ビジネスパーソンインタビュー
自分の人生を自分で選択すれば、仕事は楽しくなる
複業を始めたい人は必見! 11人の“複業人”が語る「私が複業を始めたきっかけ」
新R25編集部
記事提供:Fledge
コトバンクより【複業とは】
複数の本業を持つこと。副業のような片手間仕事としてではなく、生業として別の業種を二つ以上兼務すること。
生業として、2つ以上の仕事を兼務する「複業」。興味はあっても、さまざまなことが原因で複業への第一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
Fledgeでは、今まで多くの"複業人"を取材してきました。複業を始める理由は人それぞれですが、誰もが現状から一歩踏み出す何らかのきっかけがありました。
この記事では、今までFledgeに出てくれた選りすぐりのの複業人をご紹介いたします。
複業人が複業を始めたきっかけを振り返り、複業開始へのきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
複業人NO.1 株式会社クラウドワークス 吉川 雅志さん
本業:株式会社クラウドワークス 動画コンテンツ推進室ディレクター
複業:アニメーション制作など
私が複業を始めたきっかけ
吉川さん
私はもともとアニメ業界にいたんですが、その当時はディレクションが主な業務内容だったんですね。ですので、次第に自分でもゼロから作品を作ってみたいと思うようになり、そこで始めたのが副業としてのアニメーション制作でした。
まずは自分で「まよいせん」というサークルを立ち上げ、色んな人に声を掛けて協力者を募りました。すると思った以上にご協力いただける方がいて、多くのクリエイターさんに協力してもらいながら最終的に1つの作品を作り上げることができました。
まよいせん代表作「こいあい」
複業人NO.2 株式会社サイボウズ 熱田 優香さん
本業:株式会社サイボウズ ビジネスマーケティング本部
複業:編集ディレクター(※取材当時はライター)
私が複業を始めたきっかけ
熱田さん
サイボウズの志望理由と似ているんですけど、必要のない“こうあるべき”を紐解いていく仕事がしたいと思っていて。
キッズラインはベビーシッターのサービスを展開しているんですけど、育児はママがするものっていう文化が根付き過ぎていると思うんです。だから、ママだけに負担が重くのしかかっていて、ママも頑張り過ぎちゃう。世の中のママが、必要のない“こうあるべき”に縛れているような気がするんですよ。
ベビーシッターさんに助けてもらうことで、負担が軽くなって、“自分らしさ”を取り戻すことができれば、笑顔が増えて育児がもっと楽しくなると思うんです。自分自身がライターとして記事を発信することで、少しでも必要のない“こうあるべき”を紐解いていきたいですね。
熱田さんの執筆した記事
サイボウズ1年目の熱田さんが選ぶ、 複業という選択肢
詳しくはこちら
複業人NO.3 キヤノンITSメディカル株式会社 岡野 純さん
本業:キヤノンITSメディカル株式会社 マーケティング
複業:漫画家
私が複業を始めたきっかけ
岡野さん
最初のきっかけは、またよしれいさんという電子書籍を出されている方がいるんですけど、3年ぐらい前にその方のセミナーに参加したことです。
ちょうど、僕もその頃漫画のブログを始めていて、段々と人に読まれるようになってきた時期だったので、それをまとめた本を出してみたいなという気持ちが生まれてきた頃でした。
ー 中略 ー
そのセミナーの中でも、またよしさんが「やりたいことがあるなら、ちゃんと宣言をしてみたらいいですよ」ということをおっしゃっていたので、それに習ってセミナーの帰り道に、「自分も本を出したい!」とTwitterでつぶやいたんです。 そしたら運がよかったのか、出版社の方が目にとめてくれて、「ちょっとお話しませんか?」という感じで機会を頂き、実際に本を出す運びになったという経緯です。
岡野さんのマンガ
今の会社にいながら「好き」を仕事にする方法 ── 岡野純
詳しくはこちら
複業人NO.4 サイボウズ株式会社 綱嶋 航平さん
本業:サイボウズ株式会社 人事
複業:日本酒ライター
私が複業を始めたきっかけ
綱嶋さん
僕の場合は「趣味を仕事にした」というよりは、「好きなことに携わっていたら、結果として趣味が仕事になっていた」という表現の方が近いかもしれないです。
日本酒にハマり出したのと同じ頃、ちょうど仲の良かった友達が日本酒専門居酒屋で働いており、僕も成り行きで友達と同じ日本酒居酒屋でアルバイトをすることになったんです。
