ビジネスパーソンインタビュー
部下のために頭を下げて直談判したことも
会社では気前が良くて、世話焼きな豪傑上司!? #田端信太郎の横顔
新R25編集部
SNSで多くのフォロワーを抱え、ときに称賛され、ときに炎上するーー。
日々ネット上で話題を振りまきつづけているインフルエンサーたち。
しかし、影響力を持てば持つほど彼らのイメージは一人歩きし、本当の人間性と世間の認知にはズレが生じていく。
そんなインフルエンサーの実像と虚像の乖離を埋めるべく、新R25が(勝手に)お届けする特集「インフルエンサーの横顔」。
4人目は、前回登場した箕輪厚介さんとタッグを組んで7月に新著『ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言』を発売する最強のサラリーマン・田端信太郎さんです。
特に炎上キャラの印象が強い田端さんですが、はたしてその素顔は…? さまざまな関係者からヒアリングした「#田端信太郎の横顔」をまとめました!
ビジネスパートナーから見た田端信太郎
箕輪厚介さん(編集者)
田端さんは常にフラット。リアルの場では、人が不愉快になるようなコミュニケーションを取らない。
仕事は常に早くて、指示や目的が分かりやすい。そして、締め切りがどんなにキツくても、できる範囲でやり切る人。
渡辺将基(新R25編集長)
以前渋谷の貸し会議室で『マネ凸』の取材をしたのですが、田端さんは待ち合わせ時刻の15分くらい前にやってきました。
勝手な先入観ですが、遅刻してくる(もしくはすっぽかされる)だろうなと思っていたので、ちょっと意外でした。
単にヒマだったのでしょうか。
ナカモリサトルさん
私は以前、人材紹介会社のキャリアコンサルタントでした。
その際、LINEのアカウントセールスのポジションに元インターネット系広告代理店に勤めていた候補者を紹介しました。
最終面接の担当は田端さんで、結果はNG。理由は「前職と同じ年収が出せないから」とのこと。しかし、候補者のLINE社への意向は強かったので、「本人は年収が下がってもどうしても入社したいと思っている」という旨を伝えました。
通常、そのような意向を伝えても一度決まった決定事項は覆らないのが普通なのですが、田端さんは「それならばOK」ということで、スムーズにオファー面談に進むに至りました。ちなみに、この方はいまLINEでも大活躍しています。
考え方が柔軟な田端さんの一面が垣間見える、印象的なエピソードでした。
プライベートの田端信太郎
田端さん御用達のレストランの関係者
田端さんはレストランの従業員、末端の若いスタッフに対してもとても腰が低いです。スタッフが「あの部屋のお客さん、田端さんに似てますけど、違う人ですよね?」と何度も聞き直してくるくらい。
歯に衣着せぬ発言や、炎上しても徹底抗戦!みたいなイメージとはあまりにもかけ離れたソフトな印象です。
ここのところご本人の真意が伝わらない炎上が多かったので、つい情報提供してしまいました(笑)。
13代目さん
田端さん、豊洲のショッピングモールで死んだような顔してバギー押してるのをお見かけしました! 陽射しが強い日だっからか、干上がったような表情してました。
Twitterのエネルギッシュなイメージとギャップありすぎです!
