指すR25世代にとっては、アイデアを引き出してくれる貴重なツールになりそうです。
〈取材・文=新R25編集部/写真=冨永智子、オカダマコト〉
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