ー 中略 ー
そんなある日、日本酒居酒屋で働いている友達に誘われて、日本酒メディアのSAKETIMESが主催している日本酒イベントに行きました。そのイベントでSAKETIMESの方と知り合い、SAKETIMESの日本酒イベントを色々手伝っているうちに、直接「ライターをやってみない?」と声をかけていただいたのが、日本酒ライターになったきっかけですね。
SAKETIMES 綱島さんの記事一覧
複業人NO.5 株式会社ソニーモバイル 正能 茉優さん
本業:株式会社ソニーモバイル スマートプロダクト部門
複業:ハピキラFACTORY 代表取締役
私が複業を始めたきっかけ
正能さん
私はもともと、学生のころに創業したハピキラFACTORYという自分の会社を持っていました。
でも就職するときに、自分のこれからの人生を考えて、私は人生を仕事一本で頑張るのではなく、仕事も家族も恋人も友達も全部バランス良く充実させたいなと思ったんです。仕事以外の事も全部バランスよく充実させたいと考えると、仕事一本で頑張る人たちよりも短い時間でたくさん稼がなければいけません。
では自分の1時間当たりの価値を最大化させるにはどうしたらいいかを考えたときに、手段としてナンバーワンになるか、ファーストワンになるか、オンリーワンになることが必要だと思いました。
ー 中略 ー
ではどうしたらベンチャー社長のポジションを活かしながらオンリーワンになれるかを考えたときに、「社長なのに××」というところに自分の中心を置こうと思いました。みんなが知らない生き方をすればオンリーワンの存在になれるのではないかと思ったんです。
ハピキラFACTORYのHP
複業人NO.6 西村 創一朗さん
本業:株式会社HARES代表取締役
複業:ランサーズ株式会社 複業社員・NPO法人ファザーリングジャパン など
私が複業を始めたきっかけ(※西村さんが初めて複業をした当時のお話)
西村さん
僕が複業を始めたのは社会人3年目の時で、目的は本業のキャリアアップでした。そもそもリクルートに入った理由が、「日本の働き方を変える事業を作りたい!」と思ったからなのですが、当時の僕は大きな勘違いをして。
ー 中略 ー
ベンチャーへの転職も考えたのですが、妻に反対されました。いわゆる「嫁ブロック」というやつです。「何のためにリクルートに入ったの? リクルートでやりたいことはできたの?」と言われ、ハッとさせられたんです。
そこで転職は断念して、どうやったらリクルートにいながら新規事業の仕事ができるかを考えました。 新規事業の部署に異動するためには、営業として成果を上げながら、プラスアルファで何かするべきだと思い、「NOW OR NEVER」というインターネットの最先端を伝えるメディアを立ち上げたのがきっかけですね。
インターネットの最先端を伝えるメディア「NOW OR NEVER」
複業人NO.7 エッセンス株式会社 島崎 由真さん
本業:エッセンス株式会社 プロパートナーズ事業部マネージャー
複業:「たいとうパパママ応援隊」「One HR」共同代表
私が複業を始めたきっかけ
島崎さん
「たいとうパパママ応援隊」こちらは妻と2人で立ち上げた団体なんです。
もともと妻とは学生時代に知り合ってから8年間付き合って結婚したんですが、その頃から学祭のステージ企画をやったりしていました。また、それとは別に芸人としてもコンビで漫才をやっていたり、2人でよく変なことをしてたんですよ。
ただ、社会人になってからは仕事も忙しくて、いわゆる普通の夫婦だったんですが、またいつか2人で何かできたらいいねって話していたんです。
そんな中、子どもが生まれることになって。自分たちにとっても初めての経験ですし、周りのママ友・パパ友もみんな初めての子育てに困っていたので、何かできることはないかということで団体を立ち上げることにした、というのが経緯ですね。
たいとうパパママ応援隊のHP
複業人NO.8 作業療法士 細川 寛将さん
本業:作業療法士
複業:株式会社、一般社団法人、NPO法人などの役員
私が複業を始めたきっかけ
細川さん
仲の良い後輩から大晦日にいきなり「今からお話できますか?」とメールがきたのです。
ー 中略 ー
そこでいきなり彼から「細川さん、僕自身難病になって将来歩けなくなるかもしれません。病院で理学療法士として勤務することはできなくなります。でも結婚もしたいし、子どももほしいです。何かアドバイスください」と言われたんです。
聞けば「副腎白質ジストロフィー」という難病を患い、どうしていいか悩んで「細川しかいない」と思って相談をしてきたようなんです。