元上司から見た田端信太郎
藤井大輔さん(R25創刊編集長)
意外かどうかはわかりませんが、彼は
・とにかく声がでかい
・盛り上がってくると店中に響く声で、下ネタを連発する
・例え話が好きで、なんでもすぐ極論で例えたがる
・矛盾を突っ込むと、「そうですねぇ」と素直に凹んだりする
という感じです。
仕事では、調整役として落としどころを探るのも上手。
クリエイターというよりは営業企画、事業企画タイプという印象です。
森川亮さん(元LINE代表)
田端さんはライブドアがNHNグループに加わったタイミングで一旦退職され、そのときに「空気を読まないのがライブドアカルチャーです」と言われて驚いた記憶があります。
しかし、その後コンデナストから戻られた田端さんはとても大人になっており、ネット上での風評とは真逆の、とても気遣いのある紳士的な男性でした。
いつも部下の悩みを聞きながら寄り添うようなマネジメントをしていて、けっしてトップダウンで無茶ぶりするようなことはしない、優しい方です。
ただ、気になった点は飲み会になるとまず最初に寝るところ。この点は営業マンとしてどうなんだろうと思いました。
最後は、会社の後輩たちからの怒涛のエピソード集
LINE時代の部下
部署の売上達成会が渋谷のプール付バーで開催されたが、お店の人からも幹事からも、フリではなく「絶対にプールに飛び込むのを止めてほしい」「飛びこんだお客様には罰金10万円を払ってもらっている」と言われていた。
しかし、お酒を飲んで盛り上がったメンバーがスマホを落とし、それを拾わんと部下のひとりがプールに飛び込んで沈んでいった。
店員と幹事が引きつった顔をしているなか、ダチョウ倶楽部が好きな田端さんはキャッキャと笑って「飛び込んじゃダメって言ったのに~!」と写真付きでTwitterに嬉々と投稿していた。
かなりエラい人なのに少し頭がおかしいと思ったりもしたが、最後は見えないところで、田端さんがこっそりと受付でカードを出してお店側に丁寧に謝っていた(ちなみに、ポケットマネーだったらしい)。
意外とちゃんと部下の不始末をカバーしていた。
LINE時代の部下
部署の打ち上げの際に、田端さんの部下たちに「田端さん、男気をみせてください!」といわれて、幹事費用外の「光るドンペリ」(高級)をかなりの本数頼んでふるまっていた。
途中で酔いつぶれそうになった田端さんは、「これでカンベンしてくれ」といって、クレジットカードを置いていって、足元をフラフラさせながら、裏口から帰っていった。
ライブドア時代からの部下
田端さんは有名人だし、LINE社でも目立つ存在だったのでセミナー依頼が頻繁に来ていたが、正直会社にとってそんなに有益でもないセミナーでも、人が良いのでだいたい受けてしまっていた。
なお、登壇に向けた主催者との打ち合わせで「これは言わないでください」などと言われても、それは無視することが多いらしいです(あまり人の話を聞いていない)。
ライブドア時代からの部下
仕事柄、役職柄、機密事項に触れることも多いが、さすがにTwitterでつぶやくと会社から怒られるので、ウサ晴らしのためなのか、社内のLINEグループや、仕切られたオフィスのフロア内で大声で話していることが多かった。
なお、田端さんの近くの席には声が大きい人が多くうるさがられていたが、「いいヤツは声が大きい」という田端さんの信条のもと、声が小さくなることは一切なかったらしい。
(※一度、田端さんの部署があまりにうるさいので、そのフロアの打ち合わせスペースのテーブルとイスが撤去されたことがあった)
LINE時代の部下
田端さんはTwitterでもマジレスしたり厳しいコメントをしたりするので、一見怖いイメージをもたれることが多いが、新人に誘われると気軽に食事に連れていってくれる。そしてもちろんおごってくれる。
田端さん行きつけのバー(一見さんお断りのお店)にも若者を連れていくなど、実はけっこう面倒見がよい。
LINE時代の部下
30代後半の独身男性の部下がいたとき、「彼女がいないのであれば、俺の知っている異業種交流会に参加しろ!」と、その会を開催している知り合いのバーテンダーに部下を参加させてほしいとお願いしていた。
そして、それでも彼女ができずにクリスマスを独りで過ごそうとしていた部下の写真を撮って、自分のTwitterで「クリスマスにこいつと一緒に過ごしてくれる女の子募集!」と拡散までしていた。
そうやって、半分ネタ・半分本気で世話を焼いてくれる。
ライブドア時代からの部下
ライブドア時代、当時田端さんの下でアルバイトとして働いていた部下が新卒採用の面接を受けたが、その面接を担当した人事部長が「礼儀が全くなってない!」と怒って落とそうとした。
それを聞いた田端さんはすぐに人事部長のもとに赴き、頭を下げて面接のやり直しを直談判。
結果その部下は合格し、LINE社でもずっと活躍する人材になった。
以上、「#田端信太郎の横顔」でした。
田端さんは、リアルでもネット上の豪快な印象はそのままに、後輩思いで気前の良い上司だったんですね。そして何よりチャーミング!
次回予告
連日お届けしてきた「インフルエンサーの横顔」特集も、第一弾としては明日が最終回。
最後に取り上げるのは、新R25にも度々登場していただいている堀江貴文さんです。「#ホリエモンの横顔」をどうぞお楽しみに!
「インフルエンサーの横顔」特集
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