ビジネスパーソンインタビュー
医療機関のトレーニングでも活用
あの「TENGA」に“医療用”が登場! そのウラに見える日本人男性特有の性事情とは
新R25編集部
男性諸氏にはおなじみ(?)の「TENGA」に“医療用”が誕生したらしい! 気になったので取材してみると、真摯なTENGAの取り組みと、本気で気をつけるべきオトコの性事情が見えてきた。
不妊の原因の約半数は男性。セックス中に射精できない「膣内射精障害」は約270万人もの潜在患者が
きっかけは男性の不妊問題だ。WHO(世界保健機構)の調査(1997年)によると、不妊の原因が男性のみにあるケースは24%、男女ともに関係しているケースが24%となり、不妊の原因の約半数は男性側にあることがわかった。
さらに、男性不妊の原因を厚生労働省研究班が調査(2015年)したところによると、「精巣で精子を作る機能が低下」が82.4%で圧倒的だが、次いで「射精障害」(7.4%)、「勃起不全」(6.5%)となった。注目したいのは、この「射精障害」だ。
獨協医科大学埼玉医療センターの受診者データによると、不妊に悩む射精障害患者の2人に1人がセックス中に射精に至らない「腟内射精障害(重度の遅漏)」だという。
潜在患者数(推計)はなんとおよそ270.2万人!成人男性の約20人に1人の割合になる(TENGAヘルスケア調べ)というから、読者の中には自覚症状がある人もいるかもしれない。しかし、これって不妊問題に限らず、パートナーとの普段の性生活にも支障をきたす重大問題のような…。
「腟内射精障害」は、日本人男性特有の症状で、海外ではほとんど見られないという
原因の多くはオトコの「不適切な自慰行為」。強い刺激での快感に慣れ、射精できなくなってしまう
腟内射精障害の原因は、多くの場合が「不適切なマスターベーション」にあるという。たとえばグリップの強さ。『NEWSポストセブン』のあべメンタルクリニックへの取材によると、こんな実験結果も。
http://www.news-postseven.com/archives/20121210_158783.htmlオナニーを想定して患者に握力計を握ってもらう実験を行なったところ、腟射精障害を起こしている人の握力は全員が10kgを超え、障害をもたない人の握力は平均4.25kg。実に2倍以上の強さでペニスを握っていることになる。
そのほかの場合も、通常のセックスと異なる強い刺激での快感が習慣化してしまい、いざセックスとなった時に刺激が足りず、射精に至ることができなくなっていることが原因だという。
治療には、専門家によるセックスカウンセリングや薬物治療のほか、物理的な刺激を抑えた状態、すなわち実際のセックスに近い刺激でのマスターベーションによるリハビリなどがあるらしい。
トレーニング用TENGAが誕生! 5段階で弱い刺激に慣れていくリハビリテーションは医療機関でも導入済
そこで登場するのがTENGAだ。
「実は、腟内射精障害のリハビリに医師がTENGAを勧めるということは以前よりありました」
そう語るのは、TENGAヘルスケア取締役の佐藤雅信さん。プラスチックのカップ状になっている「TENGA ディープスロート・カップ」なら強く握りすぎる心配もないので、使い方次第ではリハビリにも活用できる。
「ただ、そもそもの目的が違う通常のTENGAでは最適とは言えない点も。そこで、トレーニングに特化して改良し、実際のセックスから得られる刺激に近くよう設計したのが、『MEN’S TRAINING CUP(メンズトレーニングカップ)』です」
「MEN’S TRAININGCUP」は、ハードタイプからソフトタイプまで、刺激の強弱(内部軟性素材の硬度)で5タイプに分かれている。刺激の強いタイプから弱いタイプへと徐々に慣らしていく方法でリハビリを行うのだという。
TENGAヘルスケア提供
5タイプの「MEN’S TRAINING CUP」。数字が大きくなるほど、ソフトな刺激になっていく
「ソフトタイプに向かうほど、女性器から得られる刺激に近づきます。あるクリニックでは、腟内射精障害か否かの判定ツールとしてソフトタイプを活用いただいている例もあります」
一般的な「TENGA ディープスロート・カップ」とは内部構造から素材まで異なるこの製品。目的がリハビリテーションであるが故に、その使い方にも通常の自慰行為と違って、さまざまな注意が必要だという。
佐藤さんは、「MEN’S TRAINING CUP」の理想的な使い方をこう話す。
・動かすスピードは、性行時のピストン運動と同じくらいに心がける
・脚に力が入らないようリラックスした状態を保つ
・男性器以外の性感帯への刺激も控えて、できるだけ低刺激を意識する
・最終的には手を動かすのではなく、腰を動かして射精できるようになる
なるほど、これだけストイックになれば、効果もあるのかもしれない。現在までに「MEN’S TRAINING CUP」を使って50施設ほどでトレーニング指導がおこなわれているという。
「MEN’S TRAINING CUP」の開発・販売を行う「TENGAヘルスケア」は、医療・福祉・教育の視点から性の悩みや問題のない社会を目指す性生活サポートカンパニーとして、2016年に設立されたTENGAのグループ会社。
射精障害と自慰行為の因果関係しかり、あまりオープンに語られることのない「性」については見えづらい問題も多い。これならひっそりと悩みを解決できるかも!
TENGAヘルスケア提供
「TENGAヘルスケア」には、精子観察キット「MEN'S LOUPE」という製品も。「まずは自宅で簡単に精子を観察してみる…という行為から男性の妊活や自身の身体について興味を保つきっかけづくりを目的としています」(佐藤さん)
ビジネスパーソンインタビュー
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