ー 中略 ー
「じゃあ、身体が動けなくなってもしっかりと自分で稼げるように一緒にやろう。協力するよ。」と相手に安心感を持ってほしい一心で、半ばノリで返答したのを記憶しています。当時は独身だったのでこんなことを“ノリ”で言えたのはありますね。そのエピソードが、自分が本格的に複業やパラレルキャリアをやるきっかけになりました。
きっかけを与えてくれた“彼(右端)”と複業の事業拡大にむけたカンボジア視察の様子
複業人NO.9 サイボウズ株式会社 権 大亮さん
本業:サイボウズ株式会社 営業
複業:テニスYouTuber
私が複業を始めたきっかけ
権さん
社会人3年目になり、営業の仕事は好きだけれど、どことなく自分を出し切れていないと感じていました。営業という職種は、経験がモノを言う世界だと思っていたので、まだ経験が足りない自分に自信を持てていなかったんです。
すでに複業として週末にテニスコーチの活動はしていたのですが、やはり社会人になるとテニスの経験を活かす場はどうしても少なくなってしまいます。学生時代あれだけ磨いてきたテニスのスキルは無駄になってしまうのか…と悔しく思っていた時期もありました。
そんな中、上司の勝沢さんに「YouTuberをやってみないか」と声をかけていただき、大好きなテニスの活動でやりがいを得られたら良いなと思ったんです。
YouTubeチャンネル「テニスのゴンちゃん」
複業人NO.10 不動産×IT企業 外山 友香さん
本業:不動産×IT企業 コンテンツディレクター
複業:ライター、コミュニティマネジャー、そのほかイベントや地方ツアーの企画や運営
私が複業を始めたきっかけ
外山さん
“社会人になったから”という理由で、やりたいことをあきらめたくない!というのが理由のひとつです。
ー 中略 ー
これは主観ですが、本業が本当にやりたい仕事だという人は、そんなに多くないと思います。私は転職をして、本業で好きなこともやりたいこともできるようになりましたが、まだまだやりたいことがたくさんあります(笑)。
なので、やりたいことを実現する可能性を常に持っていられるよう、行動範囲や興味の範囲を保ちつつも広げていくことを心がけています。
私の大きなやりたいことというのは、「未来をもっとカラフルにすること」。もう少し噛み砕くと、「自分らしく生きる人を増やしたい、そのために世の中に選択肢を増やしたい」と思っています。
ワークルで主催した100人規模のイベント
番外編 株式会社エンファクトリー 井川竜さん
本業:
株式会社エンファクトリー新規事業開発担当
複業:
Webサイト運営
私が複業を始めたきっかけ
井川さん
どこまで本質的かつスケールの大きいサービスをつくれるかを考えた時に、エンファクトリーと協走する方が未知の体験ができ、思い描く理想に近づけると考えたのが理由です。
ー 中略 ー
一方で会社側の視点に立つと、こういったサイトを色んな領域で立ち上げておくことが、ある種の“試作品”のような役割になると考えたんですね。
通常、会社の事業で大きな予算を動かすことになった場合、大掛かりなマーケティングが必要になると思うのですが、個人で意思決定スピードを速めて挑戦する回数を多くしておけば、その結果から正解を導き出すスピードが速くなると考えました。
そういった点からも両立することに意義を感じました。
そんな井川さん、なんと現在は複業の経験を活かし独立を果たされています。ご自身が経営する会社(株式会社LLL)でも、「複業」の文化を取り入れた新しい組織のカタチを目指し経営されているとのことです!
そんな井川さんに向けて、複業時代を共にした株式会社エンファクトリー代表・加藤さんよりメッセージをいただいています!
加藤さん
エンファクトリーは複業が高じて、起業してく人も多いけど井川は既にメンバーを抱えて大きくしてたりして、すごいよね!
これからも相利共生の考えのもと、お互い連携して頑張っていきまっしょい‼︎
まとめ
きっかけはさまざまですが、複業をしている人達はそれぞれなんらかの「複業トリガー」がありました。やりたいことや自分の中の突き詰めたい事に対して、何らかの一歩を踏み出したことで複業への道が拓けたようです。
取材をしていて感じるのですが、複業をしている方は皆さん前向きなオーラに溢れ、仕事を心から楽しんでいることが伝わって来ます。それは、自分の人生を自分で選択し、切り開いていっているからこそ。複業の可能性は、今後より高まっていきそうですね。
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